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医療法人社団仁優会 武岡皮膚科クリニック
[乾癬治療最前線~患者とともに歩む~]

2020年12月25日公開/2020年12月作成

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  • ●院長:武岡 伸太郎 先生
  • ●開設:1989年
  • ●所在地:香川県丸亀市原田町1633-1

患者さまファーストの理念と地域連携により
一人ひとりの希望に沿った治療を提供

香川県丸亀市の武岡皮膚科クリニックは、開業から30年ほどはごく一般的な皮膚科クリニックだった。乾癬治療に本格的に取り組むようになったのは、2016年に2代目である武岡伸太郎院長が就任してからだ。乾癬は院長の専門分野の1つで、外用療法から光線療法、内服療法、生物学的製剤療法までトータルに実施し成果を上げている。特に光線療法では、全身型の紫外線照射装置を院内に完備。また、生物学的製剤療法は導入から行い、一人ひとりの患者を継続的にサポートしている。

1. クリニックの概要 複数医師体制で幅広い皮膚疾患に対応
全面リニューアルでハード面も充実

武岡 伸太郎 院長

武岡 伸太郎 院長

医療法人社団仁優会武岡皮膚科クリニックは、香川県中西部に位置する丸亀市にある地域密着型の皮膚科診療所だ。2016年に代替わりし、武岡伸太郎現院長が就任した。

「父の代ではいわゆる一般皮膚科として、皮膚の病気をまんべんなく診ていました。私の代ではそのスタンスを引き継ぎつつ、アトピー性皮膚炎や乾癬といった難治性の疾患に対する専門的な治療を行うようになったのが1つの特徴です。また、保険診療だけでは患者さんの満足が得られない場合、たとえば美容皮膚科の領域では自由診療にも対応するようになりました」と、ここ数年で行った診療機能の拡充について、武岡院長が紹介する。

診療機能を広げるにあたっては、美容皮膚科エリアを設けるなど院内の改装も行った。さらに2018年3月には全面的なリニューアルを実施し、「処置室兼手術室」や、2つの「美容皮膚科施術室」を完備したほか、光線療法については従来からあった局所型、半身型の照射機器に加え、全身型の紫外線照射装置を導入するとともに、「光線療法室」を新設。自由診療用のカウンセリングルームや、キッズスペースなどもつくり、より快適で質の高い医療サービスが提供できる環境を整えた。

同時に人材の拡充も行い、香川大学医学部附属病院で手術を担当していた横井郁美医師を、外来と手術を担当する非常勤医師として招聘。週1回からスタートした横井医師の診療枠は現在までに週3~4回に増えている。また、女性の非常勤医師はほかにも複数おり、同クリニックの外来診療は、いまでは2診体制が基本になっている。

武岡院長は、「自分以外の医師がいてくれることは本当に心強いです。特に、女性医師のほうが相談しやすいという患者さんも少なからずおられるので、そういう意味でも非常に助かっています」と横井医師らに感謝する。

こんな院長のモットーは、「患者さまファースト」。常に最新の知識や技術を取り入れつつ正確な診断を行い、そのうえで患者の価値観や希望に沿った治療を提供する。また、地域の病院や薬局との連携も密に行い、医療チームとして患者を支える体制を整えている。

2. 乾癬治療 患者それぞれのニーズを
しっかり把握し希望に応える

武岡 和加奈 事務長

武岡 和加奈 事務長

武岡院長は日本大学医学部を卒業後、帝京大学皮膚科学講座で、渡辺晋一前主任教授、多田弥生主任教授のもとで研鑽を積んだ。「アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬の専門的な治療、皮膚科一般、レーザー治療などについて、臨床と研究を通じて学びました。両教授と一緒に多くの患者さんを診させていただいたことが、本当によい勉強になりました」と、現在の自分の土台となった大学病院での経験を振り返る。

そして、「昨今の皮膚科医療の進歩は目覚ましく、以前は治らなかった症状がきれいに治るようになっています。皮膚科専門医として新しい治療法や薬を適宜取り入れて、従来からある治療法と上手に組み合わせることで、よりよい結果につなげたいと思っています」と語る。

乾癬治療に関しても、効果的な治療法は積極的に取り入れる方針だ。前述した全身型の紫外線照射装置もしかり。一般的には比較的大きな病院で使われている機械だが、「乾癬は全身の病気であり、十分な乾癬治療を行うためには、クリニックであってもこの装置が必要」と判断して導入した。

「局所型、半身型、全身型を駆使することで治療はより効率的に行えますし、患者さんにとっては利便性が格段によくなったと思います。塗り薬から注射薬に至るまで、必要に応じて段階的に治療をステップアップしていくことができるという意味でも、院内で全身照射ができる環境は有利です」と武岡院長は言う。

武岡皮膚科クリニックでは、新規の患者が来院した場合、患者の求めている医療内容を最初にしっかり把握することに重点を置く。これまでどのような治療を受けていたのか、今後どうしたいのか、そのためにどれくらいの費用がかけられるのか、頻繁な通院が可能かどうかなどを院長がくわしく聞き取る。

「特に乾癬の場合は、この病気をどの程度理解しているかを知ることも重要なポイントです」と武岡院長。大学病院で担当した患者の多くは、乾癬と診断され、ある程度の説明を受けてから紹介されてくる人がほとんどだったが、ここでは診断前の人や、乾癬についての知識がない人も多いため、病気そのものについての解説や、検査内容、治療費の説明も丁寧に行う。その上で、少しよくなれば満足という人から、いくら費用がかかっても症状をすべて消したいという人まで、その人その人のニーズをとらえるのである。

費用の説明については基本的に院長が行うが、事務職員からもフォローする。初代院長の時代から医療事務を担当する武岡和加奈事務長は、「私が乾癬患者さんにお話しするのは主に高額療養費についてです。手続きが遅れると、患者さんの窓口負担が一時的に高額になったり、クリニックでたてかえたりする必要が生じます。それらを避けるためにも、早めに認定証の交付を受けるようおすすめします。認定を受けしだい電話で連絡していただくことで、患者さん側もクリニック側も安心してその後の診療や手続きをすすめることができます」と話す。

武岡院長は、「どんな治療がいいかは医師が決めることではない」と言う。経済的負担まで含めて正確な情報を与えた上で、あくまでも本人に判断してもらい、その求めに応じるのが医療の役割であり、そのほうが納得感もあり、より真剣に治療に取り組んでもらえると考えている。

患者からの情報収集や医師からの情報提供を行うに際しては、勤務医時代のトレーニングが活きる。ポイントを押さえて問診を行うため、診断後の説明は15~20分程度で済む場合がほとんどという。

診療を続ける中では肥満解消など生活習慣の指導も行う。その際には、単に健康のためというのではなく、心臓病など重篤な合併症を予防するためにも生活習慣の改善が必要であることを強調すようにしている。

3. 生物学的製剤療法 看護師や薬剤師と連携して継続治療をサポート
2018年度より導入も開始

武岡院長は、院長に就任した直後から、基幹病院で生物学的製剤療法を導入した患者の維持投与を担っていた。その後、2018年度からは、日本皮膚科学会が診療所での導入を認める方針を打ち出したのを受け、承認施設に申請・承認されて導入も行うことになった。

導入に際してスクリーニング検査を依頼する基幹施設は、主に高松赤十字病院や坂出市立病院である。これらの基幹病院は、導入後の定期的な検査を行ってもらう施設としても、患者に何かあったときの緊急対応の依頼先としても重要な存在である。

生物学的製剤療法の利点を院長は、「なんといっても、それまで治らないと思われていた症状でも、症状を改善することがある点です。特に若い世代にとって目に見える症状に対する悩みは深く、それが解消されることへの期待や、解消されたときの喜びは本当に大きなものです」と語る。

現在までに10剤認められている生物学的製剤のどれを用いるかは、やはり患者の都合を優先して選ぶ。たとえば、自己注射に抵抗がない人の場合は最初から通院頻度が少なくて済むタイプ、自分で注射をするのが怖いという人であれば、通院して院内で注射するタイプを選ぶことになる。また、とにかく早く治したいという場合はより即効性の高い薬剤が選択肢となる。

4. 看護師の役割 診察に同席し説明や指導をフォロー
注射薬の手配、日程管理も担う

武岡 祐子 看護師長

武岡 祐子 看護師長

乾癬患者の診療は看護師同席のもとで行う。診察の前の患部の撮影も看護師が行う。「背景に何もない場所で患部がクリアに写るようにします。この画像は記録としてだけでなく、院長による学会発表、論文発表、各種講演でも使われるので、第三者の目にも堪えるように工夫して撮影しています」と話すのは武岡祐子看護師長だ。

武岡師長によれば、院長が一通りの説明を行ったあと、(1)さらにくわしく注射の仕方などを指導する、(2)院内注射で用いる薬剤を、半月前を目安に過不足なく手配する、(3)定期的な検査で基幹病院を受診する人のスケジュール確認や書類の手配を行う、といったことも看護師が行っている。「生物学的製剤療法のスケジュールは、電子カルテ内の一覧表で管理しています。患者さんの氏名、初回投与の日付、薬剤名、容量が一目でわかり、その後の通院や検査のスケジュールも全体像として把握できるようになっています」と、業務の一端を紹介する。

同クリニックには武岡師長以下、8名の看護師が勤務している。「小さなクリニックですので、特定の配属などはなく、全員がすべての業務を協力してこなします。そのため、入職後1カ月間は先輩看護師と一緒に行動し、働きながら仕事を身につけてもらう期間にあてています」と、武岡師長がOJTによる人材育成の様子を語る。

5. 薬局との連携 投与内要を薬剤師の目でチェック
手技確認や費用説明も窓口で重ねて実施

井内 将人 管理薬剤師

井内 将人 管理薬剤師

生物学的製剤療法を実施するにあたっては、薬局とも密に連携している。主たる連携先はクリニックの隣にある辻上薬局原田店で、製剤の管理や患者への説明などは、3名の常勤薬剤師の中でも経験豊富な井内将人管理薬剤師を中心に2名が担当している。

「生物学的製剤療法を導入された患者さんは、通常、初めての注射をクリニック内で行ってから、2回目のときに当薬局に来られます。武岡皮膚科クリニックの場合は、処方せんに投与日が記入されているので、その投与スケジュールが正しいか、投与日と用量が合っているかなども薬剤師の目で確認させていただきます。副作用や液漏れなどの可能性や対応法もお話ししますし、薬の自己負担額についての説明も重ねて行うようにしています」と、井内薬剤師が薬局窓口での取り組みを紹介する。

薬をわたす際には、あらためてデモ器を用いた注射の手技の確認も行っている。「注射器の形状によっては補助具が必要になったり、薬剤によって投与時の注意事項が少しずつ違ったりもしますので、2回目以降の自己注射が安全にできるように、念を入れて確認する意味で指導させていただいています」と井内薬剤師。

こうしたきめ細かい対応を行った上で、さらに取り組んでいるのが24時間の電話対応である。主に自己注射によるトラブルや不安に迅速に応えるために、営業時間外に薬局にかかった電話は井内薬剤師の携帯電話に転送されるよう設定してある。生物学的製剤を使っている患者からの相談電話が携帯に入るのは週に2、3度。早めの受診が必要とアドバイスし、クリニックにつないだケースもある。

患者の利便性や、治療の正確性を担保するため、いつ、どの薬剤が必要になるかは事前にクリニックと連絡をとって確認する。在庫にも余裕をもっている。武岡皮膚科クリニックのように生物学的製剤を使っている患者が多い場合、万一、治療内容に変更が生じても余剰在庫が生じるリスクはほとんどなく、その点は薬局としても安心できるという。

武岡院長も、「生物学的製剤の扱いに慣れている薬局がそばにあることはとてもありがたい」と語り、薬物療法に対する患者の理解を進めたり、リスク管理を万全にしたりするうえで、薬の専門家としての薬剤師を頼りにしている。

武岡皮膚科クリニックと連携している辻上薬局原田店

6. 今後の課題・展望 目の前の患者を大切にしつつ
啓発活動やノウハウの提供も視野に

武岡院長は今後について、「とにかくここに来てくれた患者さんにベストな医療を提供するだけです」と話す。「それがうまくいって、患者さんやご家族に喜んでいただければうれしいし、その評価が患者さん同士の口コミで広まって、新しい患者さんが来てくれたら、その人にもまたベストな医療を提供するために努力したいと思います」と、あくまで目の前の患者を大事に診ていく方針である。

地域への期待としては、乾癬の生物学的製剤療法に取り組むクリニックがもう少し増えることを挙げる。香川県内には現在、承認施設になっているクリニックが高松市に2つある。これが丸亀市や他の地域にも広がれば、患者の利便性はより高まるはずだ。たとえば同クリニックに通っている乾癬患者が将来引っ越すようなことになっても、引っ越し先に同様の施設があればスムーズに治療が継続できる。そうした環境が整うことを院長は望んでいる。求められれば生物学的製剤療法に個人のクリニックが取り組むためのノウハウを惜しみなく提供する考えだ。

さらに、乾癬の生物学的製剤療法について広く啓発する必要性も感じ始めている。「患者さんはもちろん、他科の医師やほかの医療職にも、塗り薬や光線療法では治らなかった乾癬をきれいに治せる治療法があり、身近なクリニックでもそれが受けられるということを知ってもらえれば、救われる患者さんがたくさんいると思います」と武岡院長。

乾癬は治らないと諦めている人はまだまだたくさんいる。そうした潜在患者を掘り起こし、希望を与えることも、同クリニックのような先進的なクリニックに課せられた使命なのかもしれない。

横井郁美医師と一緒に

KKC-2020-01639-1

乾癬治療最前線

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