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うるおい皮ふ科クリニック
[乾癬治療最前線~患者とともに歩む~]

2021年2月24日公開/2021年2月作成

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  • ●院長:豊田 雅彦 先生
  • ●開設:2005年7月
  • ●所在地:千葉県松戸市日暮 1-16-7

「一人ひとりを最後まで診る」をモットーに
あらゆる皮膚トラブルに全力で向き合う

国際皮膚科学会で研究と臨床両部門で単独世界一を受賞するなど高い実績を誇る皮膚科専門医、豊田雅彦院長が、ふとした縁から千葉県松戸市に根をおろしたのは2005年7月。以来、訪れる患者一人ひとりと真剣に向き合い、その人の皮膚の悩みを解決することに全力を傾け続けている。難しい症状にも対応できるよういまも研鑽を重ね、蓄えた知識・技術を臨床に生かしつつ、さらに若手医師の教育や、メディアを通した啓発にも力を注ぐなど、皮膚症状で苦しむ人を1人でも減らすべく活動を続けている。

1. クリニックの概要 老若男女のあらゆる皮膚疾患に対応
全国・海外の患者も訪れる行列必至の診療所

豊田 雅彦 院長

豊田 雅彦 院長

水分が肌にしみ込むイメージから名づけた、「うるおい皮ふ科クリニック」。豊田雅彦院長はこの「うるおい」すなわち保湿を、乾癬も含めたさまざまな皮膚疾患を改善するための重要な要素と考え、診療の中で保湿の効果や方法を伝えるほか、著書『頑固なかゆみもアトピーも1分肌活で必ずよくなる』(三笠書房)などでも、「肌を潤す」ことの大切さを説いている。

「この本を書いた目的は、皮膚トラブルやスキンケアについての正しい知識を広めるためです」と豊田院長。同じ目的で、テレビやウェブなどメディアでも積極的に情報発信している。また、水素を含んだ高濃度乳液などスキンケア用品をプロデュースしたり、エステティックサロンと提携して美顔やアンチエージングに取り組んだりと、美容医療にも力を入れている。地域の在宅医から要請があれば、快く往診もする。

開業は2005年7月。もともと松戸市にも千葉県にも、これといった縁はなかったが、恩師との信頼関係が松戸での開業に結びついた。

長野県出身の豊田院長は、医師である叔父の影響を受けて富山医科薬科大学(現:富山大学)医学部に進学。在学中に、電子顕微鏡で皮膚組織を観察してその病態に迫る皮膚病理の世界に魅了され、1990年4月、卒業と同時に皮膚科に入局した。1994年からは2年半にわたりアメリカ・ボストン大学医学部(皮膚科学教室皮膚病理・電子顕微鏡部門)に留学して研究に没頭。「与えられたテーマとは別に、自分自身が興味を持っていた、皮膚の細胞と神経の関係に関する研究で成果を上げ、高く評価していただいたことが自信につながりました」と院長は語る。

帰国後は引き続き母校の附属病院に勤務し、皮膚科の臨床と研究に従事。特に、当時はまだあまり着目されていなかったかゆみの治療に打ち込んだ。多くの重症患者を診る中でいつしか、地域で暮らす幅広い患者に向き合う医師になりたいと考えるようになり、漠然とだが、地方での開業を意識するようになったという。

そんなとき、皮膚科学講座の教授(当時)の退官前の最後の授業に立ち合う日が来た。そのゲスト講演者の選定を任された豊田院長は、迷わず尊敬する東京慈恵会医科大学皮膚科学教室の中川秀巳教授(現名誉教授)に声をかけた。「これが縁で、中川先生のもとで仕事をさせていただくようになり、ほどなくして、松戸で引退する開業医を紹介され、その診療所を引き継ぐことになったのです」と、運命に導かれたかのような開業への道程を振り返る。治療機器などは新しくしたものの内外装は当時のまま。そのせいかクリニック内には、歴史を感じる懐かしい雰囲気が漂っている。

開業にあたっては、老若男女、すべての人のあらゆる皮膚の悩みに応えることを心に決め、「一人ひとりの患者を、最後まで責任をもって診る」を診療方針として掲げた。目指しているのは、「皮膚ケアで日本一人を幸せにするクリニック」である。

本人の訴えをよく聴く、手を抜かない、見捨てない、あらゆる手を尽くすといった姿勢で患者と向き合い続けて15年。各種メディアや口コミで同クリニックの存在を知った人々が連日、早朝から入口前に行列をつくる様子は、いまではおなじみの光景だ。予約をとらない方針のためどうしても待ち時間が長くなるが、それを覚悟でやってくる患者が後を絶たず、1日の患者数は150~200人を数える(2021年2月より一部を予約制とした)。全国各地、海外からの受診者も少なくない。対するスタッフは、院長と数人の勤務医を含めて総勢30名である。

標榜科目は皮膚科・アレルギー科・美容皮膚科・形成外科・漢方皮膚科。皮膚にまつわる症状なら何でも診るが、特に、皮膚科の患者の中で最も多い悩みである「かゆみ」をとることに注力しており、西洋医学と漢方薬を融合させた独自の治療法は、診療科の枠を超えて多くの医師から注目されている。

2. 診療の実際 1回目の診療は「聴く」に徹する
治療計画を提示する2回目の診療が勝負

訪れた患者がごく一般的な症状で容易に診断のつく状態であっても、診断をして薬を出すだけのような単純な対応は、「けっしてしません」と豊田院長。ある人にとっては病院や医院に行くことすら考えないような症状であっても、別のある人にとってはひどく悩んでいる場合があることを、これまでの経験でよく知っているからだ。

そのため皮膚疾患の重症度を、単に皮膚の状態や患部の広さやで見ることには強い抵抗感を持つ。"にきびの数が少ない状態を軽症と言わないように"と、日本皮膚科学会に長年、提案し続けているのもそうした考えからだ。「たった1カ所のにきびでも、まさに死ぬほど悩んでいる若者が実際にいます。その気持ちに寄り添うことなくして治療はできません」と強調する。

こんな豊田院長は、初診は必ず自分で担当し、患者の話を聴くことに徹する。症状、悩み、日常での困りごとなどを話してもらい、肯定も否定もせずすべて聴いたうえで治療計画(短期、長期)を練る。本人の悩みが深いケース、医学的に見て症状が深刻なケース、特に強いかゆみなど改善の難しい症状が見られるケースなどはスタッフを交えたカンファレンスで意見を出し合うこともある。乾癬など治療に時間を要する疾患の場合はより入念な計画をたてるという。

この段階で、院長が引き続き担当するか、勤務医に任せることができるかを判断し、任せられるケースについては引き継ぎを行う。なお、同クリニックは月午前・木・金・土は2診体制、月午後・火・水は1診制で、3つある診療室のうち1つを豊田院長が、1つを数名いる勤務医の1人が曜日によって使い外来診療を実施。3つめの診療室は処置室として利用している。

豊田院長が「最も重要な時間」と位置づけているのが「2回目の診療」である。初診から原則として2週間後、遠方の患者などは1カ月後を目処に来院してもらい、自らが練った治療計画を患者に伝える。そして、患者からの質問すべてに答える。ここで患者の納得が得られれば、その後は二人三脚で診療をスムーズに進めることができるという。

納得を得るまでとことん話し合うので、1人に1時間程度要してしまうこともあるが、「それくらい時間をかける意味はあります。2回目の診療は私にとって勝負どころなのです」と院長。「2回目に、信頼関係が築けたという手応えがあれば、あとは精一杯治療するだけです。説明や指導などスタッフとの役割分担もあらかじめ決めてあるので、治療計画に沿って、根気よくやっていきます」と語る。

3. 漢方薬の活用 治りにくい症状への"次の一手"
西洋医学的治療との併用で成果

うるおい皮ふ科クリニックは、標榜科目の1つに「漢方皮膚科」を掲げているように、皮膚疾患の治療に漢方薬を取り入れている。漢方薬は基本的に、西洋医学的治療を補助する目的で使い、単独で用いることはほぼない。

豊田院長によれば、皮膚疾患に漢方薬を使う場合、次のような3つに分類できるという。(1)漢方薬が非常に効果的な疾患、(2)西洋医学だけでは治りにくいが、漢方薬を併用することでかなりの効果が期待できる疾患、(3)西洋医学を駆使しても治りにくいが、漢方薬が有効であったという報告のある疾患、である。院長はこれらを見きわめたうえで治療法を使い分ける。

豊田院長が漢方と出会ったのは、留学から帰国して大学病院で診療を行っていた頃だ。2年半のブランクを経てあらためて日本の患者に向き合ったときに、かゆみに悩む人があまりにも多いことに気づいたのがきっかけだった。かゆみをとる良い方法がないかいろいろ調べたところ、皮膚科医が書いたかゆみの本が1冊も見つからなかったことも、かゆみというやっかいな症状に正面から挑む契機になったという。

「当時はまだ、かゆみに特化した学会や研究会もありませんでしたから、自分なりに考え、工夫しながら治療をしていました。ボストンでやっていた皮膚の細胞と神経の研究も役に立ちました。しかし、どうしてもかゆみの治まらない患者さんがいた。そのときに、次の一手として使ってみたのが漢方薬でした。幸い富山医科薬科大学(現富山大学)には和漢診療科や和漢薬研究所があり、漢方について学んだり、専門的にアドバイスしてもらったりできる環境がありました。それで使ってみたら、たまたまぴたっと、患者さんのかゆみが止まったのです。このときに、漢方はかゆみに対する有効な手だての1つだと実感しました」

その後は、西洋医学的治療に行き詰まったときに漢方薬を使うことが増え、症例を積み重ねた結果、いつしか独自の治療法を確立した。これにより、長年かゆみに悩まされてきた患者の症状を取り除き、喜ばれることも多くなった。さらに、皮膚科診療に漢方薬を使うノウハウを他の医師に伝える活動も開始。いまでは皮膚科医に限らず参加者を募り、年に何度か講演会を開くのが恒例となっている。

「漢方薬を使うと、皮膚症状以外の症状、たとえばむくみ、冷え、疲れといったものも同時に改善されることも多くあります。このように全身に効くことも漢方の魅力の1つです」と院長は言う。

4. 乾癬治療 基本に則って段階的に治療
生物学的製剤療法の導入も可能

「老若男女のあらゆる皮膚疾患を対象とし、最後まで責任を持って診ること」を信条とする豊田院長にとって、乾癬は特別ではなく、あくまで治療対象の1つといえる。初診を自分で担当し、治療計画を練って2回目にしっかり話し合うという治療方針も、他の疾患と同じである。ただし、この病気に対する患者自身の意識の幅広さは、他の皮膚疾患の比ではないと院長は指摘する。

「似たような難治性の疾患にアトピー性皮膚炎がありますが、アトピーの方の悩みは圧倒的にかゆみが多いのです。しかし、乾癬患者さんの場合は、かゆみを訴える方もたくさんおられますが、それよりも目に見える症状をなくしたい、鱗屑が落ちない体になりたい、爪をきれいにしたいなど、個別の訴えがさまざまあります。症状が局所的な方も多いですし、悩みの度合いも千差万別。その意味では、初診でじっくりお話を聴く意味が、非常に大きいと感じています。また、乾癬は治らないと思っている方も多いので、途中で来院されなくなるようなことがないように、私もスタッフも、『諦めないでください』という言葉を繰り返し投げかけながら支えます」

現在、同クリニックに継続的に通院している乾癬患者の数は200~300名だ。乾癬治療はいわゆる「乾癬治療ピラミッド」に則って行う。仮に「他の医療機関で塗り薬を処方され、使っても治らない」といった訴えが
あったとしても、まずは塗り薬からスタートする。塗り薬には大きく分けてステロイド剤とビタミンD3外用薬、そしてこの2つの配合剤がある。豊田院長が用いるのは主に配合剤だ。「驚くのは、まだまだステロイド剤だけしか使ったことがないという患者さんが多いことです。新しい薬について啓発することも最前線の医師の務めだと感じます」と話す。

塗り薬の効果を見て十分でなければ光線療法を行う。光線療法については、ナローバンドUVBの局所型照射器2台およびエキシマライト2台を配備している。全身照射が必要な場合は連携先病院に紹介する。こうした光線療法を行ってもなお症状が残れば飲み薬を使う。ここで漢方薬を用いることもある。乾癬に対する漢方薬の作用は、「効果があったという報告がある」程度のため安易には使えないが、1つの手として用いる意味はあると考えている。生物学的製剤を使うのは、飲み薬でもなお思うように治らない重症のケースだ。また、関節症状が見られる場合も、生物学的製剤を検討する。

生物学的製剤療法については、乾癬が同療法の対象になった2010年当初から、維持投与を行っている。また、2020年10月には導入施設としての承認も得た。スクリーニング検査などを依頼する連携先基幹病院は東京歯科大学市川総合病院で、採用する薬剤の選定や定期的な検査の仕組みなどの準備が整った。

5. 今後の課題・展望 有用な手を可能な限り増やしつつ
信頼関係ベースの診療を続ける

今後については、「治療法にしても、情報にしても、スキンケア用品にしても、患者さんにとって有用な手であれば、可能な限り増やしていきたい。そのためにも、私もスタッフも、勉強は欠かせないと思っています」と言う。新しい薬が出れば院内で勉強会を開き、スタッフに知っていてほしいことが出てくれば、自ら勉強用の資材を作成して配付することもある。

院長自身の勉強法としては、学会参加はじめ、興味を持った講義・講演を、ウェブを含めて数多く視聴するようにしている。また、所属する学会の学会誌は、毎号隅々まで目を通す。「私の知識が欠けていたために、患者さんが治る機会を逸したといったことだけはないようにしたいと思っています」と、豊田院長はかみしめるように語る。

クリニックとしての課題は、待ち時間の短縮であり、いまでも受付後のオペレーションや一部予約制導入を工夫するなど努力を重ねている。ただし、患者との向き合い方だけは変えるつもりはない。「1人の患者さんを治せない医者に、100人も200人も治せるわけがない」と自らに言い聞かせながら、一人ひとりの悩みを聴き、丁寧に対応することをこれからも続けて行く方針だ。

豊田院長を支えるのは、「かゆみが軽くなった」「肌の調子がいい」「ここに来て良かった」などといった患者の心からの言葉だ。その言葉を聞くために、「これからも患者との信頼関係を大事にしながら、スタッフとともに頑張っていきたい」と力を込める。

KKC-2021-00122-2

乾癬治療最前線

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