KYOWA KIRIN

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ルミセフ 製品紹介

【警告】

  1. 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と乾癬の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との因果関係は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること。
  2. 重篤な感染症
    ウイルス、細菌及び真菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに担当医に連絡するよう患者を指導すること。
  3. 本剤の治療を開始する前に、光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)の適用を十分に勘案すること。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  1. 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

臨床成績:膿疱性乾癬及び乾癬性紅皮症

本剤は一部承認外の成績を含む国内及び海外臨床試験成績に基づき承認されました。そのため、掲載された成績には一部承認外の内容を含みます。

国内第Ⅲ相試験(4827-004試験)

出典:承認時評価資料:膿疱性乾癬患者及び乾癬性紅皮症患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験

試験概要

目的 膿疱性乾癬患者又は乾癬性紅皮症患者に対するルミセフ®140mg及び210mg投与の有効性及び安全性を検討した。
対象 膿疱性乾癬患者12例(膿疱性乾癬(汎発型)診療ガイドライン1)の診断基準を満たす)及び乾癬性紅皮症患者18例
1)岩月 啓氏他:日本皮膚科学会雑誌. 120(4), 815, 2010
試験デザイン 非盲検、多施設共同、長期投与
投与方法・投与期間 ルミセフ®140mgを初回、1週後及び2週後、以降2週間間隔で52週間皮下投与した。
なお、4週目以降、増量基準に合致した患者では210mgへの増量を可とした。増量基準は、膿疱性乾癬患者では「膿疱の程度スコア」が中等度以上の場合、乾癬性紅皮症患者ではPASI改善率が50%未満の場合とした。
評価項目 主要評価項目:全般改善度
副次評価項目:PASIスコア改善率等、膿疱の程度スコア(膿疱性乾癬患者のみ)
探索的評価項目:DLQI等
安全性評価項目:有害事象等
統計解析 各評価時点の全般改善度について、患者数及び割合を算出し、加えて、「改善」以上の患者数及び割合も算出し、原疾患別に同様の集計を実施した。
PASIスコア改善率について、評価時点別に基本統計量を算出し、原疾患別に同様の集計を実施した。
膿疱性乾癬患者を対象に、各評価時点の膿疱の程度スコアについて、膿疱性乾癬(汎発型)診療ガイドライン2010 に基づく重症度分類、評価時点別に患者数及び割合を算出した。
各評価時点のDLQI総合スコア及びDLQI総合スコアの変化量について、全体及び原疾患毎に基本統計量を算出した。また、DLQI総合スコアが0又は1の患者の割合を算出した。
判定基準 全般改善度:ベースライン時からの各評価日のPASIスコアや乾癬所見の推移から、治験責任医師等が1:寛解、2:改善、3:不変、4:悪化の4段階で評価した。乾癬所見には、乾癬性の関節炎を併発する場合には関節症状、爪症状や頭皮症状を併発する場合にはそれらの症状、膿疱性乾癬症の場合には膿疱の程度スコアも含めて評価した。
PASIスコア改善率(%):
(ベースラインスコアー各評価時点におけるスコア)÷ベースラインスコア×100より算出した。
膿疱の程度スコア:膿疱性乾癬(汎発型)診療ガイドライン1)の診断基準のに用いられているスコアを用いて、皮膚症状(紅皮面積(全体)、膿疱を伴う紅斑面積及び浮腫の面積)及び全身症状・検査所見(発熱、白血球数、CRP、血清アルブミン)を評価し、それぞれの程度を合計したスコア(0 ~ 17)を算出した。
DLQI:「症状・感情」、「日常活動」、「レジャー」、「仕事・学校」、「人間関係」、「治療」に分類される。選択肢は「非常に」=3 点、「かなり」=2 点、「少し」=1 点、「全くない」= 0 点、「あてはまらない」=0 点にスコア化した。
1)岩月 啓氏他:日本皮膚科学会雑誌. 120(4), 815, 2010

試験デザイン

試験デザイン

全般改善度(主要評価項目)

【全体】

投与2週で「改善」が30例中26例(86.7%)に認められ、投与6週で「寛解」が30例中2例(6.7%)に認められました。
投与6週以降投与52週までの各評価時点で、継続して90%以上で「改善」以上の全般改善度が得られ、最終評価時点では、「寛解」が19例(63.3%)、「改善」が10例(33.3%)、「悪化」が1例(3.3%)でした。

全般改善度【全体】
投与12週におけるPASIスコア改善率と推移
【膿疱性乾癬】

投与28週で「悪化」と判定され中止された1例を除き、12例中11例で、投与10週までに「改善」以上の全般改善度が得られました。最終評価時点では、12例中「寛解」が7例(58.3%)、「改善」が4例(33.3%)、「悪化」が1例(8.3%)でした。

全般改善度【膿疱性乾癬】
膿疱性乾癬
【乾癬性紅皮症】

投与2週で18例中17例(94.4%)が「改善」であり、投与4週以降投与52週までの各評価時点では、全ての患者が「改善」以上でした。最終評価時点では、18例中「寛解」が12例(66.7%)、「改善」が6例(33.3%)でした。

全般改善度【乾癬性紅皮症】
乾癬性紅皮症

PASIスコア改善率(副次評価項目)

【膿疱性乾癬】

各時点のPASIスコア改善率は、投与2週で50.38±36.19%、投与36週で85%以上となり、投与44週以降は90%以上で推移しました。投与52週(完了患者10例)では92.70±18.75%、最終評価時点は78.52±54.20%でした。

【乾癬性紅皮症】

投与2週で48.03±27.30%、投与6週以降は75%以上、投与20週以降は90%以上で推移しました。投与52週(完了患者16例)では95.28±14.48%、最終評価時点では93.41±16.40%でした。

PASIスコア改善率と推移
PASIスコア改善率と推移

DLQI (探索的評価項目)

【膿疱性乾癬】

DLQI 総合スコアが0又は1を達成した患者の割合は、投与4週で18.2%、投与12週で33.3%、投与52週で80.0%、最終評価時点では66.7%でした。

【乾癬性紅皮症】

DLQI 総合スコアが0又は1を達成した患者の割合は、投与4週で61.1%、投与12週で55.6%、投与52週で93.8%、最終評価時点では88.9%でした。

DLQI 総合スコア0又は1を達成した患者の割合と推移
DLQI 総合スコア0又は1を達成した患者の割合と推移

安全性

有害事象は、全体で30例中28例(93%)、膿疱性乾癬患者で12例中11例(92%)、乾癬性紅皮症患者で18例中17例(94%)に発現しました。副作用は、全体で30例中16例(53%)、膿疱性乾癬患者で12例中8例(67%)、乾癬性紅皮症患者で18例中8例(44%)に発現しました。主な副作用は、全体で鼻咽頭炎5例(17%)、毛包炎2例(7%)、蕁麻疹2例(7%)、膿疱性乾癬患者で鼻咽頭炎2例(17%)、乾癬性紅皮症患者で鼻咽頭炎3例(17%)でした。
死亡に至った有害事象は認められませんでした。重篤な有害事象は全体で30例中6例に発現し、膿疱性乾癬患者で肝細胞癌、腰椎骨折、好中球数減少、膿疱性乾癬が各1例、乾癬性紅皮症患者で異所性妊娠及び前立腺癌が各1例に発現しました。膿疱性乾癬患者の肝細胞癌1例と乾癬性紅皮症患者の前立腺癌1例は治験薬の投与を中止しました。

臨床試験で用いられた主な判定基準

BSA(Body Surface Area):(出典:Menter A, et al: J Am Acad Dermatol. 65(1): 137, 2011)

体表面積に占める皮疹の割合を示した指標。
手掌を体表の1%とし、体表面積に占める乾癬病変部位の割合をBSA として数値化(0~100%)して評価する。
軽症:5%以下、中等症:5~9%、重症:10%以上で、数値が高いほど重症度が高くなる。

PASI(Psoriasis area and severity index):(出典:Pathirana D, et al.: J Eur Acad Dermatol Venereol. 23 Suppl2: 1, 2009)

各部位の症状と皮疹面積に基づき評価する全身の重症度の指標。
全身を4エリア(頭部、上肢、下肢、体幹)に分け、各エリアの3症状(紅斑、落屑、肥厚)の重症度スコアに、各エリアの皮疹面積スコアを掛け合わせて算出する。
PASI スコア改善率:
ベースラインのPASI スコアからの改善率。以下の式により算出する。
PASI スコア改善率(%)=(ベースラインスコアー各評価時点におけるスコア)÷ベースラインスコア×100
PASI 反応は以下のように定義した。
PASI 75/90 反応:PASI スコアがベースラインから75%/90%減少すること。
PASI 100:PASI スコアがベースラインから100% 減少(PASI スコア0)。

ACR 基準評価:(出典:日本リウマチ学会. 抗リウマチ薬の臨床評価方法に関するガイドライン. 2006)

American College of Rheumatology(アメリカリウマチ学会)が定義する関節リウマチ等の関節症状の評価基準。
①圧痛関節数、②腫脹関節数の両方、及び③患者による疼痛度評価、④患者による疾患活動性評価、⑤医師による疾患活動性評価、⑥患者による身体機能評価(HAQ-DI)、⑦CRP 又はESRの5項目のうち3項目でいずれもベースラインからの改善度を評価する。
ACR 20:上記7項目のうち、①及び②、並びに③~⑦の5項目のうち3項目で、いずれもベースラインから20%以上の改善がみられた場合。

DLQI(Dermatology life quality index):(出典:福原俊一他. 皮膚疾患のQOL 評価 : DLQI (Dermatology Life Quality Index) Skindex 29 日本語版マニュアル. 照林社, 2004)

皮膚疾患特異的なQOLの評価指標。
「症状・感情」、「日常活動」、「レジャー」、「仕事・学校」、「人間関係」、「治療」に分類される10項目の質問に回答する。全質問項目のスコアの合計がDLQI総合スコア。
各項目は、非常に:3、かなり:2、少し:1、全くない:0、あてはまらない:0 に区分される。合計スコアは0~30で、数値が高いほどQOLが低くなる。

sPGA(Static physician's global assessment):(出典:Pathirana D, et al.: J Eur Acad Dermatol Venereol. 23 Suppl2: 1, 2009)

乾癬の皮膚病変全体に関する評価指標。
皮膚病変全体について、浸潤、紅斑、落屑の各徴候及び3徴候のスコアの平均値に基づき、評価者が包括的に評価し、sPGA スコア(0~5)を算出する。
解消:0、ほぼ解消:1、軽度:2、中等度:3、著明:4、重度:5 で、数値が高いほど重症度が高くなる。

効能・効果

既存治療で効果不十分な下記疾患
尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症

<効能・効果に関連する使用上の注意>

以下のいずれかを満たす患者に投与すること。
1.光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者。
2.難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者。

用法・用量

通常、成人にはブロダルマブ(遺伝子組換え)として1回210mgを、初回、1週後、2週後に皮下投与し、以降、2週間の間隔で皮下投与する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.投与毎に注射部位を変えること。また、皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位(傷、発赤、硬化、肥厚、落屑等の部位)、乾癬の部位には注射しないこと。(添付文書「適用上の注意」の項参照)
2.本剤による治療反応は、通常投与開始から12週以内に得られる。12週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

使用上の注意

2. 重要な基本的注意
(6)本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。また他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。

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