KYOWA KIRIN

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オングリザ錠 製品紹介

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤を投与すべきでない。]
  3. 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

薬物動態

吸収
(1)単回投与(健康成人)1)

健康成人男性23例にオングリザ®1、2.5、5mgを空腹時(投与前10時間以上絶食)に単回投与したところ、サキサグリプチン(未変化体)の平均血漿中濃度は投与後0.8時間でピークに達し、半減期は6.0~6.8時間でした。また、主要活性代謝物の平均血漿中濃度は投与後1.5~2.0時間でピークに達し、半減期は8.6~10.8時間でした。

単回投与時の血漿中サキサグリプチン濃度推移(健康成人)/サキサグリプチン(未変化体)

血漿中薬物動態パラメータ

投与量 Cmax
(ng/mL)
AUC
(ng・h/mL)
tmax
(h)
t1/2χ
(h)
1mg 4.8±1.2 18.8±3.8 0.8(0.5、2.0) 6.0±2.1
2.5mg 9.8±2.7 41.4±10.2 0.8(0.5、2.0) 6.8±0.8
5mg 18.7±3.4 78.6±25.6 0.8(0.5、2.0) 6.5±1.0

Mean±S.D.、tmax:中央値(最小値、最大値)

単回投与時の血漿中サキサグリプチン濃度推移(健康成人)/主要活性代謝物

血漿中薬物動態パラメータ

投与量 Cmax
(ng/mL)
AUC
(ng・h/mL)
tmax
(h)
t1/2χ
(h)
1mg 6.8±1.9 50.9±7.6 1.5(1.0、2.0) 10.8±0.7
2.5mg 21.0±5.6 148.1±28.9 2.0(1.0、3.0) 9.4±0.8
5mg 44.4±12.2 267.9±65.7 1.5(0.8、3.0) 8.6±1.3

Mean±S.D.、tmax:中央値(最小値、最大値)

〔用法・用量〕

通常、成人にはサキサグリプチンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2.5mgを1日1回経口投与することができる。

(2)反復投与(2型糖尿病患者)2)

食事療法、運動療法を実施しても血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者(成人男女)20例にオングリザ®5mgを1日1回朝食前に14日間反復投与したところ、投与1日目と14日目のサキサグリプチン(未変化体)及び主要活性代謝物の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは類似しており、Cmax、AUCτ及びCminから算出したそれぞれの累積係数の平均値は約1でした。

反復投与時の血漿中サキサグリプチン濃度推移(14日間、2型糖尿病患者)/サキサグリプチン(未変化体)

血漿中薬物動態パラメータ

Cmax
(ng/mL)
AUCτ
(ng・h/mL)
tmax
(h)a
t1/2,z
(h)b
投与1日目 48.525(24.7) 120.8(28.2) 0.80(0.5-1.0) 7.036(1.202)
投与14日目 46.169(26.5) 132.0(24.4) 0.80(0.5-1.0) 7.281(1.694)

幾何平均値(変動係数%) a:中央値(最小値-最大値) b:算術平均値(S.D.)

反復投与時の血漿中サキサグリプチン濃度推移(14日間、2型糖尿病患者)/主要活性代謝物

血漿中薬物動態パラメータ

Cmax
(ng/mL)
AUCτ
(ng・h/mL)
tmax
(h)a
t1/2,z
(h)b
投与1日目 48.091(30.3) 258.9(21.3) 1.00(0.8-2.0) 7.026(0.7340)
投与14日目 48.234(24.0) 289.0(21.8) 1.50(0.8-2.0) 7.078(0.7140)

幾何平均値(変動係数%) a:中央値(最小値-最大値) b:算術平均値(S.D.)

(3)食事の影響(健康成人)3)

健康成人男性25例にオングリザ®5mgを食後に単回投与したところ、空腹時と比較して、サキサグリプチンのCmaxは7.7%減少し、AUCは14.0%増加しました。

単回投与時の血漿中サキサグリプチン濃度推移(空腹時及び食後投与、健康成人)/サキサグリプチン(未変化体)

血漿中薬物動態パラメータ

Cmax
(ng/mL)
AUC
(ng・h/mL)
tmax
(h)
t1/2χ
(h)
空腹時 34.5±9.8 98.5±16.0 0.5(0.3、2.0) 6.6±1.2
食後 32.0±9.1 112.2±16.6 1.0(0.5、2.0) 6.5±1.1

Mean±S.D.、tmax:中央値(最小値、最大値)

分布
(1)組織内放射能濃度(ラット)4)

ラットに14C-サキサグリプチンを20mg/kgの用量で絶食下単回経口投与したところ、腸内容物以外のほとんどの組織内放射能濃度は、投与後1時間でCmaxに達し、最も高い濃度を示したのは回腸でした。また、肝臓、腎臓及び甲状腺中放射能濃度は、血漿中濃度より高く、脂肪、骨、脳、胸部骨格筋及び白色皮膚等では低いことが示されました。

(2)血清蛋白結合率(in vitro5)

ヒト血清における蛋白結合率を平衡透析法により測定したところ、サキサグリプチン及び主要活性代謝物の非結合型分率はほぼ100%であり、ヒト血清中蛋白にほとんど結合しませんでした。

代謝 6)~8)
(1) ヒト肝ミクロゾームによる代謝(in vitro

サキサグリプチンは、ヒト肝ミクロゾームチトクロームP450の分子種のうち、主としてCYP3A4/5により代謝されることが示されました6)。一次代謝反応として、水酸化反応、グルクロン酸抱合化、硫酸抱合化、更にこれらの代謝反応を逐次受けた代謝物が確認されました。

(2)ヒトCYP 代謝活性に対する阻害及びCYP 酵素誘導(in vitro

サキサグリプチン(未変化体)及び主要活性代謝物は、CYP1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4を阻害せず20)、CYP1A2、2B6、2C9 及び3A4を誘導しませんでした8)

サキサグリプチンの代謝反応による代謝物と代謝経路/一次代謝反応による代謝物と代謝経路
サキサグリプチンの代謝反応による代謝物と代謝経路/二次以降の代謝反応による代謝物
排泄
(1)健康成人1)

健康成人男性8例にオングリザ®5mgを空腹時単回経口投与したときのサキサグリプチン(未変化体)及び主要活性代謝物の投与後24時間までの尿中排泄率は、それぞれ15.8%及び22.2%でした。また、サキサグリプチン(未変化体)の腎クリアランスは10.61L/h(177mL/min)であり、サキサグリプチンの腎排泄には能動的な尿細管分泌の関与が推察されました。主要活性代謝物の腎クリアランスは4.84L/h(81mL/min)でした。

(2)健康成人(海外データ)9)

外国人健康成人男性6例に14C-サキサグリプチン50mg(91.5μCi)内用液を単回経口投与したとき、投与後168時間までに投与放射能の74.9%が尿中に、22.1%が糞中に排泄されました。尿中に排泄されたサキサグリプチン(未変化体)及び主要活性代謝物の割合は、投与放射能のそれぞれ23.5%及び35.7%でした。一方、糞中に排泄されたのは大部分がサキサグリプチンの酸化代謝物であり、サキサグリプチン(未変化体)の割合は投与量の約0.5%でした。

(3)トランスポーター試験(in vitro10)、11)

サキサグリプチン(未変化体)及び主要活性代謝物は、有機アニオントランスポーター(OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3)、有機カチオントランスポーター(OCT1、OCT2)、及びペプチドトランスポーター(PEPT1、PEPT2)の基質ではないことが示されました10)。また、サキサグリプチン(未変化体)はP糖蛋白の基質であると推定されましたが、主要活性代謝物はP糖蛋白の基質ではないことが示されました11)

腎機能障害患者(海外データ)12)

腎機能の程度が異なる成人40例にオングリザ®10mgを単回投与したときのサキサグリプチン(未変化体)のAUC∞は、腎機能正常者に比べて、軽度(Ccr:50~80mL/min)、中等度(同30~50mL/min)、重度(同30mL/min未満)の腎機能障害患者でそれぞれ1.2倍、1.4倍、2.1倍でした。一方、主要活性代謝物のAUC∞は、腎機能正常者に比べて、軽度、中等度、重度の腎機能障害患者でそれぞれ1.7倍、2.9倍、4.5倍でした。また、4時間の血液透析により投与量の23%(サキサグリプチン(未変化体):4%、主要活性代謝物:19%)が除去されました。

単回経口投与時のサキサグリプチン(未変化体)の薬物動態パラメータ

薬物動態パラメータ 群(腎機能障害別)
正常
(n=8)
軽度
(n=8)
中等度
(n=8)
重度c
(n=7)
血液透析
(n=8)
Cmaxa(ng/mL) 54(25) 75(26) 58(36) 72(38) 46(35)
AUCa(ng・h/mL) 215(25) 249(36) 303(35) 434(40) 170(37)
t1/2,zb(h) 3.09±0.65 3.50±1.62 4.02±1.23 4.41±1.14 3.39±0.21
腎クリアランスb(mL/min) 153±23 131±37 61±28 25±9

a:幾何平均値(変動係数%)、b:Mean±S.D.、c:CYP3A4阻害剤を投与されていた1例を除外

単回経口投与時の主要活性代謝物の薬物動態パラメータ

薬物動態パラメータ 群(腎機能障害別)
正常
(n=8)
軽度
(n=8)
中等度
(n=8)
重度c
(n=7)
血液透析
(n=8)
Cmaxa(ng/mL) 92(32) 129(26) 135(35) 131(34) 125(37)
AUCa(ng・h/mL) 569(18) 950(30) 1,660(50) 2,574(26) 2,330(30)
t1/2,zb(h) 3.85±0.56 5.83±2.72 8.55±2.44 9.88±1.28 12.51±1.84
腎クリアランスb(mL/min) 76±11 52±17 28±13 12±3

a:幾何平均値(変動係数%)、b:Mean±S.D.、c:CYP3A4阻害剤を投与されていた1例を除外

肝機能障害患者(外国人データ)12)

肝機能の程度が異なる成人36例にオングリザ®10mgを単回投与したときのサキサグリプチン(未変化体)のAUCは、肝機能正常者に比べて、軽度(Child-Pugh分類A)、中等度(同分類B)、重度(同分類C)の肝機能障害患者でそれぞれ10%、38%、77%増加しました。一方、主要活性代謝物のAUCは、肝機能正常者に比べて、軽度、中等度、重度の肝機能障害患者でそれぞれ22%、7%、33%低下しました。また、サキサグリプチン(未変化体)のCmaxは、肝機能正常者に比べて、軽度、中等度、重度の肝機能障害患者でそれぞれ8%増加、2%増加及び6%低下しました。一方、主要活性代謝物のCmaxは、肝機能正常者に比べて、軽度、中等度、重度の肝機能障害患者でそれぞれ18%、16%、59%低下しました。

高齢者(外国人データ)13)

健康な高齢者(65歳以上)及び若年者(18~40歳)各28例にオングリザ®10mgを単回投与したときの高齢者におけるサキサグリプチン(未変化体)のCmax及びAUCは、若年者に比べてそれぞれ23%及び59%高いことが示されました。一方、高齢者における主要活性代謝物のCmaxは、若年者に比べて7%低く、AUCは35%高いことが示されました。

〔用法・用量〕

通常、成人にはサキサグリプチンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2.5mgを1日1回経口投与することができる。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

中等度以上の腎機能障害患者では、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するため、2.5mgに減量すること。

血清クレアチニン
(mg/dL)
クレアチニンクリアランス
(Ccr、mL/min)
投与量
中等度以上の
腎機能障害患者
男性:>1.4
女性:>1.2
<50 2.5mg、1日1回

※クレアチニンクリアランスに相当する換算値(年齢60歳、体重65kg)

〔使用上の注意〕(抜粋)

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1) 中等度以上の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者

3.相互作用

本剤はCYP3A4/5により代謝され、主要活性代謝物を生成する。本剤の腎排泄には、能動的な尿細管分泌の関与が推定される。

5.高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多いので、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。また、患者の腎機能障害の程度に応じて適切な用量調節を行うこと。

1) 承認時評価資料(単回及び反復経口投与試験)
2) 承認時評価資料(臨床薬理試験)
3) 承認時評価資料(食事の影響の検討)
4)承認時評価資料(ラットにおける組織内放射能濃度)
5)承認時評価資料(ヒト及び各種動物における血清蛋白結合試験)
6)承認時評価資料(ヒト及び各種動物におけるin vitro 代謝試験)
7)承認時評価資料(ヒトにおけるin vitro CYP阻害試験)
8)承認時評価資料(ヒトにおけるin vitro CYP誘導試験)
9)承認時評価資料(14C 標識体単回投与試験)
10)承認時評価資料(ヒトにおけるin vitro 取り込みトランスポーター試験)
11)承認時評価資料(ヒトにおけるin vitro P-gpトランスポーター試験)
12)Boulton DW, et al.: Clin Pharmacokinet, 50(4): 253-265, 2011
13)承認時評価資料(年齢及び性別の影響)

KK-16-06-14561
2016年6月

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