KYOWA KIRIN

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施設紹介

国立研究開発法人

国立循環器病研究センター

生活習慣病の治療と予防で循環器病医療の「最先端のその先」を目指す

〒565 - 8565 大阪府吹田市藤白台5丁目7番1号 http://www.ncvc.go.jp/

施設紹介
  • 細田 公則

    生活習慣病部門長/動脈硬化・糖尿病内科部長/ゲノム医療部門長

    1985年京都大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了後,テキサス大学ハワード・ヒューズ医学研究所Research Associate。2004年京都大学大学院医学研究科内科学(内分泌・代謝内科学)講師,2008年同大学大学院医学研究科人間健康科学系教授に就任。2015年,同大学医学研究科人間健康科学系専攻長(学科長),医学研究科副研究科長,同医学部附属病院病院長補佐を務める。2016年より現職。2017年よりゲノム医療部門長を併任する。京都大学名誉教授。

  • 吉原 史樹

    高血圧・腎臓科部長

    1990年長崎大学医学部卒業。同大学医学部附属病院第三内科(現長崎大学病院循環器内科)および長崎市立市民病院(現 長崎みなとメディカルセンター)内科での研修を経て,1993年国立循環器病研究センター高血圧・腎臓科レジデント。1996年から6年にわたり,同センター研究所生化学部門の非常勤研究員として研究に従事。2002年同センター高血圧・腎臓科にて臨床に復帰し,2016年より現職。

  • 宮本 恵宏

    予防健診部部長/ 予防医学・疫学情報部長/遺伝子検査室長/ 循環器病統合情報センター長/バイオバンク副バンク長

    1989年京都大学医学部卒業。内分泌内科医として基礎研究を行いながら臨床に従事。2000年国立循環器病研究センター動脈硬化・糖尿病内科。都市住民を対象としたコホート研究「吹田研究」に取り組む。2010年より予防健診部部長,予防医学・疫学情報部長,2012年よりバイオバンク副バンク長,2014年より循環器病統合情報センター長。2018年のセンター新築移転へ向け「国立循環器病研究センターを核とした医療クラスター推進協議会」の中心メンバーとして準備にあたっている。

国立研究開発法人 国立循環器病研究センターは,心臓病と脳卒中を対象とした世界でも有数の大規模医療・研究施設であり,2017年で開設40周年を迎える。循環器病の急性期医療・高度医療に取り組むとともに,循環器病の予防にあたる生活習慣病の管理も重要な課題と捉え,時代に即した標準的医療モデルの提示を大きな使命としている。人材育成にも力を入れており,全国から集まるレジデントおよび専門修練医の受入数は累計1,900名を超えた。生活習慣病部門長で動脈硬化・糖尿病内科部長の細田公則先生,高血圧・腎臓科部長の吉原史樹先生,予防健診部部長の宮本恵宏先生に,各部門の取り組みについてお話を伺った。

循環器病の究明と制圧」を掲げ臨床・研究・人材育成を推進するナショナルセンター

センターの成り立ちと生活習慣病部門の役割について教えてください。

細田 国立研究開発法人 国立循環器病研究センターは,国の医療政策と一体となって国民の健康を守るため,1977年に設立されました。「循環器病の究明と制圧」を目標として,循環器病に関する診断・治療,調査・研究および医療従事者の研修・育成を行う国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)です。

私が部門長を務める生活習慣病部門は,動脈硬化・糖尿病内科,高血圧・腎臓科,予防健診部の3部門からなります。わが国では,循環器病による死亡率は年々減少する一方で,循環器病の発症率そのものは増加しています。健康寿命延伸のためには循環器病の予防が必要であり,その実現には糖尿病や高血圧,脂質異常症,肥満症などの生活習慣病の管理が重要です。生活習慣病部門では各疾患に対して専門的な診療と多職種による療養指導を行うとともに,一次予防・二次予防にも力を入れています。

ナショナルセンターとして専門性の高い人材の輩出にも力を入れておられますね。

細田 当センターでは1978年からレジデント制度を設けて,次世代を担う医師の育成に努めてきました。近年は,卒後4~5年以上の臨床経験を有する医師を対象とした専門修練医(後期専攻医)の研修に特に力を入れています。専門修練医は原則2年間ですが,状況により1~5年間の在籍が可能で,期間中は勤務をしながら臨床と臨床研究を両立できる点が特徴です。大学・大学院から,あるいは病院勤務の研究未経験者,他施設で後期研修を終えた人,また,大学で教員を務めた方,当センターレジデントなど多彩なキャリアの方が採用されており,臨床医として働きながら臨床研究を行い,連携大学院制度により学位を取得したり,サブスペシャリティとして糖尿病専門医,高血圧専門医,腎臓専門医,透析専門医,アフェレーシス学会専門医,動脈硬化学会専門医(予定)といった専門医資格を取得したりすることも可能です。

また,研究環境が充実しているところも当センターの特徴です。臨床研究を行うにあたり,院内他科との共同研究はもちろん,吹田研究やビッグデータ解析を手がける予防健診部,BNP(brain natriuretic peptide:脳性ナトリウム利尿ペプチド)やグレリンを世界に先駆けて発見した生化学部,生体試料・臨床情報などを集積するバイオバンク,創薬を目指し生体分子の網羅的解析を行う創薬オミックス解析センターと共同研究を行うなど,研究のサポートを受けることができます。

そして修了後は,当センターの病院や研究所,研究開発基盤センターのスタッフになることも可能ですし,海外・国内への留学,あるいは厚生労働省や国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)などへ出向して政策医療に携わる道もあります。もちろん大学や医療機関へ就職する人もおり,さまざまな選択肢から進路を選ぶことが可能です(図1)。

図1

図1 生活習慣病部門専門修練医のキャリアパス

高い専門性を有するスタッフがチーム医療で患者を支える.
お互いの専門性を尊重しながら,忌憚なく意見を言い合える雰囲気が同センターのチーム医療の特徴.

生活習慣病部門各科の特徴

動脈硬化・糖尿病内科の特徴を教えてください。専門修練医として勤務した場合にはどのようなことが学べるのでしょうか。

細田 動脈硬化・糖尿病内科では,循環器病を合併した糖尿病患者や肥満症患者を多く診療しており,重症の家族性高コレステロール血症患者に体外循環により血漿LDLを直接取り除くLDLアフェレーシス療法を提供するなど専門性の高い治療を提供しています。専門修練医でも頸動脈エコーや血管内皮機能検査を多数経験しますので,循環器病を合併した糖尿病・肥満症,動脈硬化の臨床と臨床研究のエキスパートを目指すことができます。また,当センターは地域の糖尿病医療連携の中核施設として,4~18日の動脈硬化・糖尿病教育入院を提供しています。管理栄養士,糖尿病療養指導士など病棟・外来の看護師,薬剤師,検査技師,心理士などによるチーム医療で患者さんをサポートしており,生活習慣の改善の難しい患者さんについては,心理士による面談も行いながら,チーム全員で週に1回多職種連携カンファランスを開いて,個々の患者さんの生活習慣の改善について相談しています。

臨床研究においては,糖尿病患者が心血管・腎イベントに至る因子を多面的に検討しています。たとえば,新規の糖尿病治療薬やBDHQ(brief-type self-administered diet history questionnaire:簡易型自記式食事歴法質問票)による食事記録,高精度活動量計による活動記録,CGM(continuous glucose monitoring:持続血糖モニタリング)による持続血糖記録や,私も開発に携わったDUAL SCANによる内臓脂肪面積との関連,そして他部門との連携によるHDLコレステロール機能や循環調節ペプチド,宿主・腸内細菌遺伝子との関連などです。また,生活習慣病は患者さんの生活習慣の改善が治療の基盤となることから,新世代の認知行動療法と呼ばれるACT(acceptance & commitment therapy)により糖尿病・肥満症患者の生活習慣の改善について,同志社大学心理学部と共同研究を行っています。

高血圧・腎臓科の特徴を教えてください。

吉原 高血圧・腎臓科では,高血圧や腎臓病の診断と治療を行うとともに,血液透析を中心とした各種体外循環療法を提供しています。循環器病の患者さんは腎機能が低下していることが多いため他科からのコンサルテーションが多く,心腎症候群のあらゆる病態を経験できるのが特徴といえます。また,腎血管性高血圧の治療である腎動脈形成術を2000年以降200件以上実施しています。腎生検は2013~2015年の3年間で55件の実施です。適切な診断と治療のため必要に応じて行っています。

臨床研究については,2017年度から6つの研究が動き出しました。1)2型糖尿病治療薬SGLT2阻害薬に関する研究など医師主導型臨床試験の実施,2)循環調節ペプチドのアドレノメデュリンによる造影剤腎症発症抑制を目指した臨床応用開発,3)尿バイオマーカーパネルを用いた急性心不全治療における利尿薬反応性規定因子の同定,4)末期腎不全で肺高血圧症を合併した患者における肺高血圧症治療効果指標としての非侵襲性心拍出量モニターの応用,5)腎血管性高血圧への血行再建術の適応基準の確立と病態改善機序の解明,6)血管内皮でタンパク質に翻訳されないで機能するnon-coding RNAに着目した高血圧-認知症連関メカニズムの解明についての6研究で,3年を目処に成果を出せるよう他科や他施設と共同して研究を進めています。

吉原先生はこちらのセンターのレジデントご出身ですね。

吉原 当センター高血圧・腎臓科のレジデントを経て,当センター研究所にて非常勤研究員となった後,高血圧・腎臓科の勤務医となり現在に至ります。センターに残ることを決めたのは,臨床のみならず研究をじっくり行えることに加え,海外の学会へ参加したり,英語論文の書き方を丁寧に指導いただいたりと,非常に刺激的な環境だったからです。当センターに来て24年が経ちますが,他部門の先生方と協力して臨床活動を行うので,お声がけいただいて新たな研究に発展することも多く,いまでも変わらず刺激的で楽しい職場であり続けています。心腎症候群は今後,増加することが明らかです。心腎症候群の臨床や研究に興味のある方にとって,循環器病の患者さんが多く診療や研究の環境が整った当センターであれば,充実した時間を送れるのではないかと思います。

吉原史樹先生とスタッフのみなさん.
限られた時間の中で,専門性の高い医療の提供を実践する.

予防健診部ではどのような取り組みをされているのでしょうか。

宮本 予防健診部では,特定健診・長寿医療制度(後期高齢者医療制度)にともなう健康診査および該当者への保健指導,生活習慣病患者へ向けた禁煙指導などの非薬物療法による循環器病の発症予防を行っています。1989年には無作為に抽出した吹田市住民のうち研究に同意された方を対象としたコホート研究「吹田研究」を開始しました。他のコホート研究が農村部などの郊外で行われているのに対し吹田研究は都市部住民を対象としており,さらにHMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン系薬剤)など現在よく使用される薬剤が出揃った後でスタートしたところが特徴です。成果のひとつに,冠動脈疾患を予測するリスクスコア「吹田スコア」の開発が挙げられます。吹田スコアは,米国で開発されたフラミンガムリスクスコア(FRS)よりも日本人の実態に即してリスク予測を行うことが可能であり,日本動脈硬化学会発行の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2017年版」では絶対リスクの予測ツールに採用されることが決まりました。

予防健診部で専門修練医はどのようなことが学べるのでしょうか。

宮本 私が部長を併任している研究開発基盤センターの予防医学・疫学情報部では,吹田研究以外の疫学研究などの統計解析を行っており,さらにセンター長を併任している循環器病統合情報センターでは,全国の医療機関から循環器病の情報を収集し解析しています。コホート研究や疾病予防に興味のある方が充実した研究活動が行える体制が整っているため,ビッグデータや人工知能も含めた解析ツールを活用して,時代が求める臨床医学研究者(physician scientist)を目指していただけます。

CKD地域医療連携の構築も

心血管疾患の予防や透析開始時期を遅らせるという観点からCKD患者への早期介入と継続的なフォローの必要性が指摘されています。地域医療連携などの取り組みについてはどのようにお考えですか。

吉原 社会の高齢化にともない腎機能が悪化する患者さんが増加傾向にあることから,地域の医師会からもCKD地域医療連携に前向きな意見をいただいており,どのようなシステムで運用すべきか地域で検討する必要があると感じています。これまで年に数回,近隣の病院や診療所の先生方とともにCKD勉強会を開催しており,腎性貧血に対する最新の考え方やガイドライン改訂のポイント,腎機能低下をともなう循環器病の特徴などそのときどきのトピックをお伝えしてきました。CKD地域医療連携構築にあたっては,地域包括ケアシステムが推進されていることから,専門病院と診療所に加え,介護老人保健施設なども含めたシステムづくりが必要であると思われます。地域医療連携の難しい点は,医学的な知識の共有は比較的容易に行える一方で,実際の診療スタイルや診療に対する考え方は医師や施設の規模などによって異なるということです。各施設や職種がどのように役割分担をすれば,お互いに期待する連携が図れるのか,有機的な連携を目指したシステムづくりを行っていきたいと考えています。

医療クラスターを形成し健康・医療のまちづくりを実践

2018年には新築移転されますが,どのような施設になるご予定ですか。

細田 JR岸辺駅に直結し,病院と研究所,研究開発基盤センター,企業・大学などの研究者と共同研究を行うオープンイノベーションセンター(OIC)が一体となった巨大施設になる予定です(図2)。また,移転するエリアは,北大阪健康医療都市「健都」という名称で,当センターのみならず,市立吹田市民病院や高齢者向け複合居住施設,健康増進広場などを擁する医療クラスターとなります。高齢化が進展するわが国では,若い世代への負担を減らすためにも,高齢者が自ら病気の発症あるいは重症化を予防し,健康長寿を目指す社会づくりが重要です。地域に根ざし住民の健康を守りながら,ナショナルセンターとして,循環器病分野の予防,治療,研究,情報発信などで世界をリードする「健康・医療のまち」づくりに取り組んでまいります。

図2 国立循環器病研究センター 移転完成予想図

病院と研究所を一体化し,民間企業の研究部門や他大学も参入できる構造を実現。
医療クラスターの中心として「健康・医療のまち」づくりを目指す。

図2

https://kento.osaka.jp/area/ncvc/

宮本恵宏先生とスタッフのみなさん.
循環器病の新たな発症要因を探り,予防医療の充実に貢献する.

KK-17-10-20313

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