KYOWA KIRIN

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施設紹介

日本赤十字社

徳島赤十字病院

洗練された糖尿病チーム医療と腎臓内科新設で専門医療の充実を図る

〒773 - 8502 徳島県小松島市小松島町字井利ノ口103 http://www.tokushima-med.jrc.or.jp

施設紹介
  • 新谷 保実

    徳島赤十字病院
    第一内科部長 代謝・内分泌内科

    1983年徳島大学医学部卒業。同大学病院第一内科,健康保険鳴門病院(現 徳島県鳴門病院),医療法人清和会協立病院,徳島県立三好病院などを経て,2002年より徳島赤十字病院勤務。同院赴任当初より糖尿病教育入院をはじめとするチーム医療の構築に取り組み,徳島県医師会糖尿病対策班の一員としての活動にも尽力する。

  • 金崎 淑子

    徳島赤十字病院
    第三内科部長 代謝・内分泌内科

    1992年徳島大学医学部卒業。同大学病院第一内科,阿波病院,健康保険鳴門病院(現 徳島県鳴門病院),徳島県農村健康管理センターでの臨床研修を経て,徳島大学病院に戻る。インスリン受容体αサブユニットに関する研究に取り組み医学博士取得後,徳島逓信病院(現 徳島平成病院)勤務を経て,2005年より徳島赤十字病院に勤務。糖尿病専門医。

  • 松浦 元一

    徳島赤十字病院
    腎臓内科

    1996年弘前大学医学部卒業。同年京都大学医学部附属病院研修医。1997年より社会医療法人愛仁会高槻病院(大阪府),2000年より公立八鹿病院(兵庫県)に勤務し,主に透析医療に従事。2002年より徳島大学病院腎臓内科に勤務し,土井俊夫教授のもと腎臓内科診療と腎病理を学び,病棟医長,教育主任等を歴任。地域医療に貢献するべく2017年12月より徳島赤十字病院勤務。

  • 阿部 祐子

    徳島赤十字病院
    糖尿病看護認定看護師

    2003年より2014年までJA徳島厚生連阿南共栄病院勤務。2009年日本糖尿病療養指導士(CDEJ)資格取得。2013年岡山県立大学認定看護師教育課程終了,同年糖尿病看護認定看護師資格取得。2014年10月より大島内科皮膚科クリニック勤務。糖尿病看護認定看護師としての専門性向上を目指し,2017年3月より徳島赤十字病院勤務。

徳島県南部に位置する徳島赤十字病院は,急性期医療を中心に高度かつ専門的な医療を提供するとともに,地域医療支援病院として地域の医療機関と連携を密にし,地域医療の向上に取り組んでいる。代謝・内分泌内科では糖尿病チーム医療を20年近く展開し,地域医療の充実・発展に貢献してきた。2017年12月には腎臓内科を開設。地域における腎臓病医療のいっそうの充実を目指す。糖尿病診療を担う新谷保実先生,金崎淑子先生,糖尿病看護認定看護師としてチーム医療の推進に努める阿部祐子先生,腎臓内科および透析診療を担う松浦元一先生に,それぞれの役割と展望についてお話を伺った。

高い意欲をもったスタッフによる
チーム医療で充実した糖尿病診療を実践

代謝・内分泌内科における糖尿病診療の特徴について教えてください。

図1

図1 フットケア外来

図2

図2 フットケア用の椅子

新谷 代謝・内分泌内科では,糖尿病専門医5名,糖尿病療養指導士(看護師,薬剤師,理学療法士,管理栄養士)23名によるチーム医療を行っています。徳島県内で糖尿病に関して高い専門性を有するスタッフが多く揃う病院としては,徳島市内に徳島大学病院と川島病院など複数の医療機関がありますが,当院は徳島市南東部に隣接する小松島市にあり,県南部における基幹病院として糖尿病専門診療を実践してきました。チーム医療の取り組みのひとつである糖尿病教育入院は,当科前部長である宮恵子先生が20年近く前に糖尿病療養指導士(CDEJ)を含む糖尿病診療チームを立ち上げた当初から開始されました。現在,代謝・内分泌内科では年間150~200件の糖尿病教育入院に携わっています。糖尿病教育入院プログラムは,当院が診断群分類別包括評価(DPC)に移行したことに伴い,入院スケジュールを従来の10日間から8日間に短縮し,多職種が関わる糖尿病教育入院を実施しています(表1)。また,糖尿病教育入院での看護師による指導では,一般的な指導に加えて災害時の対策についても取り上げている点が徳島赤十字病院ならではの特色といえます。

金崎 糖尿病チーム医療では,糖尿病透析予防外来やフットケア外来なども行っています(図1図2)。糖尿病透析予防外来では,医師による診療を受ける前に管理栄養士や看護師が患者さんに対して糖尿病透析予防指導を行いますが,1時間くらいかけて患者さんの状態を十分に聴取してもらえるため,そのあとの診療を非常に効率よく行うことができます。糖尿病透析予防指導においては,指導前後の検査値(HbA1c,eGFR)の推移を示すなど,患者さんが以前の状態と現在の状態の違いを実感できるような臨床経過確認システムの構築を目指しています。腎機能がかなり低下してしまっていると透析導入を予防することはなかなか難しいのですが,糖尿病透析予防指導による腎機能維持に努めています。

新谷 糖尿病診療チームの看護師,管理栄養士は,糖尿病透析予防外来やフットケア外来における指導を当日急遽お願いしても快く対応してくれ,非常に助かっています。

表1 糖尿病教育入院スケジュール(8日間)

表1

糖尿病教育入院における患者背景の特徴を教えてください。

新谷 大きく2つの特徴があります。1つめは血糖コントロールがきわめて不良である方が多く,入院時のHbA1c平均値は9.7%です。2つめは合併症を有する方が多く,合併症が進行している例も少なくありません。おそらく,糖尿病の入院患者さんの半数近くは腎症を合併していると思われます。本来,糖尿病教育入院では発症初期に合併症予防も含めて勉強していただくのが理想ですが,当院では軽症例が少なく,合併症治療も同時に行っているのが現状です。

糖尿病教育入院をはじめ,充実したチーム医療を展開されていますが,その背景として一番大きなものは何でしょうか。

新谷 当院は診療科間の垣根が低いのが特徴ですが,同様に職種間の垣根も低く,スムーズな連携が可能な環境にあります。また,新人看護師を対象にした臨床研修制度(新人看護職員研修)を全国で初めて導入した施設でもあり,看護師の教育システムが十分に整備されています。専門・認定看護師の資格取得も病院全体で積極的に支援する体制が整っています。そういった環境が各領域のチーム医療を支えるスタッフの資質向上を支えており,糖尿病診療チームにも意欲をもったスタッフが揃っている点が大きいと思います。

糖尿病チーム医療における課題や今後の展望についてお聞かせください。

徳島県南部の阿南市で開催した勉強会「徳島南部糖尿病連携の会」での様子.
地元開催の勉強会には多くの関係者が参加した.

金崎 新谷先生が話されたように,当院はスタッフが専門性を高めるにあたって恵まれた環境にあります。これからも各自がスキルアップを継続して糖尿病チーム医療を推進するとともに,院外における活動にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。特に高齢者が増えていることから,高齢の患者さんが退院して自宅に戻ってからのケアをかかりつけ医や訪問看護に依頼するといった連携も今後ますます必要になってくるでしょう。また,県南部地域において糖尿病診療に携わるスタッフを対象とした研修会や勉強会の地元開催を推進していく予定です。県南部地域在住のスタッフは,徳島市内で勉強会等を開催しても足を運びにくいのが現状ですが,先日,県南部の阿南市で勉強会を開催したところ多くの参加者が集いましたので,これからも地元開催を継続していきたいと思っています。

新谷 当院は高度急性期医療の基幹病院として入院治療を中心に行っており,かかりつけ医との役割分担から外来患者さんを受け入れる規模はそれほど大きくありません。そのため,糖尿病外来には専属のスタッフが配置されておらず,病棟を受けもつCDEJが外来患者さんの指導を行うことも少なくありません。しかし,糖尿病透析予防指導,フットケア,インスリン導入など外来で行うべきことが増えてきていますので,今後はマンパワーを増やして外来チーム医療の構築を図り,外来糖尿病教室なども定期的に開催したいと考えています。

看護師の立場からみた糖尿病チーム医療の実際

阿部先生が糖尿病看護に携わるようになった経緯,糖尿病チーム医療で担っている役割について教えてください。

阿部 以前に勤めていた病院で糖尿病患者さんの指導にあたっていたところ,生活習慣の改善が大事であることを何度説明しても改善してもらえず,入退院を繰り返すケースを経験しました。こうした患者さんの中には,生活習慣の改善の必要性を理解はしているもののなかなか実践できない方が結構いらっしゃって,どのように関わったら患者さんの力になれるのだろうかという思いにかられたことがCDEJの資格取得にいたったきっかけです。資格取得後は主に糖尿病看護に携わり,糖尿病教室を担当したり,患者会活動に参加したりしていました。患者さんと向き合う機会が増えたことで,糖尿病の病態や患者支援についての知識,看護の技術不足などを痛感するようになり,より学びを深めたいとの思いが強くなったこと,また勤務先の上司にも勧められたことから糖尿病看護認定看護師の資格を取得しました。その後,さらに専門性を高めたいと考えて当院に入り,糖尿病チーム医療の一員として糖尿病教育入院における指導,糖尿病透析予防外来,糖尿病療養指導外来,フットケア外来を受けもっています。また,当院ではCDEJ会を月1回開催し,看護師が中心となって関わりが難しい患者さんへの接し方について話し合ったり,研修会で得た情報や知識を共有したりして質の向上に努めています。

多職種による糖尿病チーム医療の環境はいかがでしょうか。

阿部 患者さんが困っていることについてスタッフ間で相談することも多く,それぞれの立場から患者さんとの関わり方についてアイデアを出し合ったり,サポートをしてもらえたりする環境にあります。たとえば,食事に関することで患者さんが困っていた場合,管理栄養士さんに相談すると直接患者さんのところに行って話を聞いてくれますので,大変有難いです。糖尿病専門医の先生方も私たちの質問に丁寧に答えてくださり,とても心強い気持ちで仕事に臨めています。また,当院は医療スタッフの質を高めることに重点を置いており,学会への参加などに対する支援も厚く,スタッフそれぞれが求める専門性を高められるようサポートしていただいています。

糖尿病患者さんとの関わりにおいて心がけていることを教えてください。また,どのようなときに,やりがいを感じますか。

阿部 患者さんに関わるにあたり,まずは患者さんの話をしっかり丁寧に聞くことを心がけています。急性期病院のため忙しい現場ではありますが,限られた時間の中で患者さんと向き合い,これまでの生活背景や患者さんが大切にしていること,趣味などについてお話を伺い,知り得た情報から療養生活を送るうえでの工夫にどうつなげていくか,どのように患者さんに関わっていったらよいのかを考えるようにしています。

やりがいという点では,やはり患者さんから「話を聞いてもらってよかった」「初めて聞いて勉強になった」「退院後も頑張ってみます」などといった声をいただけたときには,お役に立てたという実感がわいてきて励みになります。また,糖尿病診療チームのスタッフそれぞれの前向きな姿勢から受ける刺激も大きく,力を合わせて頑張っていこうという意欲が高まります。

糖尿病性腎症の患者さんの指導で工夫されていることはありますか。

阿部 CKDは症状が現れると急速に進展してしまいますので,早期の段階からさまざまな可視化媒体を利用し,具体的にわかりやすく説明できるよう心がけています。可視化媒体は,患者さんが理解しやすいものを厳選して使っており,スタッフとの情報交換を通じてよりよい媒体探しにも努めています。

糖尿病チーム医療を支える看護師としての今後の展望をお聞かせください。

阿部 糖尿病は患者さんの生活に密着した病気であることから,1人でも多くの患者さんの療養生活を守っていけるようこれからも積極的に関わってまいります。また,チーム医療を支える人材の育成も重要です。私自身が糖尿病看護に楽しく取り組むことで糖尿病看護に興味をもつスタッフが増えてくれることを願いながら,患者さんとの関わりを続けていきたいと思います。

腎臓内科新設によりCKD診療の精度向上を目指す

2017年12月に新設された腎臓内科の成り立ちや特徴,地域における役割について教えてください。

松浦 従来,当院では腎臓病に関して透析療法は外科で行ってきましたが,腎炎,ネフローゼ症候群など腎生検やステロイド治療が必要な内科的腎臓病患者さんは徳島大学病院や川島病院(徳島市)に紹介していました。この度,腎臓病の初期から透析期まですべての診療を担う診療科として腎臓内科が新たに設置されたことで,県南部に住む腎臓病患者さんは徳島市内の病院まで通わずに地元の当院で専門的治療を受けていただけるようになります。

腎臓内科領域の診療は私と山田諭先生の2名で行いますが,透析診療は外科の浜田陽子先生と共同で行っています。シャント作成術や腹膜透析カテーテル挿入術などにも積極的に関わらせていただくなど連携して透析患者さんの適切なケアに努めているところです。透析診療に関しては,当院透析部門を牽引し,充実・発展に尽力されてきた故阪田章聖先生の方針を継承してまいります。また,当院は地域医療の向上と徳島県内における病診連携の構築を推進していますので,腎臓内科においてもかかりつけ医の先生方との連携を図っていきたいと思います。

代謝・内分泌内科では腎臓内科が新設されたことでどのような期待を寄せていますか。

金崎 糖尿病性腎症の評価について,より早期の段階から相談することができ,指導法や治療方針などについてアドバイスをいただきながら治療・予防に取り組めるのではないかと期待しています。

新谷 これまで,糖尿病専門医の立場から糖尿病性腎症の患者さんに対して病期に応じた対応を行ってきましたが,病期の判定が難しいケースや他の腎臓病との鑑別が難しいケースに遭遇し,腎生検を行うべきかなど悩むことも幾度となくありました。今後,そういったケースも含めて,腎症のステージに応じた治療指針を代謝・内分泌内科と腎臓内科が共同して策定し,院内における紹介システムなども構築していけたら望ましいと考えています。また,徳島県は糖尿病死亡率が長年全国ワースト圏内にあり,新規透析導入患者数もおそらく国内トップクラスと見込まれます。透析導入患者の原疾患第1位とされる糖尿病性腎症が進行した状態で治療開始に至るケースも少なくないのが現状です。腎臓内科が設置され,より精度の高いCKD診療が展開されていきますので,糖尿病死亡率の改善につながることを期待しています。

腎臓内科の立場から,糖尿病性腎症の患者さんを腎臓専門医に紹介するタイミングについてどのようにお考えですか。

松浦 糖尿病性腎症は進行に伴いむくみ(浮腫)が出現しますが,その時期は他の腎疾患に比べて早く,比較的早期から厳格な水分制限や塩分制限などが必要になってきます。しかし,患者さんそれぞれに病状が異なり,どの時点で腎臓内科に紹介するべきかを明確に示すことは難しく,微量アルブミン尿を呈してむくみが出現し始めた時期あたりから糖尿病診療を担う科と腎臓内科が共同で患者さんの管理を行っていくのが望ましいのではないかと思います。血圧管理,血糖管理,塩分制限など総合的な管理は単独で行うよりも,役割分担をしてそれぞれの立場から異なる着眼点で患者さんをみていくほうがより効果的であり,多くの患者さんにきめ細やかな充実した管理を展開できるのではないでしょうか。

腎臓内科では今後どのような活動に取り組んでいく予定ですか。また,地域の先生方にメッセージがございましたらお聞かせください。

松浦 CKDは放っておくとどんどん進行してしまいますので,進行を少しでも遅らせるためにもかかりつけ医の先生方と互いに協力・連携して患者さんの治療および管理にあたることが重要だと思います。今後,効果的な病診連携の構築を目的とした勉強会や講演会を開催していきたいと考えており,かかりつけ医の先生方が遭遇するであろう悩ましい事例などを提示し,それに対する考え方や連携先に紹介するまでの流れなどHow to的な視点を取り入れることができればと思っています。また,現在,当科では週2回の外来診療において,主に近隣の病院からご紹介いただいた患者さんの診療を行っています。地域の先生方の中でCKD診療における疑問や不安などを抱えている先生がいらっしゃいましたら,ご相談に応じてまいりますので一度当科にご紹介ください。

代謝・内分泌内科と新設された腎臓内科のスタッフのみなさん.
高い専門性を有するスタッフが忌憚なく意見を交換し,洗練されたチーム医療を実践する.

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