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国家公務員共済組合連合会 舞鶴共済病院[透析施設最前線]

2017年02月22日登載/2017年02月作成

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病院外観
  • ●院長:布施 春樹 先生
  • ●開設:1907年3月
  • ●所在地:京都府舞鶴市字浜1035番地

導入から合併症治療までトータルに対応
個々のライフスタイルを重視しPD、HHDにも力を入れる

開院から109年の歴史を持つ舞鶴共済病院。透析医療の開始も早く、すでに43年の歴史を刻んでいる。HD(血液透析:Hemodialysis)に始まり、13年前に現病院長が赴任した頃からPD(腹膜透析:Peritoneal Dialysis)への取り組みも本格化。さらに近年はHHD(在宅透析:Home Hemodialyisis)も行うなど患者のライフスタイルに合わせたかたちで透析医療を提供している。急性期の総合病院としての強みを活かし、循環器内科をはじめ他科との連携も緊密に行われている。

1. 病院の概要 舞鶴市の医療の中核
京都北部で最大の透析センターを誇る

布施 春樹 病院長

布施 春樹 病院長

 舞鶴共済病院の開院は1907(明治40)年3月。もともとは海軍工廠(軍需工場)の組合員と、その家族のための病院だったが、終戦を機に財団法人共済協会舞鶴共済病院に生まれ変わり、広く一般市民の診療を行うようになった。さらに1950年には国家公務員共済組合連合会舞鶴共済病院となって現在に至っている。

 「地域医療を担う中核病院として稼働し、『当院は患者さんに良質で安心していただける医療を提供いたします』という理念を掲げています。医療を取り巻く環境が非常に厳しい昨今ですが、舞鶴市内で一般病床として最も多い300床という病床を持っており、その中にはICU、CCUも含まれます。透析センターも京都北部地域で最大。手術件数も最も多く実績があります。これからも急性期病院として地域で重要な役割を果たしていきたい。そう思って設備や体制の強化を進めているところです」と、布施春樹病院長が同院の概要と動向を紹介する。

 現在、都道府県別に進められている地域医療構想においても、急性期病院としての立ち位置を維持したい考え。「病棟編成を少し変えることはあっても、根本的には急性期特化、という考えは揺るぎません」と病院長は言う。

 17科ある診療科の中でも特に評価が高いのは循環器内科で、9名の医師を擁し、受診者の数も最も多い。布施病院長が主任部長を務める泌尿器科も有名で、膀胱全摘における新膀胱造設や、こうした治療における無輸血手術など高度医療を提供している。また、外科(消化器)、産婦人科なども定評がある。

2. 透析医療 移植以外のすべてに対応
PD患者40名、HHD患者も3名を管理

 透析医療には全国的にも早く着手しており、1970年代前半に最初の透析を行っている。「当院で透析に取り組みはじめたのは私の恩師です。その先生が泌尿器科だったこともあり、以来、当院の透析はずっと泌尿器科で担っているという経緯があります。この地域には長らくほかの透析施設ができなかったものですから、市外の遠方の患者さんも含めて、透析医療は当院が一身に担ってきた歴史があります」と布施病院長。

 こうした状況はここ10年ほどでようやく変化し、周辺地域の病院も透析部門を持つようになってきており、いまでは同院の透析患者は全員が舞鶴市民になった。現在、舞鶴市内で透析医療に取り組むのは同院含め2施設。1つは開業医であり、総合病院としては同院のみである。

 舞鶴共済病院の透析センターはベッド数32床で、約130名のHD(血液透析)患者がいる。また、PD(腹膜透析)患者の数が40名と全国平均よりもかなり多い。さらに3名の患者をHHD(在宅血液透析)で管理しているのは特筆に値する。導入時のVA(Vascular Access:バスキュラーアクセス)造設やトラブル時の手術などもすべて泌尿器科でこなしている。
 布施病院長はこうした取り組みに対する考え方を、「以前、循環器内科では心臓移植以外すべて行うと言っていましたが、それと同じで、透析部門では腎移植以外すべて担うという姿勢でいます」と表現する。

腎移植については、移植手術そのものは可能だが、その後の内科的管理を担う専門医がいないことから他院に任せているという事情がある。布施病院長が赴任して13年。この間に京都府立医科大学病院に腎移植のために紹介した患者が7~8名。そのうち2名は献腎移植で、同じく2~3名が夫婦間移植、残りがPDからの移行にあたり家族間で移植したケースだという。

3. PD 3つの療法の説明は土日を使ってじっくり行う
1人の患者を2名の医師が交替で診察

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定期的にチューブ交換などを行うCAPD室

 PD患者が増えたことについて布施病院長は、「月並みですが、もし自分が透析を受けなければならなくなったらPDが一番いいと思ったことから、患者さんへの説明や指導に力を入れてきたことが1つあります。もう1つは、現在は32床ある透析ベッドが、以前は25床だった時代があり、このときにHD患者さんをそれ以上増やせない状況になったことも背景にあります。私が赴任した13年前にも数名のPD患者さんがおられましたが、その後、PDに力を入れ、さらにHDがいっぱいになったことでしだいにPD患者さんが増えてきたという流れです」と説明。

 もちろん、導入に際してはHD、PD、腎移植について偏りなく説明している。通常の外来では十分にできないことから、事前にいくつかの資料を渡して目を通してもらい、そのうえで土曜か日曜を利用して家族と一緒に外来に来てもらい、病院長自身が説明している。

磯部 千鶴 透析センター看護師長

磯部 千鶴 透析センター看護師長

 「メリット、デメリットをすべてお話しし、患者さんのライフスタイルに合った療法を選んでいただきます。PDが良いと思ってはいますが、けっして無理にはおすすめしません。あくまで選択肢の1つとして提示します。しかし、学会などでも言われているように、現在、PD患者さんが少ないのはPDに関する情報が少なく、医療者の説明が足りていないからなのです。きちっとお話しすればメリットが伝わり、選ぶ人は相当数いると実感しています」

 PD外来は週に2回、火曜と木曜に開設している。担当は布施病院長と岩﨑 比良志部長で、2名が交互に外来を担当しているので、どちらの医師も隔月で全患者を診察することになる。これにより一人ひとりを複数の目で見ることになり、お互いをカバーできるわけだ。

 PD外来には看護師も深くかかわっている。「保存期には外来看護師が指導を行い、導入時は入院していただいて病棟看護師主体に指導。そして患者さんが退院され在宅生活に入ると同時に、私たち透析センターの看護師が引き継いで管理していきます」と磯部千鶴透析センター看護師長がリレー方式のPD看護を紹介する。

4. HHD 患者の思いに応えるべく2014年に開始
月1回の診察と訪問メンテナンスなどでサポート

 PDについては布施病院長自身、「自分だったらPDがいいと思っていた」と書いたが、HHDについては、「実は以前は否定派でした」と言う。その理由は「医療者がやっていることを患者さんのご家族が毎日のようにご自宅で行うのは無理だろう、何かあったときに対応できないだろう、と思っていたから」だ。

 この考えが変わったのは、ある30代の女性患者のケースを経験したことがきっかけだった。
 その患者は10年ほど前に腎移植を受けたのだが、4〜5年で移植腎が廃絶してしまいHDに戻ってしまっていた。しかしコントロールが悪く、そのままでは長くは生きられないと思われた。そんなとき患者の結婚が決まり、布施病院長は、「幸せな日々を送るために」とPDを勧めた。ところが「お腹を絶対に傷つけたくない」とその患者。次の選択肢として腎移植を考え、母親が腎臓の提供を申し出たが適合しなかった。

 「こうなると選択の余地がありません。そこで考えたのですが、実は、当院の患者さんで夜間透析を受けたいた方を、夜間透析の中止と同時に京都市内の病院に紹介してHHDに移行していただいたことがあるのです。この患者さんがとてもうまくいっていたものですから、これを機会に当院でも取り組んでみようと思ったのです」と、布施病院長が、苦肉の策ではありながらも、HHDに期待するようになった様子を振り返る。

 取り組み開始にあたっては、HHDの先進施設に見学に行くなど患者をサポートするための準備を整えた。この女性患者がHHDを開始したのは2014年。その後、40代と50代の男性が加わり、現在は3名がHHDを継続している。

東 拓也 臨床工学科長

東 拓也 臨床工学科長

 実際のサポートは月に1回の布施病院長の診察と、東拓也臨床工学科長による月1回の訪問メンテナンスが主体だ。あとは毎日、患者からデータをファックスしてもらってチェックし、何かあれば電話などで指導することになっているが、現在までにそういった必要は生じていない。東科長も、「私も常にオンコール体制にあり、24時間、患者さんからの電話を受けられるようになっていますが、相談電話は年に1、2回しかなく、内容も電話で対応できる程度で、緊急訪問したことは一度もありません」と語る。

 同院でHHDがうまくいっているのは、「導入前の教育の成果」と東科長は言う。教育は実践中心で、外来HDのときに毎回家族同伴で早めに来てもらい、プライミングや穿刺、終了時の作業などをスタッフ立ち会いのもと、すべて自分たちで行ってもらう。この作業をマスターしてもらい、最終的には試験を行って、安全に実施できることが確認できてはじめて導入に至る仕組みだ。

 布施病院長はいまでは、「自分が透析をするなら在宅がいい」と思っている。
 「たとえば最初の女性患者さんの場合は、ご結婚されてご主人とまったく同じ食事をされています。毎日、寝ている間に8時間透析されているから十分に血液浄化ができて、薬もほとんどいらないし、腎不全からくる自覚症状もほとんどありません。導入直後に穿刺がうまくいかないということで私が訪問したことが何度かありましたが、その後はトラブルもなく順調に経過しています」

 今後はHHDの患者をもっと増やしたいと布施病院長は言う。関連学会などでは、他県の患者のHHD管理に取り組む医療機関の事例なども報告されており、同院でもそうしたことにチャレンジしていきたいという。

5. 透析センター 2014年竣工のC棟1階に
広々した透析センターを新設

 舞鶴共済病院の透析センターは、A棟、B棟、C棟と3つある建物の中で最も新しいC棟の1階にある。C棟が竣工したのは2014年。そのときに35床の透析ベッドを、余裕を持って配置できるスペースをつくり(実際に稼働しているのは32床)、従来の場所から移転。同時にオンラインHDF(Hemodiafiltration:血液透析濾過)対応の透析装置を3台導入し、感染対策として個室透析室も2室新設した。このうち1室は透析装置もRO装置もすべて個人用。そのため全体を動かさなくても緊急時などにこの一室だけで透析を行うことが可能だ。移転にあたっては、布施病院長と東科長で話し合いを重ね、従来の設備を活かしつつこうした設備を導入したという。

 東科長によれば、透析センターにはスケールベッドが10台あり、それを入口近くに配置することで、スケールベッドを使用する患者の入退室をしやすくしているという。また、磯部千鶴透析センター看護師長は、「透析開始をスムーズに行うために患者さんの入室時間を3段階にずらしていますが、その入室時間がわかりやすいように、時間ごとに違う色の札を各ベッドにかけて目印にしています」と工夫を紹介する。
 透析スケジュールは毎日午前・午後の2クールで、午前の入室時間が8:20、8:40、9:00。午後が13:50、14:10、14:30となっており、退室時間はこの時間と透析時間に準じている。

 透析センターのスタッフは、医師が泌尿器科の3名、看護師が磯部師長を含めて15名、臨床工学技士が10名。ただし臨床工学技士で透析センター専従なのは東科長だけで、ほかのスタッフは病院全体の業務に携わりながらシフト制で透析センターに勤務している。

江上 豊 看護師(CAPD認定指導看護師)

江上 豊 看護師
(CAPD認定指導看護師)

 看護師は患者受け持ち制。「自分が受け持っている患者さんについては、常に体重をチェックし、継続的に指導をしながら生活を支援しています。またこれとは別に、毎回、看護師1名が5〜6名の患者の透析を管理しています。血圧などのバイタルチェック、その日に行う検査、治療などを確実に実施していただきます。また、生活の仕方などをこまめに聞き、必要な指導などを行うのも私たち看護師の役割です」と言うのは江上豊看護師だ。

 江上看護師は2016年9月に、日本腹膜透析医学会のCAPD認定指導看護師の資格を取得した。「今後はこの資格と身につけた知識や技術を、PDにおける地域連携や患者さんの支援に活かしていきたいと思います」と抱負を語る。

 看護師の勤務時間はフレキシブルで、出勤時間や退勤時間、1日の勤務時間なども師長が個々に話し合って希望に合わせて設定している。また、目標管理もしっかり行っており、師長と看護師は頻繁にコミュニケーションをとっている。看護師と臨床工学技士とが協働することもあり、たとえばドライウエイトの評価などは一緒に相談しながら行っている。

 ほかに栄養科の管理栄養士も透析食の提供や栄養指導のかたちで透析患者を支援している。栄養指導は、以前は管理栄養士が透析センターに出向いて指導を行っていたが、現在は医師から管理栄養士に正式に指導依頼をし、栄養指導室で個別指導を行っている。通院透析中は看護師が栄養士と連携をとって栄養指導説明を継続している。

 布施病院長が透析センターを率いるうえで重視しているのは「アカデミックであること」だ。
 「透析は、同じ業務の繰り返しが多いので、意識していないと進化を忘れてしまいます。ですからスタッフには、医師、看護師、臨床工学技士ともに、部門ごとに必ず年に1度、全国の学会で研究発表することを勧めています。そしてスタンダードな取り組みができているのかチェックすることがまず大事。そして常に努力をし、ほかの施設の目標になれるような透析センターを目指そうと呼びかけています」

6. 院内連携・地域連携 心臓検査、便潜血検査を毎年実施
各科の協力で合併症の予防と治療の成果を高める

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透析患者は年に1回必ず心臓のくわしい検査を受ける。写真は心筋スキャンを行う血管撮影室

臼井 公人 心臓カテーテル室長 兼 循環器内科部長

臼井 公人
心臓カテーテル室長 兼
循環器内科部長

 同院では総合病院であることの利点を活かし、各診療科と連携して透析患者の管理をすることにも力を入れている。特に緊密な連携ができているのは循環器内科だ。全透析患者が年に1度は心エコー、心電図、胸部X線、ABI、心筋スキャンなどの検査を行い、結果を循環器内科の医師が見て患者に外来で説明し、治療が必要な場合は早期に専門的に介入するようにしている。

 心筋スキャンを導入したのは2016年6月と最近で、「この検査で細かいことがわかると、心筋梗塞を予見でき、30%程度の患者さんを助けることができるのです」と、病院長が同検査導入の目的を語る。その他の検査は数年前から継続しており、合併症予防や早期発見に役立っている。

 同院に赴任して15年、この間、多くの透析患者を診てきた臼井公人心臓カテーテル室長兼循環器内科部長はその取り組みを次のように紹介する。

 「定期的なスクリーニングは基本で、ほかに、高血圧や脂質異常などのある透析患者さんについては当科の外来で管理しています。血圧は体重との関連が強いので、当科からドライウエイトの再設定をお願いすることなどもあります。また、透析患者さんに心血管のイベントが起こったとき、または逆に当科の患者さんに透析が必要になったときなどは、お互いに内線電話で直接診療を依頼しますので、対応はきわめて迅速です」

 循環器内科にも専従の臨床工学技士がいて、透析医療についても熟知していること、循環器内科で心疾患についての知識を深めていることも、連携強化に役立っていると臼井部長。「たとえば心筋梗塞などを発症した透析患者さんが来られたときには、当科所属の臨床工学技士にプライミングなどをやってもらいます。また、透析患者さんの足に傷があるとか、足の色が悪いといったことに臨床工学技士が気づいて報告してくれることもあります。一般に、足病変のある患者さんが心臓や脳の疾患を持っている比率は50%とも言われ、足の異常に早期に気づくことはとても重要。こういうときは私たちが積極的に診察し、必要な治療を行います」と、フットワーク軽く活動する様子を語る。

 ちなみにここ3年ほどのデータを振り返ると、同科でPCIを受けた患者で透析患者の占める割合は、冠動脈疾患では6~7%だが、下肢の動脈硬化症では実に20%に上っている。臼井部長は、「透析患者さんのADLを落とさないためにも、今後も足の治療に注力していきたい」と語る。

 循環器内科では地域連携にも同様に力を入れており、開業医からの相談や依頼にも電話一本で快く応えるようにしている。同科で行うバルーンカテーテル、心臓血管外科に依頼するカテーテルアブレーションといった治療を提供する場合も、同院でしかできない部分は同院で行うが、前後はかかりつけ医と併診するなど、ともに患者を診ることを重視している。これにより同院循環器内科のハードルを低くし、同時に医師同士の信頼関係も高めているという。

 ほかの診療科でも検査結果を専門医の目で分析し、患者に説明してもらう取り組みを続けている。特に便潜血検査は毎年全患者に行い、消化器内科医に診断してもらっている。大腸がんなど重大な合併症を早期に発見できた例も少なくない。

透析患者が腎臓病以外の疾患を発症したときにはほとんどの場合、院内の各診療科で治療を行う。唯一、診療科として不足しているのが脳外科で、この分野の疾患の場合は他院に紹介することになる。こうしたケースでは紹介先の病院が透析施設を持っていることが必要で、舞鶴市内ではまかなえず、隣接する福知山市や福井県の病院に紹介している。透析患者を他院の脳外科に紹介するケースは年間3~4例である。

7. CKD対策 個別の連携は進むも地域ぐるみに至らず
専門医の確保が大きな課題

 同院でCKD患者を診ているのは総合内科、循環器内科、膠原病内科、泌尿器科などいろいろだ。布施病院長によれば、軽度の場合は内科系の診療科で管理しているが、ステージ4~5になり、透析導入が近づいてくると泌尿器科で管理する場合が多くなる。これは開業医の場合も同じで、比較的早期の場合は開業医で管理し、ステージが進んでくると同院泌尿器科に紹介されてくることが多いそうだ。

 こうした診療科間の連携、病診連携はある程度できているものの、地域ぐるみのCKD対策はまだまだなのが現状だ。というのも、舞鶴市内の病院には腎臓内科専門医が皆無。唯一、開業医が1名、専門医資格を持っているだけなのである。糖尿病専門医も同様で、市内の病院にはおらず、上記の腎臓内科専門医が糖尿病専門医の資格も持っているだけという現状だ。

 「このような状況なので、この地域ではほとんどの糖尿病や腎臓病を一般の内科医が診ています。教室など患者指導も行ってはいますが、専門医によるものではないので、地域を巻き込んだ活動には至っていません」と布施病院長。こうした分野の専門医を確保することは、現在の大きな課題だという。

8. 今後の課題・展望 オーバーナイト透析の導入を予定
今後も良質・安心な医療を追求し続ける

 布施病院長は、今後の同院のあり方について、「急性期病院であり続けることが重要」と言い、「7:1の看護体制を死守したい」と語る。そのための1つの対策として一般病床のうち36床を地域包括ケア病床に移行させた。もちろん、単に体制を維持するだけでなく、新しく設けた地域包括ケア病床では、開業医に通いながら一時的に入院が必要になった慢性疾患の患者を受け入れるなど効果的な運用を進める考えだ。また、同院の中にも、在院日数が30日を超えている患者が一定の割合でおり、そうした患者も地域包括ケア病床に移ってもらおうと考えている。

 泌尿器科では、ダ・ヴィンチなど高度医療機器の導入を検討しており、そうした機器の導入が医師を集めるきっかけになって、泌尿器科が充実し、さらには他科の充実にもつながることを期待している。前述したように糖尿病専門医・腎臓内科専門医が1名しかおらず、皮膚科医や放射線科の医師などもほとんどいない舞鶴市。「単位人口あたりの医師数が全国の都道府県で最も多い京都府にあって深刻な医師不足に悩んでいるのです。この状況を何とかしなければ」と言う病院長の言葉に力がこもる。

 「ダ・ヴィンチの導入に関してはまだあくまで希望の段階ですが、手術件数などの条件はクリアしていますので、実現を目指したいと思います。また、私は京都府立医大の特任教授になっているのですが、こうしたことをきっかけに大学との関係も深めて、医師の確保に結びつけられれば」と前向きだ。

 透析センターの課題としては、今後もHD、PD、HHDを3本柱として取り組んでいくことを挙げる。東科長は特にオンラインHDFを充実させたい考えだ。さらにオーバーナイト透析の導入も計画しており、個人用の設備を備える個室を活用する予定である。病院長も科長も、「仕事を持っている患者さんが少しでも楽に仕事を継続できるように、利用していただけたらと思います」と患者の事情を思いやる。また、看護部門では受け持ち看護師による患者の在宅訪問指導を開始しており、独居の高齢患者などの生活支援を強化している。

 「舞鶴の急性期医療を担うのは当院」とあらためて強調する布施病院長のリーダーシップのもと、今後も各分野で、「良質で安心できる医療」の追求が続く。

KK-17-02-17444

透析施設最前線

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