KYOWA KIRIN

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ダーブロック錠 製品紹介

ダーブロック錠 1mg 2mg 4mg 6mg

1. 警告

    本剤投与中に、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の重篤な血栓塞栓症があらわれ、死亡に至るおそれがある。本剤の投与開始前に、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の合併症及び既往歴の有無等を含めた血栓塞栓症のリスクを評価した上で、本剤の投与の可否を慎重に判断すること。また、本剤投与中は、患者の状態を十分に観察し、血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること。血栓塞栓症が疑われる症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[9.1.1、11.1参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

臨床成績

「警告・禁忌を含む使用上の注意」等については添付文書等をご参照ください。

2. 腎性貧血を有する腹膜透析(PD)患者を対象にした
非対照非盲検第Ⅲ相試験7)

7)承認時評価資料:国内第Ⅲ相試験(201753試験)

試験概要

[ 目的 ]腎性貧血を有するPD患者を対象に、ダーブロックの有効性及び安全性を評価する。
[ 対象 ]腎性貧血を有する日本人のPD患者56例
[ 試験デザイン ]第Ⅲ相非盲検非対照試験。適格基準を満たしたPD患者をダーブロック群へ組み入れた。

[ 方法 ]ダーブロック4mgを1日1回、経口投与を開始し、用量変更せずに4週間投与した。投与4〜52週時には4週間毎のヘモグロビン濃度が目標値(11.0〜13.0g/dL)を達成・維持できるよう、維持用量1〜24mgの範囲内で用量調節アルゴリズムに従い、休薬又は用量調節を行った。
治験薬の投与終了・中止の4週間後にフォローアップ来院を規定した。フォローアップ期間中の腎性貧血に関する治療は、治験責任(分担)医師の判断で必要に応じ可能とした。
鉄補充療法に関して、スクリーニング期から投与4週時までは静注鉄の使用は不可とし、経口鉄の場合は用量を変更しないこととした。4週目以降は、腎性貧血治療のガイドラインに沿って、フェリチンが100ng/mL以下/かつTSATが20%以下の場合、鉄補充療法を実施することとした。なお、処方鉄の投与経路及び用量は治験責任(分担)医師の判断に基づき決定可能とした。

[ その他の副次評価項目各評価時点におけるヘモグロビン濃度及びベースラインからの変化量、投与量の分布、用量調節の回数、有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)中の平均ヘモグロビン濃度、有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)のうちヘモグロビン濃度が目標範囲内(11.0〜13.0g/dL)にあった期間の割合、ヘモグロビン濃度が7.5g/dL未満となった被験者数、投与52週時までのいずれかの4週間に2g/dL超のヘモグロビン濃度増加があった被験者数、ヘモグロビン濃度が13.0g/dL超となった被験者数及び回数、治験期間中及び有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)に経口鉄剤を使用した被験者数、フェリチンのベースラインからの変化量、トランスフェリン飽和度(TSAT)のベースラインからの変化量、ヘプシジン・血清鉄及び総鉄結合能(TIBC)のベースラインからの変化量

[ 安全性評価項目 ]特に関心のある有害事象(過度の赤血球生成に続発する血栓症及び/又は組織虚血、死亡/心筋梗塞/脳卒中/心不全/血栓塞栓症/血管アクセスの血栓症、心筋症、肺動脈性肺高血圧、癌に関連した死亡/腫瘍の進行及び再発、食道及び胃粘膜びらんの発現、増殖性網膜症/黄斑浮腫/脈絡膜血管新生、関節リウマチの増悪)を含む有害事象及び重篤な有害事象の発現及び重症度、治験薬投与を中止した理由、臨床検査(脂質パラメータ)、心電図、バイタルサイン、眼科的評価

[ 有効性の解析手法 ]
有効性の評価項目は記述的に要約した。鉄代謝に関するパラメータ(フェリチン、TSAT、ヘプシジン、血清鉄、TIBC)の変化量については、調整済み平均値及びその95%信頼区間を算出した。

[ 安全性の解析手法 ]
安全性の評価は被験者別に投与群毎に要約した。有害事象のコーディングにはICH国際医薬用語集(MedDRA)Version 21.1を使用した。
有害事象と治験薬との因果関係は、治験責任(分担)医師が2段階(合理的な可能性がある/なし)で判定した。すべての有害事象、治験薬と因果関係のある有害事象、よくみられた有害事象、重篤な有害事象、治験薬投与の中止に至った有害事象、特に関心のある有害事象のそれぞれについて発現例数及び発現率を要約した。
臨床検査、バイタルサイン及び心電図について測定値及びベースラインからの変化量を来院日別に要約統計量を算出した。
脂質パラメータについては変化率を要約した。

201753試験では、慢性腎臓病に伴う貧血を有する日本人の保存期患者及び腹膜透析患者を対象にダーブロックの有効性及び安全性を評価したが、主要評価項目として保存期患者におけるヘモグロビン値を指標とするダーブロックのエポエチン ベータ ペゴルに対する非劣性の評価等が設定され、腹膜透析患者における主要評価項目は設定されなかった。
脂質パラメータ:総コレステロール、低比重リポ蛋白(LDL)コレステロール、高比重リポ蛋白(HDL)コレステロール、LDL/HDLコレステロール比

患者背景[安全性解析対象※]

n(%)又は平均値±SD

ダーブロック群(n=56)
性別 男性 44(79)
年齢(歳) 64.4±9.6
65歳以上 31(55)
BMI( kg/m2) 24.0±3.5
透析歴(年) 2.7±2.7
前治療のESA エポエチン ベータ ペゴル 36(64)
ダルベポエチン アルファ 17(30)
合併症
心血管系リスク因子 高血圧 54(96)
高脂血症 34(61)
糖尿病 13(23)
狭心症 8(14)
腎及び泌尿器障害 糸球体腎炎 21(38)
糖尿病性腎症 11(20)
高血圧性腎疾患 7(13)
常染色体優性多発性嚢胞腎 5(9)
眼障害 糖尿病性網膜症 9(16)
心血管系障害 心臓弁膜症 11(20)
左室肥大 9(16)
不整脈 7(13)
うっ血性心不全 5(9)
左室拡張機能障害 5(9)
冠動脈疾患 3(5)
各評価時点におけるヘモグロビン濃度[その他の副次評価項目、有効性解析対象※]

平均ヘモグロビン濃度は投与12週時に11.36g/dLとなり投与12週から52週時まで目標範囲内(11.0〜13.0g/dL)で推移した。フォローアップ来院時の平均ヘモグロビン濃度は10.68g/dLであった。

※有効性解析対象:ランダム化番号を与えられた被験者のうち、ベースライン及びベースライン後の予定来院時の少なくとも1時点でヘモグロビン濃度評価が行われた被験者。

投与量の分布[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

平均値±SD

ダーブロック群(n=55)
最終投与時の投与量(投与中止も含む)(mg/日) 7.5±6.3
中央値[25%点、75%点](mg/日) 6.0[4.0、8.0]
用量調節の回数[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

用量調節の回数

n(%)又は平均値±SD

ダーブロック群(n=55)
用量調節を行った被験者数[n(%)] 54(98)
用量調節の回数 5.5±2.4
用量調節の回数の被験者分布[n] 0回 1
1回 2
2回 2
3回 7
4回 6
5回 11
6回 7
7回 3
8回 11
9回 4
10回 0
11回以上 1
有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)中の平均ヘモグロビン濃度[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)中の平均ヘモグロビン濃度

平均値±SD[95%CI]

n 44
ヘモグロビン濃度(g/dL) 12.09±0.43[11.96、12.21]
有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)のうちヘモグロビン濃度が目標範囲内(11.0〜13.0g/dL)にあった期間の割合[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

有効性主要評価期間(投与40週~52週時)にヘモグロビン濃度が目標範囲内にあった期間の割合

平均値±SD[範囲]

n 44
目標範囲内であった期間の割合(%) 85.73±19.97[32.5、100.0]
目標範囲内にあった期間(週) 10.26±2.70[1.4、13.0]

※ヘモグロビン濃度11.0〜13.0g/dL

ヘモグロビン濃度が7.5g/dL未満となった被験者数[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

本試験においてヘモグロビン濃度が7.5g/dL未満となった被験者は認められなかった。

投与52週時までのいずれかの4週間に2g/dL超のヘモグロビン濃度増加があった被験者数[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

20%(11/55例)

ヘモグロビン濃度が13.0g/dL超となった被験者数及び回数[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

51%(28/55例)、43回

治験期間中及び有効性主要評価期間(投与40週〜52週時)に経口鉄剤を使用した被験者数[その他の副次評価項目、有効性解析対象]

鉄剤を使用した被験者数

n(%)

ベースライン n 55
 経口鉄剤使用 19(35)
  クエン酸鉄以外 13(24)
  クエン酸鉄 6(11)
治療期間 n 55
 経口鉄剤使用 33(60)
  クエン酸鉄以外 26(47)
  クエン酸鉄 9(16)
有効性主要評価期間 n 44
 経口鉄剤使用 22(50)
  クエン酸鉄以外 17(39)
  クエン酸鉄 5(11)

経口鉄剤の集計には、鉄含有の高リン血症治療薬であるスクロオキシ水酸化鉄製剤は含めなかった。

鉄代謝・鉄利用パラメータのベースラインからの変化量[その他の副次評価項目、有効性解析対象]
安全性[安全性解析対象]

<副作用発現率>
14%(8/56例)

<主な副作用>
悪心4%(2/56例)

<重篤な有害事象(死亡に至った有害事象を含む)の発現率>
46%(26/56例)
腹膜炎が16%(9件)、うっ血性心不全が5%(3件)、気管支炎、カテーテル留置部位感染、咽頭炎、心不全、プリンツメタル狭心症、下痢、鼡径ヘルニア、胸痛、発熱、食欲減退、脱水、脊髄小脳障害、一過性脳虚血発作、急性呼吸窮迫症候群、肺塞栓症、前腕骨折、背部痛、腎明細胞癌、末梢動脈閉塞性疾患が各2%(1件)に認められ、本試験において薬剤との因果関係があると判断されたものは肺塞栓症1件であった。

<死亡に至った有害事象>
本試験において死亡例は認められなかった。

<投与中止に至った有害事象発現率>
13%(7/56例)
悪心が4%(2件)、急性呼吸窮迫症候群、咳嗽、肺塞栓症、肺高血圧症、ヘモグロビン減少、一過性脳虚血発作、ざ瘡様皮膚炎、深部静脈血栓症が各2%(1件)

特に関心のある有害事象※[安全性解析対象]

<特に関心のある有害事象発現率>
21%(12/56例)

<主な特に関心のある有害事象>
うっ血性心不全が5%(3件)

※特に関心のある有害事象:過度の赤血球生成に続発する血栓症及び/又は組織虚血、死亡/心筋梗塞/脳卒中/心不全/血栓塞栓症/血管アクセスの血栓症、心筋症、肺動脈性肺高血圧、癌に関連した死亡/腫瘍の進行及び再発、食道及び胃粘膜びらんの発現、増殖性網膜症/黄斑浮腫/脈絡膜血管新生、関節リウマチの増悪

眼科検査[安全性解析対象]

ベースラインでは、眼科医判定で異常所見を有する被験者の割合は21%であった。
治療期間中に眼科医判定でいずれかの所見(前回の検査時から新たに発現したもの)がみられた被験者の割合は13%(7/55例)であった。眼科医が判定した眼に関する有害事象の発現率は13%(7/55例)であった。その他に報告された所 見は、臨床的に重要な最良矯正視力(BCVA)の低下、黄斑浮腫、黄斑浮腫又は脈絡膜血管新生の悪化が各2%(1/55例)に認められた。

7) 
承認時評価資料:国内第Ⅲ相試験(201753試験)
※ 
安全性解析対象:治験薬の投与を1回以上受けたすべての被験者。
※ 
有効性解析対象:ランダム化番号を与えられた被験者のうち、ベースライン及びベースライン後の予定来院時の少なくとも1時点でヘモグロビン濃度評価が行われた被験者。

7. 用法及び用量に関連する注意
7.2 投与量調節

投与量調節が必要な場合には、下表を参考に1段階ずつ増量又は減量を行うこと。
また、休薬した場合には、休薬前より少なくとも1段階低い用量で投与を再開すること。なお、用量調節を行った場合には、少なくとも4週間は同一用量を維持することとするが、ヘモグロビン濃度が急激に(4週以内に2.0g/dLを超える)上昇した場合には、速やかに減量又は休薬すること。[8.3参照]

段階12345678
本剤投与量1mg2mg4mg6mg8mg12mg18mg24mg

8. 重要な基本的注意【抜粋】

8.1 本剤投与開始後は、ヘモグロビン濃度が目標範囲で安定するまでは、2週に1回程度ヘモグロビン濃度を確認すること。

8.2 本剤投与中は、ヘモグロビン濃度等を4週に1回程度確認し、必要以上の造血作用があらわれないように十分注意すること。赤血球造血刺激因子製剤の臨床試験においてヘモグロビンの目標値を高く設定した場合に、死亡、心血管系障害及び脳卒中の発現頻度が高くなったとの報告がある。

8.3 ヘモグロビン濃度が4週以内に2.0g/dLを超える等、急激に上昇した場合は速やかに減量または休薬する等、適切な処置を行うこと。[7.2参照]

8.5 本剤投与により血圧が上昇するおそれがあるので、血圧の推移に十分注意しながら投与すること。[9.1.2、11.2参照]

8.6 造血には鉄が必要であることから、鉄欠乏時には鉄剤の投与を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意【抜粋】
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の患者、又はそれらの既往歴のある患者

本剤投与により血栓塞栓症を増悪あるいは誘発するおそれがある。[1.、11.1参照]

9.1.2 高血圧症を合併する患者
血圧上昇があらわれるおそれがある。[8.5、11.2参照]

9.1.4 増殖糖尿病網膜症、黄斑浮腫、滲出性加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症等を合併する患者
本剤投与により血管新生が亢進する可能性があることから、網膜出血があらわれるおそれがある。[11.2参照]

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