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総論

執筆・監修:松浦雅人 先生
東京医科歯科大学 名誉教授/田崎病院 副院長

Q.てんかん発作とてんかん症候群の分類は?

表1. てんかん発作1)と第1選択薬

分類 発作型 第1選択薬
全般発作 欠神発作
ミオクロニー発作
強直発作
強直間代発作
脱力発作
バルプロ酸ナトリウム
部分発作 単純部分発作
複雑部分発作
二次性全般化発作
カルバマゼピン

てんかん発作1)には全般発作と部分発作の2種類がある(表1)。両者の鑑別は重要であり、それぞれの第1選択薬が異なる。全般発作の第1選択薬はバルプロ酸ナトリウムで、何らかの理由でバルプロ酸ナトリウムが使えないときは、欠神発作にはエトサクシミド、ミオクロニー発作や脱力発作にはクロナゼパムなどを用いる。一方、部分発作の第1選択薬はカルバマゼピンで、副作用などの理由でカルバマゼピンが使えないときは、フェニトインまたはゾニサミドなどを用いる。

てんかん症候群2)は、全般発作を起こす全般てんかんと、部分発作を生じる部分てんかんがある(表2)。また、それぞれに原因が不明な特発性てんかんと、原因が脳病変と考えられる症候性てんかんに分けられる。これら4つのてんかん類型は、それぞれの予後が異なる。特発性全般てんかんは、薬物治療により82%の例で発作が消失するが、症候性全般てんかんでは発作消失が実現できた例は27%にとどまる。特発性部分てんかんは成人期には寛解するが、症候性部分てんかんでは発作消失が35%にとどまる。とくに海馬硬化を伴う内側型側頭葉てんかんでは、発作消失が実現できた例は11%にすぎない3)

表2. てんかん症候群2)と予後

特発性てんかん 症候性てんかん
全般てんかん 小児欠神てんかん
若年性ミオクロニーてんかん
覚醒時大発作てんかん
など
ウエスト症候群
レンノックス症候群
など
<予後> 80%以上で発作抑制
投薬中止により再発
発作の抑制は困難
知的障害を伴うことが多い
部分てんかん いわゆるローランドてんかん
良性後頭葉てんかん
(早期発症型、晩期発症型)
など
前頭葉てんかん
側頭葉てんかん
頭頂葉てんかん
後頭葉てんかん
<予後> ときに無治療で経過観察
成人期以前に治癒
発作の経過はさまざま
難治例には外科治療

特発性部分てんかんには好発年齢があり、小児期早期には良性後頭葉てんかんの早期発症型(パナイトポーラス型)が発症し、学童期には中心側頭部に棘波をもつ小児良性てんかん(いわゆるローランドてんかん)が、学童期後期には良性後頭葉てんかんの晩期発症型(ガストー型)が発症する。最近、特発性部分てんかんを「年齢依存性焦点性てんかん」と呼び、症候性部分てんかんを「年齢非依存性焦点性てんかん」と呼ぼうと提案されたが、良い呼称だと思われる。

各薬剤のご使用にあたりましては添付文書をご参照ください。

文献

  1. 1.Commission on Classification and Terminology of the International League Against Epilepsy. Proposal for revised clinical and electroencephalographic classification of epileptic seizures. Epilepsia 22: 489-501, 1981.
  2. 2.Commission on Classification and Terminology of the International League Against Epilepsy. Proposal for revised classification of epilepsies and epileptic syndromes. Epilepsia 30: 389-99, 1989.
  3. 3.Semah F et al: Is the underlying cause of epilepsy a major prognostic factor for recurrence? Neurology 51: 1256-62, 1998

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KK-16-05-14322

Q.てんかんの定義は変わったのか?

2014年にFisherらは国際抗てんかん連盟(International League Against Epilepsy, ILAE)の公的レポート1)として、てんかんの臨床的定義その1「24時間以上離れて生じる少なくとも2回の非誘発(あるいは反射)発作」、および定義その2「1回の非誘発(あるいは反射)発作と、以降10年間にわたって高い発作再発リスクの存在」という新しい2つの定義を公表した。これは2005年に公表されたてんかんの概念的定義2)「てんかん発作を生じさせる持続性な病態と、それによる神経生物学的、認知的、心理学的、および社会的な帰結を特徴とする」を基本にしているが、この概念的定義が実際の臨床に適用するにはあいまいであるという臨床家からの批判に答えた操作的で実際的な定義である。ILAEはあらかじめパブリックコメントを求め、世界中から寄せられた300以上のコメントを参照して、今回、てんかんの臨床的定義を改定したわけである。

てんかんの定義は、に示したように、1873年にJackson JHが「てんかんとは、灰白質の、ときにおこる、突然の、過剰な、急速な、そして部分性の発射(discharge)に対する名称である」と述べたのが最初である。その掲載論文「てんかんの解剖学的,生理学的,病理学的研究」5)では、片麻痺は破壊性損傷(destroying lesions)により,けいれんは発射性損傷(discharging lesions)により生じると述べ、「てんかんは病理学的には複数であるけれども,生理学的には単数である」と明確に記述している。いまだニューロンの概念が確立しておらず、脳波も発見されていなかった時代に、臨床症状の詳細な観察と天才的な直観によって到達した結論であり、今日でも通用する定義である。

表. てんかんの定義の変遷

発表年、著者 てんかんの定義
2014年、Fisherら1) てんかんの操作的(実際的)な臨床的定義
  1. 24時間以上離れて生じる少なくとも2回の非誘発(あるいは反射)発作
  2. 1回の非誘発(あるいは反射)発作と、以降10年間にわたって高い発作再発リスク
    (2回の非誘発発作後の発作再発リスクと同等の少なくとも60%)が存在する
2005年、Fisherら2) てんかんの概念的定義
てんかん発作を生じさせる持続性な病態と、それによる神経生物学的、認知的、心理学的、および社会的な帰結を特徴とする脳の障害で、少なくとも1回のてんかん発作の発現を必要とする
1973年、Gastaut H3) てんかんは、さまざまな原因でもたらされる慢性脳疾患で、脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作を主徴とし、それに多種多様な臨床症状および検査所見を伴う
1960年、Lennox WG & Lennox MA4) てんかんとは突発性の大脳のリズム異常として表現される脳の病気である
1873年、Jackson JH5) てんかんとは、灰白質の、ときにおこる、突然の、過剰な、急速な、そして部分性の発射(discharge)に対する名称である

1960年には、Lennox WG & Lennox MA4)がその有名な教科書の中で、「てんかんとは突発性の大脳のリズム異常として表現される脳の病気である」と定義した。Lennox WGはGibbs夫妻と共同して脳波がてんかんの診断と分類に有用であることを実証し、てんかんの臨床・電気生理学的概念を確立した。このリズム異常の症候として、「反復し、かつ不随意の現象からなる以下の1つないしそれ以上の発作症状を構成する」と述べ、(1)意識と記憶(健忘)の喪失あるいは変容、(2)筋緊張あるいは運動の、過剰あるいは消失、(3)感覚の変化、これは特殊感覚の幻覚を含む、(4)各種の植物性や、内臓の現象を引き起こす自律神経系の障害、(5)その他の精神的症状、異常な思考過程あるいは雰囲気、が生じると記述している。

1973年には、Gastaut Hが編集したてんかん辞典3)がWHOから出版された。その中で、「てんかんは、さまざまな原因でもたらされる慢性脳疾患で、脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作を主徴とし、それに多種多様な臨床症状および検査所見を伴う」と記述され、これが今日の標準的なてんかんの定義となった。てんかん辞典には、その補足説明として「ただ1回のてんかん発作にとどまる(単発のてんかん発作)、また機会てんかん発作(熱性けいれんや産褥子癇などの発作のたぐい)はてんかんでないし、また急性疾患時に多かれ少なかれ頻発して繰り返すてんかん性発作もてんかんでない(脳炎ないし尿毒症てんかんといわないで、むしろ脳炎ないしBright病罹患中のてんかん発作というのが妥当である)」と記載されている。

今回の2014年ILAE定義の第1は、「24時間以上離れて生じる少なくとも2回の非誘発発作あるいは反射発作」というものである。「2回以上の非誘発発作」をてんかんと診断するのは従来の定義と同様である。ここで誘発発作(provoked seizure)とは、急性症候性発作(acute symptpmatic seizure)あるいは反応性発作(reactive seizure)と同義であり、これらは脳疾患や身体疾患の急性症状である。第1の定義の新しい点は、反射発作をてんかんに含めたことである。その理由として、再発性の反射発作は2005年のてんかんの概念的定義(発作再発の持続する異常な素因の存在)を満たすためと述べ、かつてはてんかんではなく、純粋光過敏性発作と診断されたであろう以下のような例をてんかんとして紹介している。すなわち、6歳の男児の事例(ビデオゲーム中の光点滅で発作が3日間隔で2回生じた。自発発作はない。脳波では閃光刺激時に光突発反応をみとめた)を、光点滅による発作を生じる持続する異常な素因があるため、てんかんに含まれるとしている。

2014年ILAE定義の第2は、「1回の非誘発(あるいは反射)発作と、以降10年間にわたって高い発作再発リスク(2回の非誘発発作後の発作再発リスクと同等の少なくとも60%)が存在する」というものである。てんかん発作を切り返すことが前提であったてんかんの診断が、1回のみの発作であっても再発リスクが高い場合はてんかんと診断してよいこととなった。高い発作再発リスクの例として、単回発作が脳卒中後の1か月以内に生じた65歳の男性例(6週間前に左中大脳動脈があり、非誘発発作が1回あった)を挙げている。その他に、脳損傷を合併する例(脳卒中、脳感染症、脳挫傷があると、発作再発リスクが70%以上になると指摘している)や、てんかん性脳波異常を合併する例を挙げている。そして、てんかんの診断は個々に行われるのであって、上記の条件のみで自動的にてんかんと診断されるわけではないと断っている。

さらに、2014年のILAEてんかんの臨床的定義で特筆すべきは、てんかんの治癒を初めて定義したことである。それは、「年齢依存性てんかん症候群が一定の年齢に達した場合や、10年間発作がなく、後半の5年間は薬物を服用していない場合」としている。前者の例として、中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかん(BECT)の22歳の男性(9歳、10歳、14歳の時、入眠期に顔面のれん縮が生じ、その後発作はない。9歳時の脳波検査で中心側頭部棘波を認めた。16歳以降は服薬していない)を記載している。後者の例としては、85歳の男性例(6歳時と8歳時に部分発作があり、脳波やMRIなどで異常はなかった。8歳から10歳まで服薬したが、断薬後も発作は生じなかった)を記載している。

ILAEは今回のてんかんの臨床的定義の変更が、特定の治療の変更を求めているわけではないと強調している。この新しいてんかんの臨床的定義は、発作再発リスクへの関心を臨床家に高めさせ、早期診断を可能にし、発作再発による不必要な外傷や社会的損失を避けることができるのではないかと述べている。疫学調査への影響は不明であるとし、第1の定義(反射発作のてんかんへの組み入れ)と第2の定義(高い発作再発リスクをもつ1回の非誘発発作をてんかんとする)は、てんかんの有病率をふやす可能性があるが、てんかん治癒の定義の新設はてんかんの有病率を減らすと考えられる。てんかんの新しい臨床的定義はてんかん診療ガイドラインに影響を与えると考えられ、今後はさまざまなガイドラインの改定が必要になると考えられる。

文献

  1. 1.Fisher RS, Acevedo C, Arzimanoglou A et al: ILAE official report: a practical clinical definition of epilepsy. Epilepsia 55: 475-482, 2014.
  2. 2.Fisher RS, van Emde Boas W, Blume W et al: Epileptic seizures and epilepsy: definitions proposed by the International League Against Epilepsy (ILAE) and the International Bureau for Epilepsy (IBE). Epilepsia 46: 470-472, 2005.
  3. 3.Gastaut H (Ed.): Dictionary of Epilepsy. WHO, Geneva 1973(和田豊治訳:てんかん辞典.金原出版,東京,1974)
  4. 4.Lennox WG, Lennox MA: Epilepsy and Related Disorders. Little-Brown, Boston, 1960.
  5. 5.Jackson JH: On the anatomical, physiological, and pathological investigation of epilepsies. West Riding Lunatic Asylum Medical Reports 3:315-319, 1873.

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KK-16-05-14322

Q.難治てんかんとは

多くのてんかん患者は発症後の数年間に薬物治療に反応して発作が消失するが、20~30%の例では発作が残存する1)。このような例は慢性てんかんあるいは活動性てんかんなど呼ばれることがあるが、すべて難治てんかんというわけではない。これまで難治てんかんの定義は必ずしも統一されていなかった。日本神経学会のてんかん治療ガイドライン2010では「そのてんかん症候群または発作型に対し適切とされる主な抗てんかん薬2~3種類以上の単剤あるいは多剤併用で、かつ十分量で、2年以上治療しても、発作が1年以上抑制されず日常生活に支障をきたす状態」とされている。

薬剤への抵抗性は多要因であり、薬物関連因子(薬物の作用機序、投与量、相互作用など)に加えて、疾患関連因子(病因、脳障害部位、発作重症度など)、個体因子(代謝酵素遺伝子多型など)、環境因子(生活習慣など)が複雑に関与する。てんかん症候群あるいは発作類型の誤診や、抗てんかん薬の不適切な選択、あるいは不十分な用量などによって発作が残存する場合には、真の難治てんかんではない。

国際抗てんかん連盟(ILAE)は2010年に薬剤抵抗性てんかんの定義を提案し2)、関連する用語も明確に記述したのでこれらをにまとめた。薬剤抵抗性てんかんとは「単剤・併用を問わず、忍容性が認められる2種類の抗てんかん薬を適切に選択し、十分な使用を試みたにもかかわらず、発作消失を維持できない」もので、十分な使用とは抗てんかん薬の用量と期間を含む。発作消失とは、「前兆も含めてすべての発作が1年以上、あるいは治療前の最長発作間隔の3倍以上のどちらか長い期間、生じていない」ことをいう。

表. 薬剤抵抗性てんかんの定義と関連用語(ILAE、2010)2)

発作消失 前兆も含めてすべての発作が1年以上、あるいは治療前の最長発作間隔の3倍以上のどちらか長い期間、生じていない
薬剤への反応 薬剤抵抗性てんかん 単剤治療または併用を問わず、忍容性のある適切な2種類の抗てんかん薬を十分に使用しても発作消失を維持できない例
薬剤反応性てんかん 現在の抗てんかん薬治療で発作消失している例
*薬剤抵抗性か薬剤反応性かを分類できない場合には薬剤反応性を定義できないとする
治療の転帰 薬剤抵抗性てんかん 発作コントロールと副作用出現を含む治療の効果
治療の失敗 発作消失に至っていない治療転帰(治療の失敗が、副作用のために十分量を十分な期間使用できなかった場合は、薬剤抵抗性とは考えられない)
*発作コントロール、副作用出現、あるいは両者に関する情報が不十分な場合には治療転帰が決定できないとする

薬剤抵抗性に2剤を前提とした根拠は、小児例でも成人例でも適切な抗てんかん薬2剤を使用しても発作抑制に至らなかった例は、3剤目を使用しても発作が抑制される可能性が低いというエビデンス3)による。2種類の単剤治療あるいは2剤併用療法のどちらでもよいが、Brodieら4)によると、最初の抗てんかん薬に反応しなかった患者を2群に分けて新たな単剤療法と2剤併用療法を比較したところ、前者よりも後者で発作消失率が高く脱落率も低かったという。

これまでの研究のレビュー5)では、いわゆる難治てんかんの10~30%は1年間の発作消失に至り、難治とされる小児てんかんの前方視的研究では半数以上がある時期に1年間の発作消失を達成するという。少数とはいえ1剤目と2剤目に抵抗性であっても、3剤目以降の薬剤に反応して発作が消失する例がある。例えば、治療開始から5年を経過して発作消失に至らない成人慢性てんかん155例を対象に、新たな抗てんかん薬を追加あるいは変更したところ16%の例に1年以上の発作抑制が得られた6)などである。ILAEが新たに提案した薬剤抵抗性てんかんの定義は広いため、真の薬剤抵抗性でない患者も含まれてしまう可能性がある。

一方、小児の難治てんかんでは多くの例が薬剤抵抗性を示し、早期の外科治療によって60~70%の例で発作抑制が達成できる7)ことから、2年をまたずに外科適応を考慮すべきといわれる。とくに破局てんかん(catastrophic epilepsy、破滅型てんかんともいう)と呼ばれる一群の小児難治てんかんは、外科治療によって認知発達遅滞を回避できる可能性があるため、早期に外科適応を判断する必要がある。破局てんかんあるいは破滅型てんかんの呼称は悲観的な印象を与え、2010年のILAE用語委員会では使用をさけるべきと勧告しているが、早期にてんかん外科が必要なてんかん症候群が存在することを周知させた意義はあったと思われる。2010年の薬剤抵抗性てんかんに関するILAEの定義は、患者ケアの改善と臨床研究の推進を目的としたが、その有用性や妥当性の検証は今後の課題である。

文献

  1. 1.Sander JW: Some aspects of prognosis in the epilepsies: a review. Epilepsia 34: 1007-1016, 1993
  2. 2.Kwan P, Arzimanoglou A, Berg AT et al: Definition of drug resistant epilepsy: consensus proposal by the ad hoc Task Force of the ILAE Commission on Therapeutic Strategies. Epilepsia 51: 1069-1077, 2010
  3. 3.Kwan P, Brodie MJ: Early identification of refractory epilepsy. N Engl J Med; 342: 314-319, 2000
  4. 4.Brodie MJ, Barry SJ, Bamagous GA et al: Effect of dosage failed of first antiepileptic drug on subsequent outcome. Epilepsia 54:194-198, 2013
  5. 5.Clary HM, Choi H: Prognosis of Intractable Epilepsy: Is long-term seizure freedom possible with medical management? Curr Neurol Neurosci Rep 11: 409-417, 2011.
  6. 6.Luciano AL, Shorvon SD: Results of treatment changes in patients with apparently drug-resistant chronic epilepsy. Ann Neurol 62: 375-381, 2007.
  7. 7.Wyllie E, Comair YG, Kotagal P et al: Seizure outcome after epilepsy surgery in children and adolescents. Ann Neurol 44: 740-748, 1998.

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KK-16-05-14322

Q.高齢者のてんかん

てんかんの有病率は0.8%といわれるが、65歳以上の高齢者に限ると有病率は1%を超える。高齢者のてんかんには、若年期に発症したてんかんが高齢化した例と、高齢期に初発したてんかん例とがあり、最近の高齢化社会に伴っていずれも増加している。てんかんの発症は小児期から成人期にかけて低下するが、高齢期には再び増加に転じ、80歳以降は人生のなかで最もてんかんの発症率が高い時期である。高齢初発てんかんは失神や一過性脳虚血発作など鑑別すべき疾患が多い。また、高齢者のてんかんは非定型な症状を呈する複雑部分発作が多いため誤診されることも少なくない。

1.若年期に発症し高齢化したてんかん

若年で発症したてんかんが慢性に経過し高齢期に達した例では、発作頻度や発作の程度は大きく変わらない。Tinuperら1)は、発作が残存する活動性てんかん53例を平均44年間追跡し、60~87歳の高齢期の発作転帰を調査した。その結果、発作頻度や発作の程度が変わらない例が55%、発作が単純化したり持続時間が短縮したりなど軽症化した例が38%、発作頻度が増加したり二次性全般化発作が出現したりなど重症化した例が8%であった。

また、Stefanら2)は高齢化した慢性てんかん例と、高齢発症てんかん例の臨床特徴を比較した(表1)。高齢化した慢性てんかん例では、てんかんの原因が特定できない例が多く、特定できた例では海馬硬化が多く、高齢発症てんかん例では脳血管障害が多いのと対照的であった。また、高齢化した慢性てんかん例は高齢発症てんかん例と比べて、発作後残遺症状や併存症が少なかった。

2.高齢期に初発するてんかん

てんかんは慢性疾患であり、脳血管障害や脳炎などの急性期に生じるてんかん発作と区別しなければならない。急性疾患で生じるてんかん発作は早期発作(early seizure)、誘発発作(provoked seizure)、急性症候性発作(acute symptomatic seizure)などと呼ばれる。急性期を経過したのちに生じる自発発作は、遅発発作(late seizure)、非誘発発作(non-provoked seizure)、既往病変による症候性発作(remote symptomatic seizure)などと呼ばれ、症候性てんかんである。

高齢期には各種の発作性エピソードが出現しやすく、高齢初発てんかんと鑑別すべき疾患が多い(表2)。高齢者の失神は前駆症状を伴わず、外傷や失禁が多く、回復が遅く、失神の途中から持続の短い間代性運動が生じ(けいれん性失神といわれる)、発作後認知障害が持続するなど非定型な症状を呈し、てんかん発作と誤まられやすい。また、患者や家族は不随意運動やミオクローヌスを、しばしば"けいれん"と訴えることがあり、これを鵜呑みにすると非てんかん例をてんかんと誤診する。診断を確定しないままとりあえず抗てんかん薬を試みて、その後検証しないとてんかんの誤診が訂正されないまま継続されてしまう。

また、高齢初発てんかんはめまいなどの非特異的な前兆が多く、複雑部分発作は自動症が少なく単純な意識減損が多いなど非定型な症状を示すため、見逃されることも多い。最終的にてんかんと診断された高齢初発てんかん例をさかのぼって調査3)すると、27%が初診時に別の診断(精神変調41%、錯乱39%、失神27%)がつけられていた。てんかんを見逃す要因として、本人や周囲が発作性エピソードを報告しないことと、医師による病歴聴取の不十分さがあげられる。また、てんかんの知識がないと、てんかん発作を他の病態(単純な転倒、一過性虚血発作、心原性失神など)と考えてしまう。高齢期に初発するてんかん発作は多くが複雑部分発作である。姿勢を保ったまま反応性が欠如したり、錯乱や行動変化がみられたときや、患者が覚えていない転倒を繰り返すときなどは、てんかん発作を疑って脳波検査を行う必要がある。

3.高齢期に初発するてんかん重積

高齢初発てんかんの特徴を表3にまとめた。高齢初発てんかんは少量の抗てんかん薬で容易に発作が抑制される治療反応性の良いものが多いが、高齢期には死亡率が高く予後不良なてんかん重積状態も初発する。てんかん重積とは、発作が長く持続するか、短い発作が反復しその間の意識の回復がないものと定義される4)。5分以上持続すればてんかん重積としての治療を開始すべきで、30分以上持続すると後遺症を生じうる。けいれん性てんかん重積は診断が容易であるが、非けいれん性てんかん重積(non-convulsive status epilepticus; NCSE)は遷延する意識障害と認識されて、てんかんが見逃されることがある。80歳以上で初発したNCSEの連続15例の症状は、呆然・困惑,錯乱,困惑と一過性錯乱,失語の順で多かった。発症の契機は、感染症,脱水,重症貧血,肺疾患の順で多かった。 脳波検査では全例にてんかん性異常波を認めた。

文献

  1. 1.Tinuper et al: Partial epilepsy of long duration: changing semiology with age. Epilepsia 37: 162-164, 1996.
  2. 2.Stefan et al: Epilepsy in the elderly: comparing clinical characteristics with younger patients. Acta Neurol Scand 2014.
  3. 3.Rowan et al: Epilepsy in older adults. Common morbidities influence development, treatment strategies, and expected outcomes. Geriatrics 60: 30-34, 2005.
  4. 4.Trinka et al: A definition and classification of status epilepticus - Report of the ILAE Task Force on Classification of Status Epilepticus. Epilepsia 56: 1515-1523, 2015
  5. 5.辻貞俊:標準的神経治療(高齢発症てんかん). 神経治療 29: 459-479, 2012

表1. 高齢初発てんかんと高齢化した慢性てんかんの臨床特徴2)

高齢初発てんかん 高齢化した慢性てんかん
患者背景 男女(39/40例)、年齢(65~93歳、平均75歳)、てんかん発症年齢(65~92歳、平均73歳) 男女(30/37例)、年齢(65~83歳、平均68歳)、てんかん発症年齢(2~50歳、平均23歳)
てんかん類型 症候性部分てんかん(71%)>潜因性部分てんかん(25%)>全般性てんかん(1%) 潜因性部分てんかん(43%)>症候性部分てんかん(40%)>全般性てんかん(15%)
原因病変 脳血管障害(37%)>脳腫瘍(11%)>その他の病変(10%)>脳血管奇形(3%)>海馬硬化(0%) 海馬硬化(12%)>その他の病変(10%)>脳腫瘍(8%)>脳血管奇形(5%)>脳血管障害(2%)
病変なし 32% 63%
発作類型 複雑部分発作(48%)>二次性全般化発作(47%)>単純部分発作(22%)>強直間代発作(4%)>その他の全般発作(0%) 複雑部分発作(64%)>二次性全般化発作(28%)>単純部分発作(27%)>強直間代発作(15%)>その他の全般発作(11%)
発作後症状 錯乱(46%)>麻痺(19%)>失語(15%)>記憶障害(9%) 錯乱(25%)>麻痺(3%)>記憶障害(3%)>失語(2%)
併存症 高血圧(71%)>糖尿病(15%)>癌、狭心症、心筋梗塞(10%)>認知症、心不全(9%)>うつ病(5%) 高血圧(25%)>糖尿病、>うつ病(9%)>心不全(8%)>狭心症(6%)>癌(2%)>心筋梗塞(2%)>認知症(0%)

表2. 高齢初発てんかんと鑑別すべき疾患5)

神経疾患 一過性脳虚血発作(TIA)、一過性全健忘(TGA)、片頭痛、ミオクローヌス、など
循環器疾患 神経調節性失神、起立性低血圧、不整脈(Adams-Stokes症候群)、心臓弁膜症、心筋症、頸動脈洞症候群など
代謝・内分泌疾患 低血糖、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高カルシウム血症など
睡眠異常症 睡眠時無呼吸症候群、REM睡眠行動障害、入眠時ミオクローヌスなど
精神・心理的疾患 心因性非てんかん発作(PNES)、パニック発作、過呼吸発作など

表3. 高齢初発てんかんの特徴5)

  • 見逃されたり、誤診されることが多い
  • 症候性部分てんかん、複雑部分発作が多い
  • 初発発作後の再発率が高く、初発発作から治療を開始することが多い
  • けいれん発作後のもうろう状態が遷延する(数時間、数日、ときには1~2週間)
  • 薬物の副作用がでやすい、併用薬物が多い
  • 抗てんかん薬への治療反応性が良い
  • 転帰の悪いてんかん重積状態も初発する

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KK-16-03-13449

Q.反射てんかん

反射てんかん(reflex epilepsy)とは、特異的な刺激または事象が繰り返してんかん発作を誘発するもので、その発作を反射発作(reflex seizure)という。Wolfと井上1)は、発作の誘因となる刺激が"単純"か"複雑"かに分類した。"単純"とは、光、音、動き、驚愕などで誘発されるもので、刺激後秒単位で発作が起こる。最も多い反射発作は光感受性強直間代発作である。視覚刺激以外の単純刺激による反射発作は症候性てんかんでみられる。一方、"複雑"とは認知あるいは情動を伴う精神機能が関与して誘発されるもので、そのような事象が生じてから数分単位で発作が起こる。自発発作をもつ例も多い。複雑刺激による反射発作は音楽てんかんを除き特発性てんかんでみられる。各種反射てんかんの特徴を表1にまとめた2)

一般に、てんかん発作の半数以上は内的あるいは外的な誘因をもち、通常は複数の誘発因子をもつ。睡眠不足、ストレス、疲労、発熱などの非特異的な内的誘因が多く、女性では月経周期も誘因となる。小児では発熱、成人ではストレスが誘因となることが多い。特発性全般てんかんでは睡眠不足が、部分てんかんではストレスが誘因となりやすい。情動ストレスは陰性情動だけでなく陽性情動も誘因となる。また、飲酒、閃光、温熱、運動、音楽などの外的誘因もある。反射発作とこれらの誘発発作には連続性があり、反射てんかん例も自発発作を合わせもつ例が多く、反射てんかんと非反射てんかんを厳密に区別することはできない。

2014年のILAE「てんかんの臨床的定義」3)では、自発発作と反射発作はいずれも「発作再発の持続する異常な素因」であるため、同等に扱われることになった。すなわち、てんかんの臨床的定義の第一は「24時間以上離れて生じる少なくとも2回の非誘発発作あるいは反射発作が生じる」、その第二は「1回の非誘発発作あるいは反射発作と、以降10年間にわたる高い発作再発リスクの存在」とされた。

反射発作あるいは誘発発作の誘因には、文化的、地域的な差異がみられる4)。パキスタンからの報告では、発熱やストレスに加え、触覚刺激が誘因となる例が多く、疲労が誘因となることは少ない。イランでは特定の食物に誘発される発作が多く報告されている。アジアでは摂食てんかんが多く報告される。スリランカからの報告では、摂食てんかん(30%)が最も多く、計算(17%)、入浴(11%)、テレビ(9%)、驚愕(4%)の順であった。このような反射てんかんの病態生理についてはいまだ不明な点が少なくない。

文献

  1. 1.Wolf P, Inoue Y: Complex reflex epilepsies. In: Epileptic Syndromes in Infancy, Childhood and Adolescence. 5th ed (Bureau M et al ed) pp.529-543, John Libbey, Montrouge, 2012.
  2. 2.井上有史:特発性てんかんにおける誘発発作.Epilepsy 2: 121-126, 2008.
  3. 3.Fisher RS, Acevedo C, Arzimanoglou A et al: ILAE official report: a practical clinical definition of epilepsy. Epilepsia 55: 475-482, 2014.
  4. 4.Kasteleijn-Nolst Trenite DGA: Provoked and reflex seizures: surprising or common? Epilepsia 53 (Suppl. 4): 105-113, 2012.

表1. 代表的な反射てんかん1,2)

誘因 てんかん症候群 発作
視覚刺激(最も多い)
  • 日光、暗黒、図形など
  • 開閉眼、眼球運動など
  • テレビ、ビデオゲームなど
  • 後頭葉てんかん
  • 特発性全般てんかん
  • 特異症候群(BAFME、進行性ミオクローヌスてんかんなど)
  • 後頭葉起源の部分発作
  • 全般発作(ミオクロニー、欠神、強直間代)
  • 視覚刺激で脳波上光突発反応(PPR)
閉眼(明るい場所で)
  • Jeavons症候群(素因性小児欠神てんかん関連症候群)
  • 眼瞼ミオクローヌス
  • 欠神発作
  • 強直間代発作
  • 自己誘発発作(サンフラワーてんかん)
  • 閉眼で脳波上PPR
体性感覚刺激
  • 特定皮膚をさする、なでる
  • 症候性頭頂葉てんかん
  • 頭頂葉起源の部分発作
  • 感覚性ジャクソン発作
  • 強直発作(補足運動野起始)
運動・固有感覚刺激
  • 能動あるいは受動運動
  • 固有感覚
  • 症候性前頭葉てんかん(一次運動野)
  • 歯磨きてんかん(責任病相は一次運動野)
  • 単純部分発作(運動発作)
  • 複雑部分発作
聴覚刺激
  • 音、音声、音楽など
  • 症候性側頭葉てんかん
  • 音楽てんかん
  • 電話てんかん(素因性)
  • 側頭葉起源の複雑部分発作
  • 二次性全般化発作
摂食
  • 咀嚼、嚥下、消化管の刺激、
    食事の内容など(eating epilepsy)
  • 側頭葉あるいはシルビウス溝上部の焦点性てんかん
  • 器質的病変を有する例が多い
  • 部分発作(単純、複雑)
  • てんかん性スパズム
  • ミオクロニー発作
  • 非定型欠神発作
温浴
  • 高温の湯(40~50℃)
  • とくに頭から湯をかぶる
  • インドやトルコで多い
  • 日本からの報告もある
  • おそらく素因性
  • 複雑部分発作
  • 二次性全般化発作(まれ)
驚愕
  • 不意の音が最も多い
  • ときに触覚あるいは視覚刺激
  • 刺激に慣れると反応しなくなる
  • 重度の脳損傷をもつ例に多い
  • 片麻痺と知的障害の合併が多い
  • ダウン症候群に合併する驚愕てんかんは思春期発症
  • 麻痺側の強直発作
  • ミオクロニー脱力発作
  • 強直間代発作
  • 生理的な驚愕反応(startle reflex)やびっくり病(hyperekplexia)との鑑別が必要
行為・高次脳活動
  • ゲーム(チェス、将棋、視空間作業など)
  • 音楽・演奏
  • 言語活動(話す、書く、読む、聞く)
  • 計算、思考、意思決定、虚言(ピノキオ症候群)など
  • 特発性全般てんかん
  • 部分てんかん
  • ミオクロニー発作
  • 強直間代発作
  • 欠神発作
  • 部分発作(単純、複雑)
読書
  • しばしば音読
  • まれに黙読
  • 原発性読書てんかん(素因性)
  • 部分運動あるいは感覚発作(舌、顎、咽頭、口唇などのミオクローヌスperioral myoclonus)
  • 強直間代発作

BAFME: benign adult familial myoclonic epilepsy
PPR: photo-paroxysmal response

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KK-16-08-15414

Q.てんかん重積状態の定義が変更された

従来、てんかん重積状態は「発作がある程度の長さ以上に続くか、短い発作でも反復し、その間の意識の回復がない状態」と定義されてきた。国際抗てんかん連盟は2015年に定義を変更し1)、「てんかん重積状態とは、発作停止機構の破綻あるいは発作を引き起こす状態が異常に遷延する状態」であり、その時点(t1)は治療を開始する時期であるとした。また、「発作型や持続時間によっては、神経細胞死、神経細胞障害、神経回路変化を含む長期的な後遺症をもたらす状態」であり、その時点(t2)は後遺障害を防ぐためのより積極的な治療を導入する時期であるとした。

てんかん重積の発症時点(t1)と、後遺障害の発生時点(t2)は発作型によって異なるが、前者は臨床的な経験から、後者は動物実験の知見から表1のように推定されている1)。全身性強直間代発作が5分続けばてんかん重積状態と診断して治療を始め、30分持続すれば後遺障害を生じる可能性がある。部分発作や欠神発作重積では10分以上続けば治療を開始し、1時間以上持続すれば後遺障害を遺すかもしれない。なお、標準的な抗てんかん薬治療で発作が頓挫せず60分以上持続する場合は難治てんかん重積状態、全身麻酔によっても抑制されず24時間以上持続する場合は超難治てんかん重積状態と呼ばれる2)

けいれん性てんかん重積状態は臨床発作が観察できることから診断は容易であるが、非けいれん性てんかん重積(non-convulsive status epilepticus, NCSE)の診断は必ずしも容易でない。NCSEはてんかん性脳波異常が遷延し、非けいれん性の多彩な臨床症状を呈する状態と定義される3)。急性発症の意識障害を背景に、凝視、瞬目、あるいは咀嚼・嚥下といった口部自動症などの複雑部分発作の徴候を観察できることもあるが、個々の発作が観察できずに単に意識障害が遷延しているとのみ見えることも少なくない。軽微な意識障害と高次脳機能障害や認知機能障害にとどまる例から、昏睡状態となり遷延性無呼吸や心静止を生じる例まで、幅広い臨床像を呈する。診断には脳波検査が必須で、遷延するてんかん性脳波異常が存在すれば診断は確定する。原因には、急性心停止、無酸素脳症、脳血管障害、急性脳炎、頭部外傷、代謝障害、薬物・アルコール離脱、脳腫瘍などさまざまである。NCSEを疑うべき症状・徴候を表2にまとめた。

けいれん性てんかん重積状態の治療方針4)は、けいれんを止め、全身管理と脳保護を行い、原因を検索することである。実際の手順を表3にまとめた。発症早期の5分以内は第1段階で、バイタルサインをチェックし静脈を確保し、ベンゾジアゼピン系抗てんかん薬を非経口的に投与する。合わせて血液検査や血中濃度測定を行って原因検索を行う。その後の30分間は第2段階で、気道確保、酸素投与、循環モニタリングを行いながら、フェニトイン系薬物やフェノバルビタール系薬物の静注、あるいはベンゾジアゼピン系薬物の持続点滴を行う。頭部CT/MRI検査や、髄膜炎・脳炎が疑われる場合が髄液検査を行い、後に抗神経抗体などの検索ができるように一部を冷凍保存する。高齢者や重症例では、ベンゾジアゼピン系あるいはフェノバルビタール系薬物の静注は呼吸状態に注意しながら、きわめて緩徐に行う。フェニトイン系薬物の静注の際には、心電図をモニターしながら洞性徐脈や高度刺激伝導障害に注意する。NCSEの治療3)もけいれん性てんかん重積状態の治療に準じる。

以上の第1、第2段階の治療を行っても発作が持続する場合は、難治てんかん重積状態の可能性がある。第3段階として気管内挿管、人工呼吸、脳波モニタリングを行いながら麻酔薬の持続静注を行う。24時間以上持続する超難治てんかん重積状態の治療法は確立されていない2)

脳波モニタリングはてんかん重積状態の診断だけでなく、治療効果や予後判定にも有用である。全身麻酔にて麻酔深度を深くし、脳波で平坦脳波(flat EEG)や群発抑制交代(burst-suppression)を維持することがてんかん重積状態の予後を改善するといわれる。また、見た目には発作が抑制されていても、脳波上にてんかん性放電が持続していることが少なくない。全身けいれん重積状態から回復後に意識障害が遷延する例や、重症例でICU入室後も意識障害が持続する例では、NCSEを発症していることが少なくない。てんかん重積状態の治療で麻酔を中止したのちに、48%が微細なけいれん(subtle convulsion)や脳波上のみてんかん放電重積(electrical status)に移行したという5)。なお、脳波振幅の変動をモニターするamplitude integrated EEG(aEEG)による評価は発作波検出に有用であるが、肉眼による波形評価で発作発射を確認する必要がある。麻酔深度の判定には脳波のBIS(bispectral index)モニターが行われるが、治療効果の判定はできない。

文献

  1. 1.Trinka E, Cock H, Hesdorffer D et al: A definition and classification of status epilepticus - Report of the ILAE Task Force on Classification of Status Epilepticus. Epilepsia 56: 1515-1523, 2015.
  2. 2.Shorvon S, Ferlisi M: The treatment of super-refractory status epilepticus: a critical review of available therapies and a clinical treatment protocol. Brain 134: 2802-2818, 2011.
  3. 3.Sutter R, Kaplan PW: Electroencephalographic criteria for nonconvulsive status epilepticus: synopsis and comprehensive survey. Epilepsia 53 (Suppl 3): 1-51, 2012.
  4. 4.Shorvon S, Baulac M, Cross H et al: The drug treatment of status epilepticus I Europe: Consensus document from a workshop at the first London Colloqium on status epilepticus. Epilepsia 49: 1277-1285, 2008.
  5. 5.DeLorenzo RJ, Waterhouse EJ, Towne AR: Persistent nonconvulsive status epilepticus after the control of convulsive status epilepticus. Epilepsia 39: 833-840, 1998.

表1. てんかん重積の発症時点(t1)と後遺障害の発生時点(t2)の推定値1)

  てんかん重積の発症時点(t1) 後遺障害の発生時点(t2)
強直間代発作重積 5分 30分
意識障害を伴う部分発作重積 10分 60分以上
欠神発作重積 10~15分 不明

表2. 非けいれん性てんかん重積を疑うべき症状・徴候3)

意識障害 意識変容、意識レベルの変動、遷延性意識障害、昏睡
眼症状 凝視、眼球共同偏奇、自発眼振様眼球運動
身振り自動症 瞬目、咀嚼、嚥下、舌舐めずり、鼻こすり、パントマイム様表情
高次脳機能障害 失語、言語異常、偽認知症、部分的Kluver-Bucy症候群
顔面や四肢のミオクローヌス
過換気後無呼吸発作
心静止

表3. てんかん重積状態の経時的治療4)

治療方針 コメント



  • バイタルサインをチェックし,気道確保と酸素投与を行い,静脈を確保して全身管理を行う。
  • ベンゾジアゼピン系抗てんかん薬を静注する.速効性があり, 2分程度で効果が発現するが、効果持続時間は短い.発作が改善しない場合は、再度同量を静注するが、呼吸抑制や過鎮静に注意する。
  • 血圧を維持し、代謝性アシドーシスを補正し、脳圧亢進防止に努める。
  • 小児例ではベンゾジアゼピン系抗てんかん薬を口腔内投与、注腸、筋注、点滴静注することもある。



  • 第1段階の治療で発作が持続したり、再発するときは、フェニトイン系抗てんかん薬の静注を行う。効果発現は遅いが、効果の持続時間は長い。
  • フェノバルビタール系抗てんかん薬の静注を優先させてもよい。効果発現はさほど速くないが、難治のけいれん重積にも有効で、効果持続時間が長い。
  • フェニトインのプロドラッグは体内でフェニトインに変換され、水溶性で希釈投与でき、血管痛や組織傷害、血圧低下はや不整脈も少ない。
  • フェノバルビタール系抗てんかん薬を投与すると、長時間にわたって長く眠り、経口摂取が困難となることがある。



  • 第2段階の治療でも発作が持続する場合はICU管理とし、気管内挿管と呼吸器装着、昇圧剤の持続静注下で全身麻酔を行う。
  • 脳波をモニターしながらバースト・サプレッション・パタンになるまでの麻酔薬を用い、それでもけいれんが抑制されない場合は脳波が平坦化するまで増量することもある。

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KK-16-11-16560

Q.てんかんとてんかん発作の2017年分類

2017年に国際抗てんかん連盟(ILAE)の用語・分類委員会は、てんかん発作(図1)1)とてんかん分類(図2)2)に関する新たな提言を行った。これまでは、てんかん発作は1981年分類が、てんかんは1989年分類が用いられてきたが、今後はこの新しい2017年分類が国際標準になると思われる。ILAEの同委員会は2010年にてんかんに関する用語や概念の見直しを行い、てんかん焦点が特定の神経回路に存在することを強調した3)。そして、てんかん焦点が片側半球の神経回路に存在するものを焦点性てんかん、両側半球にまたがる神経回路に存在するものを全般てんかんと呼ぶことを提案した。さらに、従来より部分発作を意識障害の有無で単純/複雑部分発作と分類することのあいまいさが指摘されてきたため、焦点発作は発作症状の現象そのものを記述することを推奨した。

2017年の発作分類1)は1981年分類を基本とし、2010年の指摘を考慮して、てんかん発作を焦点起始発作、全般起始発作、および起始不明発作の三分類とし、いずれにも運動要素を伴う運動発作と伴わない非運動発作がある。意識とは周囲や自分への気付き、反応性、記憶を含む複雑な現象であるため、その一構成要素である気付きあるいは自覚(awareness)の有無に基づいて、焦点起始発作を二分した。そして、従来の認知障害発作、単純部分発作、複雑部分発作、精神発作、二次性全般化発作の用語がなくなり、新たに焦点起始発作の運動起始発作には自動症や過動発作、非運動起始発作には自律神経発作、行動停止発作、認知発作、情動発作などが記載された。運動発作である脱力発作、間代発作、てんかん性スパズム、ミオクロニー発作、強直発作は、焦点起始発作でも全般起始発作でも起こりうる。全般起始発作の運動発作には新たにミオクロニー脱力発作やミオクロニー強直間代発作が記載され、非運動発作には定型欠神や非定型欠神に加えて、ミオクロニー欠神発作や眼瞼ミオクロニー欠神発作が記載された。焦点起始から両側強直間代発作へ移行する発作はFBTCS(focal to bilateral tonic-clonic seizure)と呼ばれ、全般性強直間代発作は従来と同様にGTCS(generalized tonic-clonic seizure)と呼称される。

同時に公表されたマニュアル論文4)では、新しい用語と従来の用語が対比されて示されている。これまで単純部分発作あるいは前兆と呼ばれていたものは、焦点起始気付き発作あるいは焦点起始自覚発作(focal aware seizure, FAS)と呼ばれる。複雑部分発作は、焦点起始無自覚発作(focal impaired awareness seizure, FIAS)となり、辺縁系発作、精神運動発作、あるいは無意識(dialeptic)発作もFIASに含まれる。2010年のILAE勧告より発作症状は現象を記載することが基本となっており、例えば「焦点起始情動発作で、右上肢の強直と過呼吸を伴う」など、様々な発作の記載例がマニュアル論文に例示されている。

2017年のてんかん分類2)に関しては、てんかんの診断が3つの段階からなることが強調された。第1段階ではてんかん発作型を分類し、第2段階ではてんかん類型、すなわち焦点性てんかん、全般性てんかん、焦点および全般の合併てんかん、そして焦点の不明てんかんを分類する。さらに第3段階では、特徴的な発作症状、脳波所見、脳画像所見などが一定のまとまりを示す特異的てんかん症候群を診断する。既知のてんかん症候群に当てはまらない場合は第2段階のてんかん類型の診断のみでよい。従来の「良性」てんかんの呼称は廃止され、代わりに「自己終息型」あるいは「薬物反応性」てんかんと呼称される。「てんかん性脳症」の用語は引き続き用いられ、てんかん性放電そのものによって認知行動障害が進行性に悪化する病態をいう。これに加えて、発達とともに遅れや退行が生じる場合は「発達性およびてんかん性脳症」と呼ばれる。

また、病因として脳の構造異常、素因、感染、代謝、免疫、および不明の6つが評価される。それぞれの病因の有無は特異的治療に結び付く可能性がある。また、軽微な学習障害や重篤な知的障害、自閉症スペクトラムやうつ病、運動機能障害、睡眠障害、胃腸障害等など、身体的、精神的、神経学的併存症についても評価される。これらはてんかん発作分類、てんかん類型分類、てんかん症候群診断の3つの段階のいずれにおいても検討され、これにより早期診断と適切な治療に結び付くことが想定されている。1981年のてんかん発作分類、および1989年のてんかん分類に長年にわたって慣れ親しんできたため、新しい用語を含む2017年分類が定着するのにはしばらく時間がかかるかもしれない。

文献

  1. 1.Fisher RS, Cross JH, D'Souza C et al.: Operational classification of seizure types by the International League Against Epilepsy: Position Paper of the ILAE Commission for Classification and Terminology. Epilepsia 58:522-530, 2017.
  2. 2.Scheffer IE、Berkovic S, Capovilla G et al: ILAE classification of the epilepsies: position paper of the ILAE Commision for classification and Terminology. Epilepsia 58:512-521, 2017.
  3. 3.Berg AT, Berkovic SF, Brodie MJ et al: Revised terminology and concepts for organization of seizures and epilepsies: report of the ILAE Commission on Classification and Terminology, 2005-2009. Epilepsia. 51(4):676-85, 2010.
  4. 4.Fisher RS, Cross JH, D'Souza C et al: Instruction manual for the ILAE 2017 operational classification of seizure types. Epilepsia 58: 531-542, 2017.

図1. 2017年てんかん発作分類1)

図2. 2017年てんかん分類(てんかん診断の3段階)2)

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KK-17-08-19696

Q.アルツハイマー型認知症とてんかんの双方向性関係

米国のデータベースを用いて認知症のてんかん発作合併頻度を解析すると、アルツハイマー型認知症の発作合併リスクは一般人口のおよそ3倍、非アルツハイマー型認知症はおよそ2倍であった(表1)1)。また、アルツハイマー型認知症を初期高齢者(50~65歳)、中期高齢者(66~80歳)、後期高齢者(80歳以上)と分け、後期高齢者のリスクを1とすると、初期高齢者ではおおよそ3倍、中期高齢者では1.7倍と、若年のアルツハイマー型認知症にてんかん発作合併リスクが高かった(表2)。従来より若年性アルツハイマー病や家族性アルツハイマー病にてんかん発症リスクが高いという所見に一致した結果であるという。

表1. 認知症のてんかん発作合併リスク 1)

表2. 認知症のてんかん発作合併の年齢別相対リスク 1)

最近、アルツハイマー型認知症とてんかんとが双方向性の関係にあることが指摘されている。Vosselらは、健忘型軽度認知障害228例とアルツハイマー型認知症1,014例を対象にてんかん合併例と非合併例を比較し、てんかん発作は進行した認知症に生じるのではなく、認知機能低下が始まる初期に多く出現すると報告した2)。すなわち、てんかん発作の83%は認知機能低下が始まる前後に初発しており、51%の例はてんかんの診断が認知症の診断に先行していた。また、てんかん発作合併例は発作のない例に比べて認知機能低下が6~7年早く生じていた。すなわち、てんかん発作があると認知低下が速く進行することから、発作の早期発見・早期治療が重要であると強調した。また、脳波上のてんかん性放電は片側の側頭葉に多く、これをもつ例の認知機能低下時期は平均59歳と若いことから、脳波上のてんかん性異常放電自体が認知症の進行を速める可能性を指摘した。

そこで、Vosselらはアルツハイマー型認知症33例と年齢をマッチさせた健常対照群19例を前方視的に追跡し、終夜記録を含む長時間脳波と安静時脳磁図検査を行った3)。その結果、対照群のてんかん性異常放電の出現率が10.5%であったのに対し、アルツハイマー型認知症群では42.4%と多く、またてんかん性放電が出現しなかった例のMMSE低下は年に1.6点であったのに対し、てんかん性放電が出現した例のMMSEは年に3.9点低下し、後者の認知機能および実行機能低下速度が速かった(図1)。これによりてんかん性放電の存在そのものが認知機能を低下させるため、臨床発作がなくとも脳波上のてんかん性異常放電の消失を目標に抗てんかん薬治療をする必要性を提言した。

図1. 脳波上のてんかん性放電の有無と認知・実行機能の経時的低下 3)

アルツハイマー型認知症では神経細胞で産生・分泌されたアミロイドβが細胞外で凝集して老人班を形成し、なんらかの機序でタウ蛋白の過剰リン酸化が生じて神経原線維変化をきたし、神経細胞死によって認知症症状が出現するというアミロイド仮説が提唱されている。動物実験では脳内にアミロイドβが蓄積する時期から海馬の過興奮性が生じ、タウ蛋白蓄積の時期を通じててんかん性放電が増加することが指摘されている(図2)4)。Lamらは、軽度認知障害や初期のアルツハイマー型認知症でてんかん発作の既往のない例に、頭皮上電極と卵円孔電極を用いた脳波記録を行い、頭皮脳波ではてんかん性異常波が記録されないが、海馬周辺の脳波を反映するとされる卵円孔電極記録にはてんかん性放電や電気的発作発射が生じている例を報告した(図3)5)。すなわち、ヒトにおいてもアミロイドβやタウ蛋白蓄積の初期に動物実験で示されたような海馬神経細胞の過興奮が生じているのかもしれない。

図2. アミロイドβ・タウの蓄積と海馬・てんかん活動の増加 4)

図3. 卵円孔電極留置部位(左図)と頭皮上および卵円孔電極の脳波記録(右図) 5)

67歳、女性、健忘型軽度認知障害、1年前より認知機能障害、発作なし。左卵円孔電極でてんかん性放電が出現しているが、頭皮上脳波には反映されない。

電極設置部位の略号:L Temp, R Temp:左および右側頭部、L ParaS, R ParaS:左および右傍中心部、Vertex:頭頂部、LFO, RFO:左および右卵円孔

アミロイドβ蓄積を反映するPiB-PET検査を用いた研究では、小児期に発症し高齢に達したてんかん例は対照群と比較してPiBの脳内取り込み率が高く、とくにアルツハイマー型認知症のリスク遺伝子であるAPOE ε4アリルの保有者はさらにPiB取り込み率が高かった6)。また、てんかん例の死後脳の病理学的検討でも、非てんかん例に比べて神経原線維変化の程度が重く、Braak分類でステージⅢ/Ⅳの例が多かった7)。すなわち、アルツハイマー認知症はてんかんを発症しやすくするが、てんかんもアルツハイマー型認知症を発症しやすくするという双方向性の関係が示唆され、今後のさらなる研究が必要である。

文献

  1. 1.Sherzai et al: Seizures and dementia in the elderly: Nationwide inpatients sample 1999-2008. Epilepsy Behav 36: 53-56, 2014.
  2. 2.Vossel et al: Seizures and epileptiform activity in the early stages of Alzheimer disease. JAMA Neurol 70: 1158-1166, 2013.
  3. 3.Vossel KA et al: Incidence and impact of subclinical epileptiform activity in Alzheimer's disease. Ann Neurol 80: 858-870, 2016.
  4. 4.Vossel KA et al: Epileptic activity in Alzheimer's disease: causes and clinical relevance. Lancet Neurol 16: 311-322, 2017.
  5. 5.Lam et al: Silent hippocampal seizures and spikes identified by foramen ovale electrodes in Alzheimer's disease. Nat Med 223: 678-680, 2017.
  6. 6.Joutsa J et al: Association Between Childhood-Onset Epilepsy and Amyloid Burden 5 Decades Later. JAMA Neurol 74: 583-590, 2017.
  7. 7.Thom et al: Neurofibrillary tangle pathology and Braak staging in chronic epilepsy in relation to traumatic brain injury and hippocampal sclerosis: a post-mortum study. Brain 134: 2969-2981, 2011.

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KK-18-09-23308

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