KYOWA KIRIN

このサイトは、日本国内の医療関係者(医師、薬剤師、看護師、技師・技士等)を対象に、弊社が販売する医療用医薬品を適正にご使用いただくための情報を提供しています。国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

済生会 湘南平塚病院[パーキンソン病 med.front]

2018年01月25日登載/2018年01月作成

印刷用PDF

  • ●病院長:武内 典夫 氏
  • ●創設:1934年
  • ●所在地:神奈川県平塚市宮松町18-1

地域で医療が循環する一翼を担い、
地域包括ケアシステムの要となる

済生会湘南平塚病院は、2017年の新築移転を機にその機能を見直し、急性期から在宅まで、地域で医療が完結して循環する一翼を担うために、それまでの急性期を主体とした医療から慢性期の患者をより多く受け入れ、在宅医療や介護施設に移行するまでの中継点となる医療機関に転換した。そして、この役割を全うし、なおかつ地域包括ケアシステムを完成させるために同病院に併設されている平塚医療福祉センターを核に、地域のあらゆる医療・介護・福祉施設をつなぐ活動に積極的に取り組んでいる。

1. 地域における役割 新築移転を機に機能を見直し
慢性期を支援する病院に転換

済生会湘南平塚病院の歴史は、1934年に社会福祉法人恩賜財団済生会の臨時平塚診療所として開設されたことに始まる。以来、80年余りにわたり急性期医療を含めて平塚市民の健康を守ることに寄与してきたものの、病院建物の狭隘化と老朽化が進み、診療に支障を来たすようになった。そのため、新築移転計画が持ち上がり、大型商業施設が隣接する市内の中心地に土地を得たことから2017年に新病院を開院し、現在の名称に改めた。

さらに、同病院は再出発にあたり、病床数を拡大するとともに病院機能の見直しも図った。市内には同病院のほか、急性期医療を担う中核病院として平塚市民病院(410床)と平塚共済病院(441床)が揃う一方で、容態が安定しても自宅に帰れない高齢患者の受け皿となる医療機関が不足している状況だった。そこで、「この地域においても高齢者が急増する中、時代のニーズを先取りし、なおかつ地域で医療が循環する一翼を担うために、慢性期の患者さんをより多く受け入れ、在宅医療もしくは介護施設に移行するまでの中継点となる医療機関に転換することにしたのです」と同病院を統括する平塚医療福祉センター長の吉井文均氏は説明する。

すなわち、4つある病棟のうち、2病棟を地域包括ケア病棟に、1病棟を回復期リハビリテーション病棟に転換したのだ。これによりロコモティブシンドローム、サルコペニア、フレイル、生活習慣病などを背景に抱える高齢患者が主疾患によって生じた症状のアフターケアを受けながら療養に専念できる環境が整備された。

吉井 文均 氏
平塚医療福祉センター長

「患者の大半が高齢者である当院の外来・入院診療は2025年を先取りしたような状況となっており、ここから得た知見を世界に向けても発信していきたいと考えています」

2. 急性期病院との連携 人事交流のような医師派遣で
関係性を深めて連携を強化する

そして、同病院を含め済生会が運営する介護老人保健施設、訪問看護ステーション、デイサービスセンター、地域包括支援センターの5施設が総合的かつ多角的な医療・福祉サービスを提供できるよう、これらの施設を統合する役割を担うのが平塚医療福祉センターだ。「当センターでは月1回、定期的にセンター会議を開催し、グループ内の緊密な連携を図るとともにグループ全体で円滑な運営が行えるよう支援しています。統括する部署があることで患者さんやご家族も自分に合った施設を選択しやすくなったことを実感しています」と吉井氏は語る。

さらに同センターでは、地域の急性期病院、診療所、介護・福祉施設などとの連携強化にも乗り出している。「当センターは患者さんの心身の状態、家庭環境を踏まえたうえで最適な医療・介護・福祉施設に橋渡しをする、この地域におけるゲートキーパーとしての役割も求められています」と吉井氏は説明する。

まず、地域での連携強化の第一歩として病院の診療応援を依頼する急性期病院の見直しを行った。「これまでは大学病院をはじめ、さまざまな病院から医師を派遣してもらっていましたが、今年4月以降は連携先である平塚市民病院と平塚共済病院から主に応援に来ていただくようにしました」。

なかでも平塚市民病院とは人事交流のような形での医師派遣が実現しており、応援を受けるだけでなく、同病院からも専門医が診療に出向く。例えば神経内科医でパーキンソン治療の名医として知られる吉井氏は平塚市民病院での外来診療も担当している。

「日常診療を通して各病院との関係性を深めておくと、当院の患者さんに高度医療が必要になったとき、受け入れてもらいやすくなりますし、患者さんも外来で顔見知りの医師に治療してもらえる安心感があります」と吉井氏は急性期病院との連携強化の産物について示す。さらに緊密な連携体制を構築するために「3病院連携の会」という連絡会も始まっている。

毎月1回、平塚医療福祉センター主催で定期的に開催されるセンター会議

特別養護老人ホームをはじめとする高齢者施設との情報交換会には院長の武内典夫氏も参加し、地域における同病院の役割と機能について丁寧に説明した

密接な連携体制にある平塚市民病院と平塚共済病院と開催している「3病院連携の会」

グループ内および地域の介護・福祉施設の窓口として機能する地域連携室。患者の心身の状態、家庭環境を踏まえたうえで最適な医療・介護・福祉施設に橋渡しをする。

3. 診療所との連携 講演会の開催を重ねることで
顔の見える関係づくりを実現

一方、同病院では地域の診療所との連携にも積極的に取り組む。「地域包括ケア病棟には急性期病院からの受け皿に加え、在宅で療養する患者さんが一時的に入院治療が必要になったときに受け入れる大事な役割もあります。こうした責任を十分に果たし、真の意味において地域包括ケアを完成させるためには地域の診療所ドクターとの緊密な連携が欠かせません」と吉井氏は指摘する。

現在は連携の手始めとして講演会の開催を通して"顔の見える関係づくり"に注力する。吉井氏によると認知症をはじめ高齢者に多い疾病の診断や治療にかかわるテーマの講演会に関心が集まるという。「実地医家に役立つ専門的な情報をわかりやすく提供することを心がけています」。

また、吉井氏はこのような講演会を地道に重ねる手応えも感じている。「実は新病院になってから患者数が増加しているのです。この理由として当院の機能と役割を明確に打ち出していることが挙げられますが、診療所のドクターたちとの信頼関係が少しずつ構築されてきたことも少なからず影響していると思います」と評価する。

今後はさらに連携を深め、併診できるような関係を築きたいとも考えている。「とくに在宅医療に取り組む診療所のドクターには地域包括ケア病棟を積極的に活用してもらえるよう働きかけていきたいと思っています。そして、当院も将来的には看取りのサポートに取り組んでいく必要があるでしょう」と吉井氏は展望について語る。

「平塚市高齢者医療を考える会」(写真左)と「西湘地区在宅医療研修会」。地域の診療所向け講演会では、高齢者医療にかかわるテーマを積極的に取り上げ、実地医家に役立つ専門的な情報をわかりやすく提供することを心がける。

4. 地域における新たな使命 老化現象と間違われやすい疾患を
連携して掘り起こし早期介入を目指す

一方、パーキンソン病を専門とする吉井氏が地域の医療機関に向けて精力的に取り組んでいるのがコンサルテーションである。今やパーキンソン病は70~80歳代が罹患のピークとなっており、高齢者の疾病といっても過言ではない。そのため教科書に書かれているような典型的な症状が少なくなり、老化現象や脳卒中と誤診されるケースも目立つ。薬剤が比較的よく効くパーキンソン病は早期発見・早期治療が肝心だが、専門医の吉井氏でさえプライマリケアの症例の中からパーキンソン病を的確に拾い上げることの難しさを感じている。「だからこそ診断に迷ったときに、専門医へのコンサルテーションを大いに利用していただきたいと思っています。ともに症例を検討することにより、この地域の医療の質が確実に向上していくと考えるからです」。

さらに、吉井氏は老化現象と間違われて地域の中に埋もれてしまっているパーキンソン病の掘り起こしにも取り組みたい意向だ。「この病気は適切な治療を行えば車椅子だった人が自分の足で歩けるようになるほど改善し、介護の手間もまったく違ってくるからです。それには、やはり早期発見と早期治療が重要なのです」と吉井氏は指摘する。

また、それは認知症についても同様のことがいえるとも。神奈川県認知症対策推進協議会の会長を務める吉井氏は、認知症が疑われる家庭を訪問し、適切な医療や介護につなぐ役割を持つ「認知症初期集中支援チーム」をいかに機能させるかということにも腐心している。「徘徊をはじめ、いろいろな問題行動が表面化してから介入するケースが多く、早期で見つけられない現状があるため、システムを見直す必要があると考えています」。

こうした中、吉井氏がパーキンソン病や認知症の掘り起こしのキーマンとして期待しているのが患者や家族の最も近くで支援する訪問看護師だ。「当センターでは地域の訪問看護ステーションとの連携も始まっているので、このような活動にも協力してもらえるよう積極的に働きかけていきたいと思っています。2025年を乗り越えるために介護予防や健康寿命の延伸が重視される中、当センターには地域包括ケアシステムの目標である"高齢者が住み慣れた地域で最後まで安心して暮らせる"よう地域全体の医療と介護の質を向上させる使命があるのです」と吉井氏は言い切る。

新病院の開院を機に、まさに地域包括ケアシステムの扇の要となる位置に機能転換した済生会湘南平塚病院の取り組みは始まったばかりだが、その使命を全うすべく平塚医療福祉センターを核に地域のさまざまな医療・介護・福祉施設をつなぐ活動に情熱を傾ける。

KK-18-01-21101

パーキンソン病 med.front

年末年始休業のお知らせ

下記の期間は年末年始休業とさせていただきます。
2019年12月28日(土)~ 2020年1月5日(日)
期間中はご不便をおかけいたしますが、ご容赦くださいますよう何卒お願い申し上げます。

おすすめ情報

  • おすすめ情報は、協和キリンのウェブサイトにおける個人情報の取扱い方針に基づき、お客様が閲覧したページのアクセス情報を取得し、一定の条件に基づき自動的に表示しています。
    そのため、現在ご覧いただいているページの情報との関連性を示唆するものではございません。

くすり相談窓口

弊社は、日本製薬工業協会が提唱するくすり相談窓口の役割・使命に則り、くすりの適正使用情報をご提供しています。
弊社医薬品に関するお問い合わせは、下記の電話窓口で承っております。

フリーコール

0120-850-150

受付時間 9:00~17:30
(土・日・祝日および弊社休日
を除く)

※お電話の内容を正確に承るため、また、対応品質の維持・向上等のため通話を録音させていただいております。あらかじめご了承ください。

お問い合わせ