KYOWA KIRIN

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医薬品の副作用と臨床検査値
【総論】

副作用症例を見ていますか?

 添付文書に改訂があると「使用上の注意改訂のお知らせ」が配布されます。多くの場合、そこには改訂される副作用についての解説や症例報告が掲載されています。さて、いままでみなさんは、この「使用上の注意改訂のお知らせ」をどのように読んできたのでしょうか?
 2001 年6 月から厚生労働省が作成する「医薬品・医療用具等安全性情報」が原則月1回出されています。以前、「医薬品副作用情報」と呼ばれていた時代から、副作用についての優れた解説が掲載されてきた冊子ですが、現在は解説がほとんどなくなり(実は密かにとても残念なことだと思っています)、副作用症例だけが掲載されています。この情報をみなさんはどのように生かしていますか?
 副作用を考えるとき、検査値は重要な位置を占めています。なぜなら、検査値によって、" それがどこの障害なのか?"を決定することができるからです。つまり、臨床検査値は身体の中で何が起こっているかをあらわす数値です。何が起こっているか? をよく理解すると、その副作用の初期症状が理解できたり、副作用発現の機序が見えてきますので、その後の服薬指導や副作用モニタリングに生きてくるのです。今回は、副作用症例を臨床検査値を"気にしながら"読むという試みをしてみたいと思います。

臨床検査値と症例の関係

 副作用名は臨床検査値の数値によって決まるといっても言い過ぎではありません。どの臨床検査値が異常値を示しているかによって、どこがどのように影響を受けているのかがわかります。数値の異常さ(高さ、低さ)によって副作用がどのくらい重篤かのグレードも判定します。それは第9 回・資料編のグレード表を参考にしてください。
 また、服薬を始めてどれくらいたってから、どれくらいの異常値を示したかによって、"アレルギー性の副作用"か、"臓器毒性による副作用"かの見当がつきます。アレルギー性の副作用は、急激に臨床検査値が変化しますが、症状に気がついて服薬を中止すると、すぐによくなる傾向があります。臓器毒性は、ゆっくり臨床検査値が変わっていって、症状が出たときにはもうずいぶん病態が進んでいることさえあります。
 臨床検査値は身体の変化にともなって変わっていきます。その身体の変化は、私たちが"副作用の初期症状"と呼んでいる症状としてあらわれてきます。症例を見るときに検査値の変化と、その副作用に特徴的な症状とを照らし合わせてみましょう。副作用の初期症状には理由があります。その理由が臨床検査値から理解できるのです。
 この本で紹介する副作用症例はそういう意味で典型的なものばかりです。しかし、現実には、たったひとつの症例からそのくすりの副作用を考えることはありません。それについては最後の「症例を読む6」でお話します。多くの副作1/2用症例を集めて分析することで、その副作用の傾向と対策がわかるのです。

それからのこと

 臨床検査値が少しわかるようになると、どうしてもそんな便利な数値に頼りたい気持ちになるものです。医師や患者さんに「検査値を教えてくれないとわかりませんよ!」なんて言いたくなるかもしれません。
 しかし、重ねて言いますが、私たち薬剤師はミニドクターではありません。臨床検査値を知ることで"副作用の評論家"になってしまってはならないと思います。
 たしかに臓器毒性では、定期的に検査値を見ることで副作用の発見ができるようになるでしょう。しかし、私たちは、患者さんに"気になる症状が出たらすぐに検査をすすめる"ことで、副作用の悪化を防ぐ役割を担うことができます。むしろ、検査で異常が見つかるまで患者さんから何も聞き出せなかったとしたら、それこそが薬剤師として大きな失敗といえるのではないでしょうか。
 私は、患者さんとの気楽なおしゃべりの中から"的確に問題点を探り当てること"こそが" 本当の薬剤師の務め"であると考えますし、その陰で薬剤師として多彩な知識を持とうと努力する姿はカッコいいと思えるのです。
 ところで、今回の本を書くためにたくさんの図書や資料を使いました。その一部をご紹介します。とくに持っていると便利で、そんなに値段も高くないものには☆マークをつけましたので参考にしてください。
 さーて、"副作用ものがたり"の始まりです。症状と検査値の関連を推理しながら見ていきましょう。

【検査値に関する書籍・資料】

 『臨床検査データブック』医学書院
☆『薬剤師のための臨床検査の知識』じほう
 『臨床検査値ハンドブック 薬の影響を考える』 じほう

【副作用に関する書籍・資料】

 『医薬品副作用情報』 『医薬品等安全性情報』 『重篤副作用疾患別対応マニュアル』
  各製品「使用上の注意改訂のお知らせ」
☆『実践副作用学ーくすりの副作用をどう考えどうとらえたらよいのか?』医薬ジャーナル社
☆『 患者の訴え・症状からわかる薬の副作用』じほう

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