KYOWA KIRIN

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ナウゼリン [よくある医薬品Q&A]

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よくあるお問い合わせ

  • ナウゼリンは経口剤に比べ、坐剤の用量(1回用量、1日用量)が高めに設定されているのはなぜですか?

    これらの用量は、経口剤と坐剤の双方を対比した厳密な用量試験に基づいて設定された訳ではなく、各々の使用対象となる疾患の消化器症状の程度や性質を考慮して実施された臨床試験の結果に基づいて決められたものです。
    成人に用いる60mg坐剤は、当初胃・十二指腸手術後の消化器症状のみ適応を得ましたが、抗悪性腫瘍剤投与時の消化器症状の効能・効果追加に際してはナウゼリン錠10を対照薬とした二重盲検比較試験1)の実施によりその有用性が確認されると同時にナウゼリン坐剤60の用法・用量の妥当性が検証されました。
    他方、小児におけるナウゼリン坐剤の用量は外国での使用実態も参考とされ、3才未満には10mg坐剤を、3才以上の小児には30mg坐剤を投与するオープン試験2)で経口剤(主としてドライシロップ)と遜色のない有用性を示したことにより、ナウゼリン坐剤10及びナウゼリン坐剤30の妥当性が確認されています。

    [参考文献]
    1) 神野大乗,JINNO-H:新薬と臨床, 36, 563 (1987) [010-003](申請時評価資料)
    2) 岩波文門,IWANAMI-F:小児科臨床, 34, 931 (1981) [002-964](申請時評価資料)

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン坐剤の投与間隔はどのくらい空ければよいですか?

    治療の必要があり坐剤を連続して使用する場合は、半減期(T1/2)を目安に7~8時間空ける事が望ましいと考えます。
    ただし、小児で7~8時間は待てないという場合では最低4時間は空け、その場合でも1日の使用回数は3回までとします。

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン経口剤を食後に投与してもよいですか?

    ナウゼリンの食後投与は承認された用法・用量ではないため推奨できません。
    ナウゼリンの食前投与と食後投与における薬物吸収動態について、J.Heykantsら1)の検討報告があります。
    ナウゼリン60mg(10mg錠6錠)を食前と食後90分に投与し比較していますが、食後では吸収がやや遅れ、最高血漿中濃度到達時間は(Tmax)、投与後0.5~2時間(この間定常状態)に延長しました。
    食前投与、および食後投与における各パラメーターは以下のとおりです。

    - Tmax Cmax AUC0-∞
    食前投与 0.5時間 80ng/mL 249±67.0 ng・h/mL
    食後投与 0.5~2時間 65ng/mL 463±109 ng・h/mL

    消化管の運動不全などを伴う患者の中には食後投与でも有効な症例も存在すると推定されますが、摂食により食物の胃排出が遅延(消化のため)し、消化管からの本剤の吸収が遅くなり期待する効果が得られない可能性もあります。従って、漫然とどの患者に対しても食後投与することは薬剤の適正使用の観点から推奨できません。
    尚、やむを得ず食後に本剤を投与する場合は、制酸剤、H2ブロッカー、PPIなど本剤の消化管からの吸収を低下させることがありますので、注意が必要となります。

    [参考文献]
    1) J.Heykants.et.al.:Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet 6(1),61-70(1981) [000-582]

    2017/12更新
    KK-1701093

効能・効果(適応症)

  • ナウゼリンドライシロップ1%、坐剤10、30の効能・効果に乳幼児下痢症とありますが、下痢に効果がありますか?

    ナウゼリンには直接下痢を抑える効果はありません。ナウゼリンは乳幼児下痢症で発現する悪心、嘔吐といった上部消化器症状を改善し、嘔吐による脱水状態にならないために投与されます。
    乳幼児下痢症は嘔吐下痢症や感染性胃腸炎と呼ばれることもあり、冬に乳幼児が罹ることの多い病気で、ロタウイルスやアデノウイルスなどの感染により発病するといわれています。主な症状は嘔吐や下痢などですが、吐き気や腹痛だけの場合もあります。突然、嘔吐し、続いて下痢が起こることが多く、下痢はクリーム色から白色便を呈することがあり白色便性下痢症という呼び名もあります。
    なお、ナウゼリンは乳幼児下痢症における悪心、嘔吐に対して80%(16/20)の有効率(開発時)が報告されています1)

    [参考文献]
    1) 岩波文門,他:小児科臨床,34(4),931(1981) [002-964] (申請時評価資料)

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン坐剤は成人の慢性胃炎に伴う消化器症状に使用可能ですか?

    適応外になります。
    ナウゼリン坐剤60の効能・効果は「胃・十二指腸手術後、および抗悪性腫瘍剤投与時の消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快感、胸やけ)」で、この疾患以外での使用は適応外となります。
    また、坐剤10、30の適応には「周期性嘔吐症」や「上気道感染症」等の記載がありますが、坐剤10、30は小児用製剤になります。これらを成人に使用する事は適応外になります。 (添付文書 効能・効果 参照)

    2017/12更新
    KK-1701093

投与法・投与計画(用法・用量)

  • ナウゼリン経口剤の成人用量はどのような根拠に基づき設定されたのですか?

    ナウゼリン経口剤の成人用量は、本剤の開発時点において既に承認を受けていたベルギーにおける用法・用量を参考にして、国内で実施された臨床試験の結果に基づき設定されたものです。
    最初に用量設定試験で消化器疾患に伴う各種症状を対象にドンペリドン1日15mg(分3)、30mg(分3)、60mg(分3)の3群の比較による二重盲検比較試験により検討し、有効率はそれぞれ56.9%(37/65)、64.3%(45/70)、65.6%(40/61)で、15mg群に比べて30mg、60mg群が優る傾向(p<0.1)でした。また、30mgと60mgの間で有意差はなかったことから1日30mg(分3、食前30分)の用法・用量が妥当と結論づけられました1)。この事は引き続いて実施された一般臨床試験によって検証されています2)
    なお、抗悪性腫瘍剤投与時の消化器症状に対しては1日30mg群と60mg群では有効率に差のないことから1日30mgに設定され3)、レボドパ製剤投与時の消化器症状に対しては1日15mg群でも高い有効率を示したことから1日15~30mgに設定されました4)

    [参考文献]
    1) 三好秋馬 他:診療と新薬 17(11) 2923-2933 (1980) [002-919](申請時評価資料)
    2) 三好秋馬 他:臨床成人病 10(10) 1847-1868 (1980) [002-914](申請時評価資料)
    3) 伊藤一二 他:臨床成人病 11(1) 149-161 (1981) [002-896](申請時評価資料)
    4) 長岡正範 他:新薬と臨床 29(11) 1818-1843 (1980) [002-903](申請時評価資料)

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン経口剤の承認用量を成人と小児で比較すると、小児用量の方が体重当り多く設定されているのは何故ですか?また、このような用量設定で安全性に問題はありませんか?

    ナウゼリン経口剤の成人用量及び小児用量は、本剤の開発時点において既に承認を受けていたベルギーにおける用法・用量を参考にして、国内で実施された臨床試験結果に基づき設定されました。小児は成人と比較して細胞外液量の比率が高く(成人:体重の20%、新生児・幼若乳児:40%)、すなわち生体内分布容積が大きいこともあって、成人と同じ薬物濃度を得るには体重換算での用量を、年齢が低い程多めに服用する必要があると推定されました。 ナウゼリンの小児用量が体重当り多く設定されている点においてもこのような考え方と照合し、安全性の面においても小児の副作用発現頻度が成人よりも高いという結果は開発時及び使用成績調査等の結果からも検出されていません。 尚、成人細胞外液量を1.0とした場合の年齢相関は、2ヶ月、6ヶ月、1、3、7、12歳で、それぞれ、2.0、1.8、1.6、1.4、1.4、1.2とされています1)

    [参考文献]
    1) 市橋治雄:小児内科, 20, (臨増) 12-15 (1988) [021-728]

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリンは経口剤に比べ、坐剤の用量(1回用量、1日用量)が高めに設定されているのはなぜですか?

    これらの用量は、経口剤と坐剤の双方を対比した厳密な用量試験に基づいて設定された訳ではなく、各々の使用対象となる疾患の消化器症状の程度や性質を考慮して実施された臨床試験の結果に基づいて決められたものです。
    成人に用いる60mg坐剤は、当初胃・十二指腸手術後の消化器症状のみ適応を得ましたが、抗悪性腫瘍剤投与時の消化器症状の効能・効果追加に際してはナウゼリン錠10を対照薬とした二重盲検比較試験1)の実施によりその有用性が確認されると同時にナウゼリン坐剤60の用法・用量の妥当性が検証されました。
    他方、小児におけるナウゼリン坐剤の用量は外国での使用実態も参考とされ、3才未満には10mg坐剤を、3才以上の小児には30mg坐剤を投与するオープン試験2)で経口剤(主としてドライシロップ)と遜色のない有用性を示したことにより、ナウゼリン坐剤10及びナウゼリン坐剤30の妥当性が確認されています。

    [参考文献]
    1) 神野大乗,JINNO-H:新薬と臨床, 36, 563 (1987) [010-003](申請時評価資料)
    2) 岩波文門,IWANAMI-F:小児科臨床, 34, 931 (1981) [002-964](申請時評価資料)

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン坐剤の投与間隔はどのくらい空ければよいですか?

    治療の必要があり坐剤を連続して使用する場合は、半減期(T1/2)を目安に7~8時間空ける事が望ましいと考えます。
    ただし、小児で7~8時間は待てないという場合では最低4時間は空け、その場合でも1日の使用回数は3回までとします。

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン経口剤の用法はなぜ食前経口投与なのですか?

    ナウゼリンの投与対象となる患者は、吐き気、食欲不振、胃のもたれ感などの症状を有しており、これらの症状発現の要因として消化管運動の失調・低下と連動した食物の消化管滞留が挙げられます。ナウゼリンは消化管運動改善作用と制吐作用をあわせ持っているので、食事を摂る前に服用した方がこれらの症状も軽減され合理的と考えられます。
    ナウゼリンの開発時における臨床試験は全て食前投与(食前15~30分)で検討されその有用性が確認されています。また、海外におけるナウゼリンの「用法・用量」も食前投与で設定されています。

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン経口剤を食後に投与してもよいですか?

    ナウゼリンの食後投与は承認された用法・用量ではないため推奨できません。
    ナウゼリンの食前投与と食後投与における薬物吸収動態について、J.Heykantsら1)の検討報告があります。
    ナウゼリン60mg(10mg錠6錠)を食前と食後90分に投与し比較していますが、食後では吸収がやや遅れ、最高血漿中濃度到達時間は(Tmax)、投与後0.5~2時間(この間定常状態)に延長しました。
    食前投与、および食後投与における各パラメーターは以下のとおりです。

    - Tmax Cmax AUC0-∞
    食前投与 0.5時間 80ng/mL 249±67.0 ng・h/mL
    食後投与 0.5~2時間 65ng/mL 463±109 ng・h/mL

    消化管の運動不全などを伴う患者の中には食後投与でも有効な症例も存在すると推定されますが、摂食により食物の胃排出が遅延(消化のため)し、消化管からの本剤の吸収が遅くなり期待する効果が得られない可能性もあります。従って、漫然とどの患者に対しても食後投与することは薬剤の適正使用の観点から推奨できません。
    尚、やむを得ず食後に本剤を投与する場合は、制酸剤、H2ブロッカー、PPIなど本剤の消化管からの吸収を低下させることがありますので、注意が必要となります。

    [参考文献]
    1) J.Heykants.et.al.:Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet 6(1),61-70(1981) [000-582]

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン坐剤を分割(半割、カット)して投与してもよいですか?

    分割(半割、カット)使用した際の体内動態や有効性、安全性を検討していないため、分割使用は推奨できません。
    製造工程上、坐剤中に主薬は均一に分散していると推察されますが、具体的な検討試験は行われていません。また、カット位置の目安もなく正確な薬用量が得られない可能性があります。原則、投与量は添付文書の用法・用量にある通り、1回1個を使用します。
    しかし、やむを得ず、2分割する場合には斜めに切断し1)、長さを確保して使用することが望ましいとされてます。また、本剤に使用している基剤は水溶性基剤(マクロゴール)であり、切断の際にバラバラになりやすいので、アルミコンテナより出さずに鋭利な刃物で引くようにすると切断しやすいようです。

    [参考文献]
    1) 丹野慶紀:調剤と情報,4,13,1837-1843(1998) [016-049]

    2017/12更新
    KK-1701093

  • 挿入したナウゼリン坐剤が排出するのを防止する方法はありますか?また、再投与はどうしたらよいですか?

    坐剤を挿入する場合は、手指の第一関節ほど奥[内肛門括約筋の高さ(皮膚面からの幅、厚さ)が成人で約2cm程度とされる]の直腸側の肛門管内まで挿入しないと、排出されてしまうことが多くなります。
    このことは、坐剤が直腸内に入っているかのようにみえますが、肛門括約筋の間に挟まっているだけの場合が多いと考えられます。
    挿入後比較的早期に、しかも原形をとどめた固形の坐剤が排出された場合は、概ね上述した原因による場合が多く、再度挿入する必要があります。
    ナウゼリン坐剤は水溶性の基剤を用いており直腸内の分泌液と体温により溶解しますが、溶解には個人差もあります。
    原形をとどめず液状物で排出された場合や便とともに坐剤が排出されたか確認できない場合には、再挿入による過量投与を避ける意味で暫く様子をみる必要があります。2時間程度症状を観察してから、必要に応じて再投与を検討してください。

    (参考)
    2.5ヶ月~15歳までの入院小児患者の母親への調査で、「坐剤の挿入時に困ったことがある」とする回答比率が2割に上り、そのうち約半数が坐剤の途中排出を経験していると報告されています1)2)

    [参考文献]
    1) 澤田康文:Nikkei Drug Information 2002年10月10日号,p24~25 [016-047]
    2) 山下佳子.他.病院薬学.20(6),556-559(1994) [016-048]

    2017/12更新
    KK-1701093

  • 小児の嘔吐症状が激しい場合のナウゼリンの使用法は?経口剤と坐剤の両方を投与しても差し支えありませんか?

    経口剤と坐剤の同時(近い時間での)併用については臨床試験が実施されていません。有効性や安全性が確立されていませんので併用は避けてください。
    症状が激しい場合、経口剤が嘔吐により十分吸収されない可能性があり効果が不安定になりやすいこと、さらには過量投与の懸念があることから、両剤の併用は推奨できません。
    小児の嘔吐は、その原因を確認することが大切であり、悪心、嘔吐に対して直ちに制吐剤を使用することは好ましくないとされています。悪心、嘔吐の軽症例では制吐剤を使用し、脱水症状が認められる場合は輸液などによる処置も必要であるとされ、制吐剤として、経口剤の投与が難しい場合は、坐剤が使用されることもあります。
    また、嘔気、嘔吐とともに下痢を伴う場合もありますが、激しい下痢が持続しない限り坐剤の使用が可能と考えます。

    <参考>
    経口剤と坐剤が併用で処方される場合は、悪心、嘔吐が激しく経口剤が服用できない場合を想定して予め坐剤を一緒に交付される場合があります。この場合は、原則、経口剤を服用しますが、症状が悪化した場合は、経口剤の代わりに坐剤を使用します。その後、症状も落ち着き経口剤の服用ができるようになった時点で経口剤の服用に戻す1)という意図を持った処方と考えられます。

    [参考文献]
    1) 金子浩章:小児科診療、66,5,803-808(2003) [027-525]

    2017/12更新
    KK-1701093

使用上の注意

  • ナウゼリンの使用上の注意に「3歳以下の乳幼児には7日以上の連用を避けること」と記載がありますが、どのような根拠に基づき設定されたのですか?

    ナウゼリンの場合、小児の効能・効果はほとんどが急性症状であり、成人と異なり本剤を長期投与することは少ないと考えられます。とくに、乳幼児の場合、本剤の適応症状は3~4日以内にはほとんどが改善・消失するとされています。それ以上連用しても効果がなく嘔吐などの症状が連日続く場合には、体力低下、脱水症状などの心配があるので、輸液の施行とともに、他に重大な疾病が内在している可能性について十分な精査が必要となります。

    2017/12更新
    KK-1701093

相互作用

  • ナウゼリンとフェノチアジン系精神神経用剤、ブチロフェノン系薬剤、ラウオルフィアアルカロイド製剤等とは併用に注意することとなっていますが、どのような根拠に基づき設定されたのですか?

    フェノチアジン系精神神経用剤、ブチロフェノン系薬剤は、中枢において抗ドパミン作用を有します。またラウオルフィアアルカロイド製剤等は、神経のドパミンを枯渇させる作用を有し、結果的にドパミンの作用が減弱します。一方、ナウゼリンは血液-脳関門を通過しにくい薬剤ですが、主な薬理作用は抗ドパミン(D2)作用であるため、血液-脳関門を通過した場合には抗ドパミン作用が増強され、内分泌機能調節異常(プロラクチン等の分泌異常)や錐体外路症状が現れる可能性を考慮し”併用注意”に設定されています(添付文書 使用上の注意 3.相互作用参照)。

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリンと抗コリン剤を併用してもよいですか?

    抗コリン剤の消化管運動抑制作用がナウゼリンの消化管運動亢進作用と拮抗するため、併用注意となります。
    やむを得ず併用する場合は、ナウゼリンを食前に服用し抗コリン剤を食後に服用するなど服用時間をずらす工夫が必要です。(添付文書 使用上の注意 3相互作用 参照)

    <参考>
    抗コリン剤(臭化ブチルスコポラミン)はナウゼリンの作用機序であるアセチルコリンの遊離促進の効果を打ち消すため、運動亢進作用は減弱しますが、嘔気、嘔吐に対してはCTZに対する作用が期待でき併用は可能と考える1)という報告や、健康男性において、13C呼気テストを用いてナウゼリンと抗コリン剤を同時投与した場合に、胃排出がどのように変化するかを評価したところ、過度に胃排出を抑制しない事が示された2)という報告があります。

    [参考文献]
    1) 中村孝司 他:日本医事新報,No.3796,87 (1997) [016-472]
    2) 白崎由佳子:日本臨床生理学会雑誌 38(6) 299-302 (2008) 023-083]

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリンと制酸剤、H2受容体拮抗剤やプロトンポンプ阻害剤との相互作用を避けるためには、どのような投与法が良いですか?

    ナウゼリンを食前に投与し、食後の胃内容物が減少して胃内pHの低下した時期に制酸剤、H2受容体拮抗剤やプロトンポンプ阻害剤を投与する投薬スケジュールなどが考えられます。
    ナウゼリンは胃内pHが高い条件で消化管からの吸収が阻害されると報告されています(添付文書 使用上の注意 3.相互作用 参照)。従って、胃内pHを上昇させる制酸剤などをナウゼリンより先に投与すると、ナウゼリンの効果が減弱する可能性があります。
    また、食後の胃内容物が貯留している状態では一般的に胃内pHは高くなるので、胃内容物が減少して再び胃内pHが低下した時期に胃酸分泌を抑制するための制酸剤などを投与することが効果的と考えらます。
    なお、特に、プロトンポンプ阻害剤などのように長時間にわたって胃酸分泌を強力に抑制する薬剤と併用する場合には、ナウゼリンの効果が充分得られているか慎重に観察する必要があります。

    2017/12更新
    KK-1701093

  • レボドパによる悪心、嘔吐に対して、抗ドパミン作用を有するナウゼリンがなぜ有効なのですか?また、レボドパの作用を減弱させることはありませんか?

    レボドパ製剤投与時の悪心、嘔吐は、消化管内でレボドパが分解され生じたドパミンの作用によることが主要因と考えられています1)
    ナウゼリンは消化管内で抗ドパミン作用を示すことによりこの副作用を抑制することが期待されます。また、血液-脳関門を通過しにくく、脳内に入りにくいので、レボドパの効果を減弱させる可能性は極めて低く、むしろナウゼリンの消化管運動促進作用により、レボドパの吸収が高まり、レボドパの効果が増強することを示唆する報告もあります2)3)

    [参考文献]
    1) 山田克浩 他:薬理と治療 8(10) 3761-3767 (1980) [002-905]
    2) 正岡太郎 他:診療と新薬 17(11) 3011-3016 (1980) [002-898]
    3) 長岡正範 他:新薬と臨床 29(11) 1818-1843 (1980) [002-903]

    2017/12更新
    KK-1701093

副作用・安全性

  • ナウゼリンによる錐体外路系の副作用発現時の処置はどのようにしたら良いですか?

    ナウゼリンによる錐体外路系の副作用(添付文書:使用上の注意4.副作用1)重大な副作用(2))における発現時の処置は、直ちにナウゼリンの投与を中止し、経過観察します。特別な処置を行うことなく、消失することもありますが、症状が長引くときや、激しい場合には、輸液による処置の他に、抗コリン性の抗パーキンソン剤投与の処置が有用と考えられます。なお、一般にドパミン作動性の抗パーキンソン剤よりも、相対的に作用の高まっているアセチルコリン系の神経を抑制する抗コリン作用のある抗パーキンソン剤を用いたほうがよいと考えられています1)

    [参考文献]
    1) 三橋高市:医薬ジャーナル、42,7,1937-1943(2006) [027-523]

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリンによる錐体外路系の副作用の発現機序としてどのようなことが考えられていますか?発現率はどのくらいですか?

    ナウゼリンの抗ドパミン作用によるものと推察されます。ナウゼリンは末梢性のドパミンD2拮抗剤であって血液-脳関門を通過しにくい薬剤ですが、脳内に移行した場合には錐体外路症状発現の可能性が否定できません。
    添付文書 4.副作用 1)重大な副作用 (2)では錐体外路症状の発現率は0.03%と記載されています。

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリンによる月経異常の副作用の発現機序としてどのようなことが考えられていますか?

    ナウゼリンは抗ドパミン(D2)作用を有し薬効を現しますが、ナウゼリンが脳下垂体へ影響した場合、下垂体前葉からの乳汁分泌促進ホルモン(プロラクチン)の分泌抑制が解除され、月経異常が発現する可能性が考えられています。

    2017/12更新
    KK-1701093

妊娠・授乳への影響

  • 授乳のためナウゼリンの投与を中止した場合、服用中止後どの位経過したら授乳を再開できますか?

    ヒトにおいては、ナウゼリンは投与中止後4日位で、血清中からほぼ全量消失される1)ものの、乳腺、あるいは乳汁中には残存する可能性があります。
    授乳は4日目以降、さらに万全を期するなら1週間後位からが良いと推察されます。中止期間中に搾乳していない場合、中止後初めての母乳は廃棄することが望ましいと考えられます。

    [参考文献]
    1) Meuldermans W:EUR J DRUG METAB PHARMACOKINET 6(1)49-60(1981) [000-586]

    2017/12更新
    KK-1701093

配合変化・安定性

  • ナウゼリン坐剤はなぜ室温保存なのですか?また、冷蔵もしくは冷凍保存してもよいですか?

    ナウゼリン坐剤は、基剤に水溶性のマクロゴールを使用しており、直腸内に投与した場合、分泌液で徐々に溶けるようになっています。
    本剤の溶融温度は50~57℃であるため、貯法は室温保存(1~30℃)となっており、冷蔵庫に保存しても差し支えありません。しかし、冷蔵庫から取り出してすぐに使用した場合、冷たい事が刺激となり排便しやすくなる可能性があるので、使用前に室温に戻すことが推奨されます。また、冷気の吹き出し口付近に置くとひび割れ注1)が生じる可能性がありますので注意が必要です。
    尚、冷凍庫への保存は、「室温保存」から逸脱するため推奨できません。

    注1)製造過程上、坐剤には薄い部分が形成される可能性があります。冷蔵庫の吹出し口付近に置いた場合には固結して開封時にその部分が欠ける可能性があります。

    2017/12更新
    KK-1701093

服用忘れ・使用忘れ

  • ナウゼリン坐剤を使用し忘れたときはどのように対応すればよいですか?

    使用し忘れた場合、症状が激しい時は気がついた時にできるだけ早く使用し、次回使用まで7~8時間あけてください。ただし、本来指定された次の使用時間が近い場合は使用せずに、通常の使用時間に1回分を使用してください。絶対に2回分を1度に使用しないでください。

    症状の改善が見られなくても、特に嘔吐、下痢が頻発する乳幼児や、衰弱がみられる高齢者に対しては、短時間内での連続投与は、副作用発現の観点から好ましくありません。
    参考までに、小児における坐剤の開発試験1)での投与法は、1回1個の使用を、1日の投与回数を、朝、昼、夜の3回でしたが、初日のみ4時間以上間隔があいていれば投与しても良いとされていました(ただし、この場合でも1日の投与量は3個としています)。この開発試験において、安全性に問題は認められていないことから、最低でも4時間以上は投与間隔をあける方が良いと推察されます。

    [参考文献]
    1) 八代公夫:小児科臨床, 34, 1137 (1981) [002-969](申請時評価資料)

    2017/12更新
    KK-1701093

  • ナウゼリン経口剤を飲み忘れたときはどのように対応すればよいですか?

    ナウゼリン経口剤を飲み忘れた場合、症状が安定しているようであれば薬剤の作用から考えて飲み忘れた分は服用せず、次の服用時に決められた量を服用してください。
    2回分を一度に飲まないでください。

    2017/12更新
    KK-1701093

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下記の期間は年末年始休業とさせていただきます。
2019年12月28日(土)~ 2020年1月5日(日)
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