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2.禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1.  2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2.  2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  3.  2.3 重度の肝障害のある患者[9.3.1参照]

「禁忌を含む注意事項等情報」等は、電子添文をご参照ください。

国内第相臨床試験

本試験には一部承認外の内容を含みますが、承認時評価資料のため紹介しています。

国内第相臨床試験
レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者における

ノウリアスト®のウェアリングオフ現象改善効果( 1日平均オフ時間)

協和キリン株式会社:承認時評価資料 第相二重盲検試験(国内・パーキンソン病患者)
Mizuno Y, et al.:Mov Disord 28:1138-1141, 2013[COI. 本研究は、協和キリン株式会社の支援により行われた。
著者に協和キリン株式会社のアドバイザリーボードメンバーにて報酬を受領している者が含まれる。]   

1日覚醒時間における平均オフ時間(1日平均オフ時間)の変化
(主要評価項目・検証的解析結果、FAS)

観察期の1日平均オフ時間はプラセボ群で6.31時間、ノウリアスト®20mg 群で6.55時間、40mg 群で5.97時間でした。
最終評価時の観察期からの変化(最小二乗平均値[95%C.I.])は、プラセボ群−0.23時間(−0.62、0.16)、ノウリアスト®20mg 群−0.99時間(−1.38、−0.60)、40mg 群−0.96時間(−1.35、−0.58)であり、ノウリアスト®20mg 群、40mg群はプラセボ群に比べていずれも有意に1日平均オフ時間を短縮させました(p<0.025、Williams検定、有意水準片側2.5%)。

1日覚醒時間における平均オフ時間(1日平均オフ時間)の変化の推移
(主要評価項目、FAS)

1日平均オフ時間の変化の推移は以下の通りでした。

国内第相臨床試験
レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病患者における

ノウリアスト®のウェアリングオフ現象改善効果(オフ時の日常生活活動スコア改善作用)

協和キリン株式会社:承認時評価資料 第相二重盲検試験(国内・パーキンソン病患者)
Mizuno Y, et al.:Mov Disord 28:1138-1141, 2013[COI. 本研究は、協和キリン株式会社の支援により行われた。
著者に協和キリン株式会社のアドバイザリーボードメンバーにて報酬を受領している者が含まれる。]

オフ時のUPDRS partスコアの変化(副次評価項目、FAS)

観察期におけるオフ時のUPDRS partスコアは、プラセボ群、ノウリアスト®20mg 群、40mg 群でそれぞれ14.7、14.9、15.4でした。最終評価時の観察期からの変化(最小二乗平均値[95%C.I.])は、プラセボ群ー0.6(−1.2、−0.1)、ノウリアスト®20mg 群−1.4(−2.0、−0.8)、40mg 群−1.7(−2.2、−1.1)であり、ノウリアスト®40mg 群はプラセボ群に比べて有意にオフ時のUPDRS partスコアを改善させました(p<0.025、Williams検定、有意水準片側2.5%)。

オフ時のUPDRS partスコアの変化の推移(副次評価項目、FAS)

オフ時のUPDRS partスコアの変化の推移は以下の通りでした。

国内第相臨床試験

参考情報

協和キリン株式会社:承認時評価資料 第相二重盲検試験(国内・パーキンソン病患者)
Mizuno Y, et al.:Mov Disord 28:1138-1141, 2013[COI. 本研究は、協和キリン株式会社の支援により行われた。
著者に協和キリン株式会社のアドバイザリーボードメンバーにて報酬を受領している者が含まれる。]

[参考情報]オン時のUPDRS partスコアの変化(副次評価項目、FAS)

観察期におけるオン時のUPDRS partスコアは、プラセボ群、ノウリアスト®20mg 群、40mg 群でそれぞれ21.6、21.3、20.7でした。最終評価時の観察期からの変化(最小二乗平均値[95%C.I.])は、プラセボ群−2.8(−3.8、−1.8)、ノウリアスト®20mg 群−3.7(−4.7、−2.8)、40mg 群−4.9(−5.8、−3.9)であり、ノウリアスト®40mg 群はプラセボ群に比べてオン時のUPDRS partⅢスコアにて有意差が認められました(p<0.025、Williams検定、有意水準片側2.5%)。

[参考情報]オン時のUPDRS partスコアの変化の推移(副次評価項目、FAS)

オン時のUPDRS partスコアの変化の推移は以下の通りでした。

[参考情報]ジスキネジーの状態別の1日平均オン時間への影響 (副次評価項目、FAS、サブグループ解析)

苦痛に感じるジスキネジーなしのオン時間について、最終評価時における観察期からの変化(最小二乗平均値[95%C.I.])は、プラセボ群0.26時間(−0.17、0.70)、ノウリアスト®20mg群1.09時間(0.65、1.54)、40mg群1.08時間(0.64、1.51)であり、ノウリアスト®20mg群、40mg群は、プラセボ群に比べて苦痛に感じるジスキネジーなしのオン時間にて有意差が認められました(p<0.025、Williams検定、有意水準片側2.5%)。

国内第相臨床試験

安全性

協和キリン株式会社:承認時評価資料 第相二重盲検試験(国内・パーキンソン病患者)
Mizuno Y, et al.:Mov Disord 28:1138-1141, 2013[COI. 本研究は、協和キリン株式会社の支援により行われた。
著者に協和キリン株式会社のアドバイザリーボードメンバーにて報酬を受領している者が含まれる。]

本試験における副作用発現率はプラセボ群28.6%(36/126例)、ノウリアスト®20mg 群36.6%(45/123例)、ノウリアスト®40mg 群38.7%(48/124例)でした。主な副作用はジスキネジーでそれぞれ4.0%(5/126例)、12.2%(15/123例)、12.1%(15/124例)でした。重篤な副作用はノウリアスト®20mg 群で歩行障害及びパーキンソニズムがそれぞれ1例、ノウリアスト®40mg群で胃潰瘍、心筋梗塞及び幻覚がそれぞれ1例でした。投与中止に至った副作用は、プラセボ群では、丘疹性皮疹、幻覚、体幹前屈症、パーキンソン歩行、流涎過多、無力症が各1例、ノウリアスト®20mg 群では、過眠症、起立性低血圧、胸部不快感、浮動性めまいが各1例、ノウリアスト®40mg 群ではジスキネジーが2例、幻視、激越、体感幻覚、躁病、不安が各1例でした。本試験において、プラセボ群で1例に死亡(原因不明)が報告されました。本試験においてノウリアスト®20mg 群、40mg 群では死亡に至った副作用は認められませんでした。

試験デザイン
【目的】 パーキンソン病患者に対し、ノウリアスト®を1日1回投与した際の有効性をプラセボと比較し検証する。また、安全性についても検討する。
【対象】 レボドパ含有製剤で治療中の運動合併症(ウェアリングオフ現象)を併発しているパーキンソン病患者登録373例
  • ・ 有効性解析対象(FAS)366例:プラセボ群123例、ノウリアスト®20mg 群120例、ノウリアスト®40mg 群123例
  • ・ 安全性解析対象373例:プラセボ群126例、ノウリアスト®20mg群123例、ノウリアスト®40mg 群124例
【方法】 対象患者を無作為割り付けし、既存の経口薬に加え、プラセボ、ノウリアスト®20mg、40mgを1日1回12週間経口投与した。
【主要評価項目】 1日覚醒時間における平均オフ時間(1日平均オフ時間)の変化(検証的解析)
【副次評価項目】
  • ・ UPDRS part(オフ)、part(オン)スコアの変化
  • ・ 1日覚醒時間におけるジスキネジーの有無と程度で分類した状態別の平均オン時間(1日平均オン時間)の変化など
【安全性評価項目】 有害事象、副作用の有無及び内容
【解析計画】 1日平均オフ時間に対する主たる解析はANCOVAモデルによるものとした。
投与後の各評価時点又は最終評価時と観察期における1日平均オフ時間の差に対して、投与群を要因、観察期の1日平均オフ時間と施設を共変量としたANCOVAモデルをあてはめた。
ANCOVAモデルのもとで、1日平均オフ時間の差の推定値として、投与群ごとに最小二乗平均値とその95%信頼区間(95%C.I.)を算出した。また、ノウリアスト®20mg 群及び40mg 群それぞれについて、プラセボ群に対する差の最小二乗平均値とその95%C.I.を算出した。
最終評価時について、プラセボ群とノウリアスト®20mg 群及び40mg 群の比較をWilliams 検定により有意水準片側2.5%で実施し、用量反応関係を想定してプラセボに対するノウリアスト®の効果を検証した。
状態別の1日平均オン時間及びオフ時のUPDRS partスコア、オン時のUPDRS partスコアについては、1日平均オフ時間に対する解析と同様に、観察期の値との差を応答変数、投与群を要因、観察期の値と施設を共変量としたANCOVAモデルをあてはめ、投与群ごとに最小二乗平均値とその95%C.I.を算出した。また、ノウリアスト®20mg 群及び40mg 群それぞれについて、プラセボ群に対する差の最小二乗平均値とその95%C.I.を算出した。1日平均オン時間について、ジスキネジーの有無及び状態別でサブグループ解析を行った。
  • 6. 用法及び用量

    • 本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。通常、成人にはイストラデフィリンとして20mgを1日1回経口投与する。なお、症状により40mgを1日1回経口投与できる。
  • 7. 用法及び用量に関連する注意

    • 7.1

      患者のオン時の運動機能の改善を期待する場合、40mgを1日1回経口投与できる。ただし、40mgでは、20mgを上回るオフ時間の短縮効果は認められていない。[17.1.1参照]

    • 7.2

      以下の患者では本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1日1回20mgを上限とすること。

      • 中等度の肝障害のある患者[9.3.2、16.6.2参照]
      • CYP3Aを強く阻害する薬剤を投与中の患者[10.2、16.7.1参照]
  • 9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)

    • 9.1

      合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.2

      ジスキネジーのある患者
      患者の状態を注意深く観察しながら投与すること。ジスキネジーを悪化させることがある。ジスキネジーが悪化した場合には必要に応じ、本剤の減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。

プラセボ対照比較試験 3試験の併合解析(前期第相、後期第相、第相)

本試験には一部承認外の内容を含みますが、承認時評価資料のため紹介しています。

プラセボ対照比較試験 3試験の併合解析

ノウリアスト®の安全性

承認時評価資料 : プラセボ対照比較試験3試験(前期第相、後期第相、第相)の併合解析(国内・パーキンソン病患者)

安全性(併合解析)

プラセボ対照比較試験(3試験の併合解析)において、臨床検査値異常を含む副作用は、プラセボ群で275例中89例(32.4%)、ノウリアスト®20mg群で272例中104例(38.2%)、40mg群で277例中107例(38.6%)に認められました。主な副作用はジスキネジーでそれぞれ3.3%、11.0%、10.1%でした。
重篤な副作用はノウリアスト®20mg群で胃潰瘍及び歩行障害、パーキンソニズムがそれぞれ1例、ノウリアスト®40mg群で幻覚及び被害妄想がそれぞれ2例、心筋梗塞及び胃潰瘍、うつ病、咳嗽、高血圧がそれぞれ1例でした。プラセボ群では一過性脳虚血発作が1例でした。
投与中止に至った副作用は、前期第相試験のノウリアスト®20mg群(n=31)でジスキネジーが1例、ノウリアスト®40mg群(n=28)でジスキネジーが2例、悪心、味覚異常、食欲減退、体重減少、パーキンソン病、頭痛、発熱、咽頭紅斑がそれぞれ1例、後期第相試験のプラセボ群(n=119)で異常感が1例、ノウリアスト®20mg群(n=118)でジスキネジーが3例、蕁麻疹、パーキンソン病、不眠症、四肢痛がそれぞれ1例、ノウリアスト®40mg 群(n=125)で幻覚、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、血中アルカリホスファターゼ増加がそれぞれ2例、心房細動、ジスキネジー、食欲減退、アレルギー性皮膚炎、ブドウ膜炎、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、血中乳酸脱水素酵素増加、妄想がそれぞれ1例、第相試験のプラセボ群(n=126)で丘疹性皮疹、幻覚、体幹前屈症、パーキンソン歩行、流涎過多、無力症がそれぞれ1例、ノウリアスト®20mg 群(n=123)で過眠症、起立性低血圧、胸部不快感、浮動性めまいがそれぞれ1例、ノウリアスト®40mg 群(n=124)でジスキネジーが2例、幻視、激越、体感幻覚、躁病、不安がそれぞれ1例でした。また、第相試験のプラセボ群で1例に死亡が報告されました。

ジスキネジーの有無別のジスキネジー発症率(サブグループ解析)

年齢別にみた副作用(サブグループ解析)

プラセボ対照比較試験(3試験の併合解析)において、臨床検査値異常を含む副作用は、65歳未満ではノウリアスト®20mg群、40mg群それぞれ、116例中48例(41.4%)、125例中46例(36.8%)、プラセボ群129例中43例(33.3%)、65歳以上ではノウリアスト®20mg群、40mg群それぞれ、156例中56例(35.9%)、152例中61例(40.1%)、プラセボ群146例中46例(31.5%)に認められました。

プラセボ対照比較国内臨床試験

各試験の試験デザイン

承認時評価資料 : プラセボ対照比較試験(前期第相、後期第相、第相)(国内・パーキンソン病患者)

プラセボ対照比較国内臨床試験

各試験の患者背景(FAS)

承認時評価資料 : プラセボ対照比較試験(前期第相、後期第相、第相)(国内・パーキンソン病患者)

*平均値±SD

試験デザイン
【目的】 パーキンソン病患者に対しノウリアスト®を投与した際、患者背景が有効性及び安全性に及ぼす影響を検討する。
【試験デザイン】 二重盲検、プラセボ対照比較試験
(治験実施計画に基づいて実施された3試験の併合解析)
【解析対象集団】 安全性(各試験のSS)
【観察期間】 12週
【評価項目】 安全性など
【解析計画】 安全性は、3つのプラセボ対照比較試験でノウリアスト®を1回以上投与した患者を対象に解析した。サブグループ解析として、年齢別にみた副作用を集計した(事前規定)。また、ジスキネジーの有無別のジスキネジー発症率を集計した(審査の過程で照会事項に対する回答として提出され、了承された解析)。
  • 6. 用法及び用量

    • 本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。通常、成人にはイストラデフィリンとして20mgを1日1回経口投与する。なお、症状により40mgを1日1回経口投与できる。
  • 7. 用法及び用量に関連する注意

    • 7.1

      患者のオン時の運動機能の改善を期待する場合、40mgを1日1回経口投与できる。ただし、40mgでは、20mgを上回るオフ時間の短縮効果は認められていない。[17.1.1参照]

    • 7.2

      以下の患者では本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1日1回20mgを上限とすること。

      • 中等度の肝障害のある患者[9.3.2、16.6.2参照]
      • CYP3Aを強く阻害する薬剤を投与中の患者[10.2、16.7.1参照]
  • 9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)

    • 9.1

      合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.2

      ジスキネジーのある患者
      患者の状態を注意深く観察しながら投与すること。ジスキネジーを悪化させることがある。ジスキネジーが悪化した場合には必要に応じ、本剤の減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。

  • 10. 相互作用

    • 本剤は、主としてCYP1A1及びCYP3A(CYP3A4及びCYP3A5)で代謝される。また、CYP3A 及びP 糖蛋白に対して阻害作用を示す。[16.4参照]
    • 10.2

      併用注意(併用に注意すること)(抜粋)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エンタカポン エンタカポンとの併用によりジスキネジーの発現頻度の上昇が認められた。 機序は不明である。

2022年10月作成
KKC-2021-00466-2